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第八話
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中央大通りを西側へ入り込むと、官庁街が広がる。その官庁街と商業区域の中間地点には公園があり、噴水がある池やちょっとした森林も公園の中にはあった。昼間はそれなりに人通りのある場所であるが、夜半すぎの今は閑散というより無人である。
そこは、森の中にある小さな野外劇場の舞台を思わせる場所であり、半円の舞台を石柱が取り囲みその向こうには扇状の階段が広がっていた。舞台には、ひとりのおとこが佇んでいる。
おとこは灰色のフード付きマントを被り容姿を隠しているが、背が高く痩身であろうことは想像がつく。月明かりの下に孤独な影をなげかけるマントのおとこのもとに、三人組が現れた。不吉な気配を漏らす、グリモワールを携えたものたちである。
「ログンヴァルド」
名を呼ばれたマントのおとこは、月明かりの下冷めた光を放つ瞳を顕にする。
「グリモワールを手に入れてきたわ」
おんながおそるおそる差し出すグリモワールの入った袋を、ログンヴァルドと呼ばれたマントのおとこは無造作にうけとる。マントから差し出された手は、燃え尽きた炭のような暗い色を纏っていた。
ログンヴァルドは闇色の肌から夜明けの光を放つ瞳をのぞかせ、袋の中を一瞥する。そして、満足げに頷いた。
「ねえ、わたしたちは言われた仕事をちゃんとこなしたわ。約束通り、わたしたちの位階はあげてくれるんでしょうね」
ログンヴァルドは、不思議そうに首を傾ける。
「ああ、君たちはまだ仮入会の見習いクラスだったね」
「そうよ、そしてこの仕事をこなせば学徒クラスに昇格する約束だわ」
ログンヴァルドは、闇色の肌に浮かぶ薔薇色の唇を、そっと歪める。それは、笑みのようにもみえた。
「残念だな、君たちは自分が失敗していることに気がついてないのか」
おんなが驚愕で、目を見開く。
「どういう、意味なの?」
「君たちは、警察につけられている。そして、どうやらここは包囲されたようだ。多分、店番の娘が通報したのだろう」
「ねえ」
おんなが、少し怒りを滲ませていう。
「あんたらが、わたしたちに店番の娘が半獣人だと伝えていればこんなことには」
「まあ、どうでもいい。君たちの位階は上げて、学徒クラスとしよう」
三人組は、ほっとため息をつく。ログンヴァルドは、少し嘲るような調子を混ぜて言葉を続ける。
「さて、はれて我が結社の正員となった君たちに、あらたな使命をあたえよう」
おんなたちは、ぎょっとしたようにログンヴァルドを見る。
「とても大事な、使命だよ。魔神バアルを召喚するための、贄となってくれるかな」
その瞬間、おんながとった動作は躊躇いがなかった。素早く抜き放った二十二口径を、正確にログンヴァルドに向けて撃ち込む。
しかし、その銃弾は突然巻き起こった突風に吹き飛ばされる。
「君たちには、僕を囲む魔法結界すら認識できないか。でもそれとて、どうでもいい」
ログンヴァルドは闇色の手を、さっと月明かりに晒す。三本の紐のようなものが、夜の中に放たれた。
その紐は、月明かりを浴び翼を持つ蛇に姿を変える。おとこたちは、踵を返し逃げ出そうとした。けれど彼らが一歩踏み出す前に、蛇たちが首に巻き付く。
二人のおとこが首を絞められ命を失うまで、ものの数秒というところだったか。役目を終えた蛇たちは、ログンヴァルドのもとへ戻る。ログンヴァルドは、満足げに頷く。ひとり生き残ったおんなは、首に蛇を巻き付けたまま恐怖にまみれた目でログンヴァルドを見つめている。
「君たちの命は、結社のためちゃんと使わせていただく。それと」
ログンヴァルドは、青褪めたおんなを見つめる。
「折角なので君には、この世界独自の秘儀であるタチカワメソッドを試してみようか」
