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第2章
浄化
しおりを挟むキュミーになにかできるか尋ねると「大丈夫ミュ。土地に力を流し込んだらすぐに作物も育てられる。それと同時に魔物除けを張っておくからもう大丈夫ミュ」キュミーの言葉と共に多くの蜘蛛がその土地に散らばっていくと、そのあたりが黄色く光、その光が土地を覆っていき、黒くくすんでいたものが一瞬にして消えて行った。
それを見た人たちからは「おぉぉぉ!聖女様、聖女様……ありがとうございます」と泣いてお礼を言われたが、実際になにかをしてくれたのはキュミー達なのに……
そう思っているとキュミーが、「サリーの魔力があるから他の精霊たちの動きが活発化できているから、これは間違いなくサリーのおかげなの」と言ってくれた。よくわからない現象だけど、とりあえず土地が復活しそうでよかった。
そのままでいいのかとも思ったが、キュミーが先に種をばらまいて、サリーが祈ればきっと芽が生える。そこまでしておけば住民も安心するんじゃない?と言うから、そのようにすると、本当に芽が生えてきた。
自分の魔力というものでできるということにはさすがに驚いたが、それでも安心する住民たちの姿を見れたのは本当に嬉しかった。
こうして各地を巡り、土地の浄化作業を連日行った。それとともに畜産の方法や作物の種類など、各地で改善できるところが多くみられた。その場所には補佐員を呼び、改善するための話し合いを行った。その補佐員の多くはナシェルカ領から派遣されたため、彼らは自分たちの技術を惜しむことなく教え、代わりにイヴァンカ国で使用されている魔法を使った方法を教えてもらい、魔石を持って帰ることにした。そうすることで両国の農業のレベルが上がっていったのだ。
でもこうして土地を巡って行ったことで、イヴァンカ国に久しぶりに聖女が現れたと噂も広まったが、同時に聖女はこの国にずっといてくれるわけではないという噂も広がり、落胆も広まったと聞いた。
しかし、だからこそ自分たちで土地を守り、自分たちの生活を守らなければならないと補佐員たちへの指導を求める希望が絶えなかったという。
きっと聖女というのはどの時代でも気休め程度でしかなかったはずだ。聖女がその地に赴けば、浄化することもできるが、流通を動かしたりできるわけではない。行けなかった土地もあったはずだ。そうなれば頼れるのは自分たちしかいない。結局変えられるのは自分たちしかいないのだ。
だからそのための手筈を整えるのが国であり、領主である。
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