選ばれたのは私ではなかった。ただそれだけ

暖夢 由

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71.変わりゆく人生

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こうして変わっていった人生。
私の人生の分岐点は母が亡くなったこと。そしてリッタさんとの出会いだった。
でもこれは分岐点に過ぎない。

これからだって私の人生は続いていく。
これからはナタリア・マクレドと名前を変えて。

14歳からほとんどの貴族の子供たちは3年間貴族学校に通うことになっている。
だけど私はその期間を無駄にしてしまった。
その時間は戻ってくることは永遠にない。

事情が事情だけにこれから入学することもできるそうだ。
でもそうすると卒業するのは3年後。
私は20歳になる。

女性は20歳までには結婚するのが普通。それを超えると行き遅れで問題ありと考えられる。
最近では女性当主も増えてはきているがそれでもいまだ男性よりもはるかに少ない。

そうした中、女性一人で生きていくのは勇気が必要なことなのだ。

まして私には武器といえるものもなく、婚約者さえいない。

いろいろなことを考えた結果、とりあえず私は家庭教師をつけてもらえることになった。

なにを考えようとも、結局自分の力がなければ何もすることができない。
誰かの妻になるにしてもマナーだって、教養だって必要になってくる。
せっかく引き取ってもらったのだから、祖父母に迷惑をかけたくもない。

私にできることはなにか………

考えたってすぐに答えなんかでなかった。
それでも知識を増やすことは悪いことではない。なにが今後の人生に生きてくるかわからないのだから。


そうして、家庭教師の先生に教えてもらうようになってから3ヶ月経った今日は、家での勉強ではなく、実際にパーティーに参加してみるということに。

14歳まで勉強していたマナーに関しては及第点をもらえた。
でも一番の難関は特に女性が身につけておくべき技術。

それは、他人からの嫌みをどのように切り返し、どのように対応するかというもの。

これが難しく、私にはかなりハードルが高い。

だって今まで他人との関わりが極端に少ない上に、1番よく話していたのがアルバ。感情と行動が直結していた彼女では参考にすらならないのだ。あんな行動をとるような人との関わりはみんな避けようとするだけだから。

女性がどんな言い方をして、それに対してどのように返すべきか、実際にみてみるのが一番の勉強になるそうだ。

失敗しても大丈夫とのことで、私は緊張しながら待ち合わせの場所に向かうために玄関を出た。
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