おんなが悲鳴をあげそうな、顔になる。首に巻き付いたままで蛇の尾が鞭のようにしなり、おんなの服を縦に裂いた。
裸体を曝け出したおんなは軽く悲鳴をあげ、胸を下腹を手で隠す。引き締まった美しい裸体をログンヴァルドは、満足げに眺める。
ログンヴァルドがパチリと指をならすと、蛇が動きはじめた。蛇は首をあげると、おんなの瞳を覗き込む。その眼光に魅了の魔法が含まれていたのか、おんなの目からは力が失われ夢見心地の表情となった。
身体の秘め処を隠していた両の手が下に降り、白い胸の膨らみも下腹の淡い茂みも露わとなる。蛇はおんなの身体を見下ろすと、ゆっくりと下ってゆく。
蛇はおんなの胸に巻き付くと、先端にある薔薇色の蕾に舌を伸ばす。おんなの胸の蕾は、蛇の愛撫に晒される。そしてそこは、おんなの意思に関わりなく反応を示し、固く屹立し始めた。
おんなは眉間に皺をよせると、そっと吐息を吐く。その表情には、官能的な悦びを押さえきれなくなりつつある困惑があった。蛇は思う存分屹立した蕾を舌で責めたてた後、下腹に向かって降る。
既におんなの下腹にある花弁は、蜜で濡れていた。蛇は濡れそぼった花弁に舌を伸ばし、刺激してゆく。おんなは押さえきれなくなったというように、官能的な吐息をついた。
「あ、ああっ」
蛇の舌はさらにおんなの花芯を、責めはじめる。おんなは抵抗するように眉間に皺をよせていたがやがてその意思は快楽に屈し、悦楽の声をあげはじめた。
「ああっ、あ、ああーっ」
そして蛇はその頭をおんなの襞に隠された亀裂に向かって、潜り込ませる。おんなは秘部を蛇に侵されながらも、快楽に耐えきれず声をあげながら全身を痙攣させた。おんなは快楽に屈したというように、膝をつく。
ログンヴァルドはおんなに歩み寄ると、快楽で瞳をかすませたおんなを立ち上がらせる。そして、おんなに口づけをした。おんなは全身を、びくびくと痙攣させその肌を土気色に変えてゆく。ログンヴァルドは恍惚としながら死に抱かれ力を失ったおんなの身体を、投げ捨てる。
そして、グリモワールをおもむろに開く。邪悪な気配が立ち込め、あたりは海の底がごとく重い気配に満たされる。
そこは、森の中にある小さな野外劇場の舞台を思わせる場所であり、半円の舞台を石柱が取り囲みその向こうには扇状の階段が広がっていた。舞台には、ひとりのおとこが佇んでいる。
おとこは灰色のフード付きマントを被り容姿を隠しているが、背が高く痩身であろうことは想像がつく。月明かりの下に孤独な影をなげかけるマントのおとこのもとに、三人組が現れた。不吉な気配を漏らす、グリモワールを携えたものたちである。
「ログンヴァルド」
名を呼ばれたマントのおとこは、月明かりの下冷めた光を放つ瞳を顕にする。
「グリモワールを手に入れてきたわ」
おんながおそるおそる差し出すグリモワールの入った袋を、ログンヴァルドと呼ばれたマントのおとこは無造作にうけとる。マントから差し出された手は、燃え尽きた炭のような暗い色を纏っていた。
ログンヴァルドは闇色の肌から夜明けの光を放つ瞳をのぞかせ、袋の中を一瞥する。そして、満足げに頷いた。
「ねえ、わたしたちは言われた仕事をちゃんとこなしたわ。約束通り、わたしたちの位階はあげてくれるんでしょうね」
ログンヴァルドは、不思議そうに首を傾ける。
「ああ、君たちはまだ仮入会の見習いクラスだったね」
「そうよ、そしてこの仕事をこなせば学徒クラスに昇格する約束だわ」
ログンヴァルドは、闇色の肌に浮かぶ薔薇色の唇を、そっと歪める。それは、笑みのようにもみえた。
「残念だな、君たちは自分が失敗していることに気がついてないのか」
おんなが驚愕で、目を見開く。
「どういう、意味なの?」
「君たちは、警察につけられている。そして、どうやらここは包囲されたようだ。多分、店番の娘が通報したのだろう」
「ねえ」
おんなが、少し怒りを滲ませていう。
