あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

けいこ

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愛おしく、狂おしく、愛を囁く

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『いや、ちゃんと謝らせてくれ。これは俺のためでもあるから。本当に申し訳なかった。兄さん…ごめん』


蓮さんは頭を下げ、そして、続けた。


『でも、今この幸せがあるのは、あの時のことがあったおかげだから…全部意味があったんだと思うようにしてる』


『蓮…』


『美咲と海の見える場所で小さな店をしてるんだけど、そんな幸せが待ってるなんてあの頃は思いもしなかった。だから…兄さんには感謝してるんだ。兄さんを苦しめておいて変かも知れないけど、今、俺は…本当に幸せだから』


『蓮…過去のことなんかもうどうでもいい。全部忘れればいいんだ。俺は、お前が幸せならそれが何より嬉しい』


あまりにも素敵な兄弟の絆。


この先、何があっても兄弟として支え合っていけるよね。


『ありがとう。俺も兄さんが幸せなら嬉しいよ。いつか家族で俺達の店に来てほしい。自作のアロマや香水などの販売をしてるから、ぜひ、彩葉さんにも見てもらいたいです』


『もちろんです、ぜひ。嬉しいです』


『一堂化粧品さんほど立派な品は作れませんが、美咲がパッケージデザインをしてくれて、結構人気なんですよ』


『いえいえ。お2人が作っているものには、きっととてつもない愛情が込められてるんですよね。本当に素敵です。早く見に行きたいです。ね、慶都さん』


『ああ、行くよ。蓮が作った香水なら、間違いないな。俺もつけてみたい』


『兄さんをイメージしたのを作っておくよ。必ず…来てくれ』


『楽しみだな』


耳に届く波の音、星が瞬く空、優しく吹き抜ける風…


こんな夜に最高の出会いを果たした慶都さん。


私は、あなたのためなら何でもしてあげたい…愛おしくてたまらないよ…


『さあ、ホテルに戻ろう』


私達はみんなでゆっくりと歩きながらホテルに向かい、蓮さんと美咲さんも部屋に入った。


そして、私達も…


スイートルームで2人だけの時間を過ごした。


甘い甘い大人の夜を…
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