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4.逃げだした鳥
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そんな事を思いながら部屋に戻った私は母の唯一の形見であるネックレスと小さい時に母がお小遣いと言って入れてくれた少しのお金が入った財布を手に取った。
他の母の形見は義母と義姉が「母の事を思い出してつらいだろうから預かってあげる」「これは古いものだから新しいものと交換してあげる」と見つけるたびにどこかに持って行ってしまった。
だから私が持っている母の形見は、見つからないように隠し持っていたこのネックレスしかないのだ。
このネックレスには母がいる。宝石の裏に母と祖母、祖父そして生まれたばかりの私が写った写真が入っているのだ。
その写真を見つめていると涙が溢れてくる。
この時はきっと愛されていたのだと。
もういや……
誰からも愛されないのも
誰からも必要とされないのも
治らない病の為にずっとベッドで寝ていなければいけないのも。
気付けば私は家の外に出ていた。
元々病で外に出る事がない私には専属侍女などついていない。
特に今日は症状が重たく、朝からずっと吐いていた為、父も義母も私が部屋を出るなど夢にも思っていないのだろう。
だれかに出会ったのかも覚えていない。
誰かに呼び止められたのだろうか。引き留められたのだろうか。それすらも覚えていない。
ただもうあそこにいたくなかった。
薬がなければ死んでしまうのなら死んでしまいたいと思った。
他の母の形見は義母と義姉が「母の事を思い出してつらいだろうから預かってあげる」「これは古いものだから新しいものと交換してあげる」と見つけるたびにどこかに持って行ってしまった。
だから私が持っている母の形見は、見つからないように隠し持っていたこのネックレスしかないのだ。
このネックレスには母がいる。宝石の裏に母と祖母、祖父そして生まれたばかりの私が写った写真が入っているのだ。
その写真を見つめていると涙が溢れてくる。
この時はきっと愛されていたのだと。
もういや……
誰からも愛されないのも
誰からも必要とされないのも
治らない病の為にずっとベッドで寝ていなければいけないのも。
気付けば私は家の外に出ていた。
元々病で外に出る事がない私には専属侍女などついていない。
特に今日は症状が重たく、朝からずっと吐いていた為、父も義母も私が部屋を出るなど夢にも思っていないのだろう。
だれかに出会ったのかも覚えていない。
誰かに呼び止められたのだろうか。引き留められたのだろうか。それすらも覚えていない。
ただもうあそこにいたくなかった。
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