「あんたらが、わたしたちに店番の娘が半獣人だと伝えていればこんなことには」
「まあ、どうでもいい。君たちの位階は上げて、学徒クラスとしよう」
三人組は、ほっとため息をつく。ログンヴァルドは、少し嘲るような調子を混ぜて言葉を続ける。
「さて、はれて我が結社の正員となった君たちに、あらたな使命をあたえよう」
おんなたちは、ぎょっとしたようにログンヴァルドを見る。
「とても大事な、使命だよ。魔神バアルを召喚するための、贄となってくれるかな」
その瞬間、おんながとった動作は躊躇いがなかった。素早く抜き放った二十二口径を、正確にログンヴァルドに向けて撃ち込む。
しかし、その銃弾は突然巻き起こった突風に吹き飛ばされる。
「君たちには、僕を囲む魔法結界すら認識できないか。でもそれとて、どうでもいい」
ログンヴァルドは闇色の手を、さっと月明かりに晒す。三本の紐のようなものが、夜の中に放たれた。
その紐は、月明かりを浴び翼を持つ蛇に姿を変える。おとこたちは、踵を返し逃げ出そうとした。けれど彼らが一歩踏み出す前に、蛇たちが首に巻き付く。
二人のおとこが首を絞められ命を失うまで、ものの数秒というところだったか。役目を終えた蛇たちは、ログンヴァルドのもとへ戻る。ログンヴァルドは、満足げに頷く。ひとり生き残ったおんなは、首に蛇を巻き付けたまま恐怖にまみれた目でログンヴァルドを見つめている。
「君たちの命は、結社のためちゃんと使わせていただく。それと」
ログンヴァルドは、青褪めたおんなを見つめる。
「折角なので君には、この世界独自の秘儀であるタチカワメソッドを試してみようか」
おんなが悲鳴をあげそうな、顔になる。首に巻き付いたままで蛇の尾が鞭のようにしなり、おんなの服を縦に裂いた。
裸体を曝け出したおんなは軽く悲鳴をあげ、胸を下腹を手で隠す。引き締まった美しい裸体をログンヴァルドは、満足げに眺める。
ログンヴァルドがパチリと指をならすと、蛇が動きはじめた。蛇は首をあげると、おんなの瞳を覗き込む。その眼光に魅了の魔法が含まれていたのか、おんなの目からは力が失われ夢見心地の表情となった。
身体の秘め処を隠していた両の手が下に降り、白い胸の膨らみも下腹の淡い茂みも露わとなる。蛇はおんなの身体を見下ろすと、ゆっくりと下ってゆく。
蛇はおんなの胸に巻き付くと、先端にある薔薇色の蕾に舌を伸ばす。おんなの胸の蕾は、蛇の愛撫に晒される。そしてそこは、おんなの意思に関わりなく反応を示し、固く屹立し始めた。
おんなは眉間に皺をよせると、そっと吐息を吐く。その表情には、官能的な悦びを押さえきれなくなりつつある困惑があった。蛇は思う存分屹立した蕾を舌で責めたてた後、下腹に向かって降る。
既におんなの下腹にある花弁は、蜜で濡れていた。蛇は濡れそぼった花弁に舌を伸ばし、刺激してゆく。おんなは押さえきれなくなったというように、官能的な吐息をついた。
「あ、ああっ」
蛇の舌はさらにおんなの花芯を、責めはじめる。おんなは抵抗するように眉間に皺をよせていたがやがてその意思は快楽に屈し、悦楽の声をあげはじめた。
「ああっ、あ、ああーっ」
そして蛇はその頭をおんなの襞に隠された亀裂に向かって、潜り込ませる。おんなは秘部を蛇に侵されながらも、快楽に耐えきれず声をあげながら全身を痙攣させた。おんなは快楽に屈したというように、膝をつく。
ログンヴァルドはおんなに歩み寄ると、快楽で瞳をかすませたおんなを立ち上がらせる。そして、おんなに口づけをした。おんなは全身を、びくびくと痙攣させその肌を土気色に変えてゆく。ログンヴァルドは恍惚としながら死に抱かれ力を失ったおんなの身体を、投げ捨てる。
そして、グリモワールをおもむろに開く。邪悪な気配が立ち込め、あたりは海の底がごとく重い気配に満たされる。
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