121 / 166
第2章
魔力の種類
しおりを挟む「フレッド、正確な事は言えない。それは事実かどうかが世間一般では広まっていないからであり、その事実を知るものがもうこの世にはいないからだ。
だからこれは参考程度に聞いてほしい。
まず始めにこのクリップナイフが壊れているわけではない。それはこの二人の出したナイフを見れば明らかだ。
そこでまず一つ目はフレッド、お前の魔力は以前測った通り水属性であり、そこに多少の光属性が混じっている。それは精霊に祝福を与えて貰ったおかげかもしれない。そして魔力量に関してだが、以前測った時よりも明らかに高くなってる。普段使ってもいない、鍛えてもいない状態でその魔力量というのは、魔法騎士団での高位レベルに値するだろう。
次にアン。あなたの魔力はなかなか珍しい。ピンクというのは精神的癒し能力。花属性の魔力と言われている。これは攻撃などに関わってくるものではないから不要な魔力だと言うものもいるが、戦いの中でも弱ったときに心を癒されるとそれだけで魔力が上がったりもする。あまり使い手がいなかったことから研究もできていないが、癒しの能力の一種と言っていいだろう。だが今ピンクの癒し能力を持っているものはいない。それに加えてあなたもフレッドと同じくナイフの渕に黄色の魔力が出ている。あまり公の場でその力は見せない方がいい。
最後にサリーさん。
サリーさんの魔力量は明らかに桁違い。クリップナイフは言わばお遊びのナイフだ。それなのにサリーさんが出した刃は騎士が持っているような刀と同等、いや、それ以上のもの。そんな力を有しているものは今のこの国にも存在しない。
だが問題はそれよりも魔力の種類。サリーさんの刃は黄色というか金色だった。それは癒しの魔力。怪我や病気を治すことができると言われているものなんだ」
一気に話をして息をふーっと吐いたショーン様。
冷静に話しているように見えるけれど、彼も困惑している、いや、興奮しているのかもしれない。
だってふーっと大きな息を吐いたと思ったら、その口元は上がり、にやけているのがわかる。
数回深呼吸したと思ったら、ショーン様がまた口を開き、ゆっくりと話し始めた。
「これは昔からこの国の高位貴族のみで伝えられている内容だ。他国に漏らしたくないという理由もあって、自国の民でも限った者たちしか知ることができないんだ。だから迂闊に外でこの話をしないでほしい。
まずは多分みんなも知っているであろう精霊士の話し。精霊が見えるものを精霊士と呼んだ。精霊士は精霊の力を利用するとも、精霊を操るとも言われていた。だが実際はどうやっているのかは分からなかった。なぜなら本人たちが説明する事を拒んだから。だから実際の所はどうやって精霊に力を借りていたのかは分からないんだ。
でもその精霊士の多くは癒しの力を持っていた。そしてそんな彼女たちを周りの者は精霊士のほかにこうとも呼んだ。”聖女”と。
聖女は人の怪我を癒し、病気を癒し、心を癒し、時には萎れた土地さえも癒した。”黄色の魔力”癒しの力で。
そしていつからか、聖女が現われたらそのものは必ず国王もしくは王子の伴侶とすることになった。王位継承権を持つ王子が複数いた場合、聖女と婚約したものが王位継承権を受け継げる事になったんだ」
35
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
【完結】転生したので悪役令嬢かと思ったらヒロインの妹でした
果実果音
恋愛
まあ、ラノベとかでよくある話、転生ですね。
そういう類のものは結構読んでたから嬉しいなーと思ったけど、
あれあれ??私ってもしかしても物語にあまり関係の無いというか、全くないモブでは??だって、一度もこんな子出てこなかったもの。
じゃあ、気楽にいきますか。
*『小説家になろう』様でも公開を始めましたが、修正してから公開しているため、こちらよりも遅いです。また、こちらでも、『小説家になろう』様の方で完結しましたら修正していこうと考えています。
悪役だから仕方がないなんて言わせない!
音無砂月
恋愛
マリア・フォン・オレスト
オレスト国の第一王女として生まれた。
王女として政略結婚の為嫁いだのは隣国、シスタミナ帝国
政略結婚でも多少の期待をして嫁いだが夫には既に思い合う人が居た。
見下され、邪険にされ続けるマリアの運命は・・・・・。
良いものは全部ヒトのもの
猫枕
恋愛
会うたびにミリアム容姿のことを貶しまくる婚約者のクロード。
ある日我慢の限界に達したミリアムはクロードを顔面グーパンして婚約破棄となる。
翌日からは学園でブスゴリラと渾名されるようになる。
一人っ子のミリアムは婿養子を探さなければならない。
『またすぐ別の婚約者候補が現れて、私の顔を見た瞬間にがっかりされるんだろうな』
憂鬱な気分のミリアムに両親は無理に結婚しなくても好きに生きていい、と言う。
自分の望む人生のあり方を模索しはじめるミリアムであったが。
謹んで、婚約破棄をお受けいたします。
パリパリかぷちーの
恋愛
きつい目つきと素直でない性格から『悪役令嬢』と噂される公爵令嬢マーブル。彼女は、王太子ジュリアンの婚約者であったが、王子の新たな恋人である男爵令嬢クララの策略により、夜会の場で大勢の貴族たちの前で婚約を破棄されてしまう。
【完結】女王と婚約破棄して義妹を選んだ公爵には、痛い目を見てもらいます。女王の私は田舎でのんびりするので、よろしくお願いしますね。
五月ふう
恋愛
「シアラ。お前とは婚約破棄させてもらう。」
オークリィ公爵がシアラ女王に婚約破棄を要求したのは、結婚式の一週間前のことだった。
シアラからオークリィを奪ったのは、妹のボニー。彼女はシアラが苦しんでいる姿を見て、楽しそうに笑う。
ここは南の小国ルカドル国。シアラは御年25歳。
彼女には前世の記憶があった。
(どうなってるのよ?!)
ルカドル国は現在、崩壊の危機にある。女王にも関わらず、彼女に使える使用人は二人だけ。賃金が払えないからと、他のものは皆解雇されていた。
(貧乏女王に転生するなんて、、、。)
婚約破棄された女王シアラは、頭を抱えた。前世で散々な目にあった彼女は、今回こそは幸せになりたいと強く望んでいる。
(ひどすぎるよ、、、神様。金髪碧眼の、誰からも愛されるお姫様に転生させてって言ったじゃないですか、、、。)
幸せになれなかった前世の分を取り返すため、女王シアラは全力でのんびりしようと心に決めた。
最低な元婚約者も、継妹も知ったこっちゃない。
(もう婚約破棄なんてされずに、幸せに過ごすんだーー。)
【完結】優雅に踊ってくださいまし
きつね
恋愛
とある国のとある夜会で起きた事件。
この国の王子ジルベルトは、大切な夜会で長年の婚約者クリスティーナに婚約の破棄を叫んだ。傍らに愛らしい少女シエナを置いて…。
完璧令嬢として多くの子息と令嬢に慕われてきたクリスティーナ。周囲はクリスティーナが泣き崩れるのでは無いかと心配した。
が、そんな心配はどこ吹く風。クリスティーナは淑女の仮面を脱ぎ捨て、全力の反撃をする事にした。
-ーさぁ、わたくしを楽しませて下さいな。
#よくある婚約破棄のよくある話。ただし御令嬢はめっちゃ喋ります。言いたい放題です。1話目はほぼ説明回。
#鬱展開が無いため、過激さはありません。
#ひたすら主人公(と周囲)が楽しみながら仕返しするお話です。きっつーいのをお求めの方には合わないかも知れません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる