【新版】転生悪役モブは溺愛されんでいいので死にたくない!

煮卵

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転生、そして

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俺が転生した少年の名前はリュシアン・ルルワ。現在10歳で一ヶ月後に王子も入学する王都にある学院に入学する予定のようだった。慣れない子供のふりや周りの大人たちの会話に振り回されて気がついたら夜で、瞼が重くなってきた。
(考えてみりゃ、夢かもしれねえしな。このまま眠ったら現実世界に・・・)
そう考えながら、静かに目を閉じ眠りに落ちた。
——次に目を開けたとき、そこに広がっていたのはーー現実とも幻想ともつかない、白銀の空間だった。
「目が覚めましたか」
透き通るような声が響く。目の前に立っていたのは、純白のローブを纏った人物。漆黒の長い髪がふわりと揺れ、精悍な美貌が輝きを放っている。榛色の瞳が、どこか底知れぬ知性を感じさせた。
「あなたは……?」
「私は、この世界を司る女神よ。ツクヨミと呼んでね。」
女神と名乗るその人物は、ノリのいい感じで微笑み。俺にウィンクをした
「えっと……女…神?」
俺の前に立っている人物は、確かに女神らしい白いローブを着て神々しさと美しさを兼ね備えていた……だが、
「なによ?」
聞き間違いじゃないな、声が低く甘いテノールのイケボなんだが……?喉には喉仏、よく見ると
宙に浮いているのかと思ったがそうではなく、身長がものすごく高い(多分180はある)ので
見上げないと顔が見えないだけだった。
「そうねー『女神』って呼ばれることが多いけど、神というよりは厳密には大きな神性を持つ存在ってところかしら。あなたは死にました。そして、私の導きによってこの世界へ転生したのです」
「まあ、本人がそうだというのなら別にいいのか、てか……転生!?」
「そ。あなたは元の世界で命を落としたの。でも偶然にもあなたが作った世界に縁があって、ここへと導かれたのよ」
「俺が……作った世界?ジャルダン・デ・ローズの世界に?」
女神は静かに頷く。ジャルダン・デ・ローズ。通常バラ庭、中世ヨーロッパではなく17世紀くらいの貴族社会で作っていたら制服着せたいから学園もので作れと前日に無茶振りがあった俺のシナリオデビュー作だった。いや、ちょっと待て、この第二王子のセリフに出てくるモブキャラって……確か……
「……一つ、聞いていいか?」
「何かしら?」
「俺は、この世界で殺されるのか?」
第二王子は表向きは爽やかな好青年だが、実際の彼は割と粘着質で依存気味な性格をしており、どの選択肢を選んでも友人たちは……
女神は静かに微笑んだ。その長身を悠然と伸ばし、俺を見下ろす。
「ええ!このままだと、良くて火刑、悪くて牛裂きね!」
「あああああああ!やっぱりか!」
「鉄の処女じゃなくてよかったわね~」
「いや、鉄の処女は後世の創作物にしか出てこないから実在が疑われていて……ってそんな話はどうでもいいんだよ!」

女神の目を真っ直ぐに見つめ返す。

「俺は、どうすればこの世界で生き延びられる?」
女神は静かに微笑んだ。その長身を悠然と伸ばし、俺を見下ろす。
「それは、あなたの知る物語の知識をどう使うかにかかってるわ」
なるほどな、そもそも俺が作った世界で俺が作ったら筋なわけだから、そこを改変していけば生き延びられるわけだ…
女神がにっこりと笑う
「どうか、あなたの新たな人生に幸運があらんことを」
「いや、ちょっと待て」
女神の姿が次第に淡くなり、佐々木の意識も再び闇へと沈んでいった。
——そして、目が覚めたとき、彼は再びあの世界にいた。
佐々木はゆっくりと起き上がり、額に手を当てた。
(さて……まずはどうするべきか)
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