あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

けいこ

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愛おしく、狂おしく、愛を囁く

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私達は先にチェックインを済ませ、グレースホテルのスイートルームで荷物をほどいた。


『雪都、疲れた?お腹空いてない?』


『ううん、大丈夫。ママも大丈夫?』


『ありがとう。大丈夫だよ。後で美味しいもの食べようね』


子どもは元気だな。


とにかく、みんな体調を崩さずにここに来れて良かった。


『少し休んだら下に降りてみんなを迎えよう。雪都のお友達も来るし、楽しみだな』


『パパ本当?わ~い』


明日の式に備え、すでに前日である今日から、九条家、一堂家、そして友人が数名、有難いことに弥生と理久先生まで集まってくれる予定になってる。


来てくれた人から順番にご挨拶をするため、少し休憩して、私達は下のロビーに降りた。


まず最初にここに着いたのは…


『彩葉先生、おめでとうございます。こんな素敵な場所にお招き頂いて嬉しいです』


『彩葉、おめでとう!会えて嬉しいよ~』   


理久先生と弥生。


『2人とも来てくれてありがとう。遠いところまでわざわざごめんね』


『そんなこと気にしないでよ。こちらこそタイに来れただけでも嬉しいのに、グレースホテルに泊まれるなんて幸せ過ぎるんだけど~本当に海が綺麗~』


一部分がガラス張りになっているホテルのロビーから見える景色を見渡しながら、弥生が可愛く言った。


弥生、とっても元気そうだ。


その明るい笑顔が見れて、本当に嬉しいよ。


『理久先生ったらね、まるで自分の結婚式みたいに緊張しちゃって、笑うよね~』


『止めて下さいよ。ズルいです、弥生先生だって、緊張する~って言ってましたよね?』


『あ~それ言う?理久先生の方がずっとソワソワしてるし』


2人で言い合う姿も久しぶりに見れて懐かしく感じた。


自然に笑顔になる。


こんなやり取りが出来るようになって…すごくホッとした。
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