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第25話 「戦闘経験がない」という欠点
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王宮の魔法訓練場。
日の光が差し込む広い石畳のフィールドには、宮廷魔法士たちが魔法の訓練を行っていた。
その一角で、九条迅は両腕を組み、思案げな顔をしている。
すでに魔力量の増大と魔法の最適化は達成した。しかし、彼には決定的に足りないものがある。
それは——実戦経験だった。
「うーん……」
「どうかしたの?」
隣で見守っていたリディアが、迅の考え込む様子に気づき、声をかける。
「いやな、ふと思ったんだけど……俺、勇者なのにまだ一回も魔王軍と戦ってねぇなって。」
リディアは一瞬ポカンとした顔をした後、呆れたようにため息をつく。
「……ようやく気づいたのね。」
「いや、俺もずっと研究に没頭してただけってわけじゃねぇぞ? でも、王国側からも魔王軍との戦いに関する指示がなかったし。」
「それはそうだけど……普通、もう少し気にしない?」
「確かに、少しばかり気にしな過ぎたかも知れねぇな。そんで、ついでにもう一つ気づいたんだけど……」
迅は指で眉間を押さえながら呟く。
「……俺、実戦経験ほぼゼロなんだよな。」
「ええ、その通り。」
リディアが即答する。
「確かに、魔力量は私以外の宮廷魔法士を遥かに凌駕してるわ。でも……あなた、実戦で戦った経験がほとんどないでしょ?」
「まあ、そうだな。」
迅はあっさりと認めた。
「さすがに元の世界では、戦争に参加してたわけじゃねぇしな。戦闘経験なんて、せいぜいリディアとの模擬戦くらいか。」
リディアは腕を組んで眉をひそめる。
「そんな状態で、いきなり実戦に放り込まれたら、どうするつもりなの?」
「そりゃまあ、頭を使ってなんとかするしかねぇだろ。」
迅はあっけらかんと言いながら肩をすくめる。
確かにこの男なら何とかしそうだとも思うが、それにしてもやはり経験の無さは否めない。
すると、それまで黙って聞いていたロドリゲスが、重々しく口を開いた。
「おぬし、あまりにも楽観的すぎるのではないか? 戦場では“想定外”というものが必ずある。」
「まあ、それは分かる。確かに、どうにかして経験値を積みたいのも事実だ。」
「ならば、実戦経験の代わりに、模擬戦をしてみるのはどうじゃ?」
「あー、なるほど。模擬戦か。」
「わしとリディアが相手をしてもよいが、それではさすがに公平ではない。ここにいる宮廷魔法士たちと戦ってみるのはどうかの?」
その場にいた宮廷魔法士たちがざわつく。
「え、勇者殿と模擬戦?」
「でも、勇者殿は最近魔法を覚えたばかりのはず……」
「どうせまた、あの“科学”とやらの知識を使って策を弄するつもりなんじゃ……」
「策に惑わされなければ、実力なら勝てるんじゃないか?」
彼らは迅を勇者として敬ってはいるが、まだ彼の成長を完全には理解していない。
「よし、やってみるか。」
迅はニヤリと笑う。
「戦闘経験ゼロの勇者が、どこまでやれるか試してみようじゃねぇか。」
そうして、迅 vs 宮廷魔法士たちの模擬戦が決定した。
日の光が差し込む広い石畳のフィールドには、宮廷魔法士たちが魔法の訓練を行っていた。
その一角で、九条迅は両腕を組み、思案げな顔をしている。
すでに魔力量の増大と魔法の最適化は達成した。しかし、彼には決定的に足りないものがある。
それは——実戦経験だった。
「うーん……」
「どうかしたの?」
隣で見守っていたリディアが、迅の考え込む様子に気づき、声をかける。
「いやな、ふと思ったんだけど……俺、勇者なのにまだ一回も魔王軍と戦ってねぇなって。」
リディアは一瞬ポカンとした顔をした後、呆れたようにため息をつく。
「……ようやく気づいたのね。」
「いや、俺もずっと研究に没頭してただけってわけじゃねぇぞ? でも、王国側からも魔王軍との戦いに関する指示がなかったし。」
「それはそうだけど……普通、もう少し気にしない?」
「確かに、少しばかり気にしな過ぎたかも知れねぇな。そんで、ついでにもう一つ気づいたんだけど……」
迅は指で眉間を押さえながら呟く。
「……俺、実戦経験ほぼゼロなんだよな。」
「ええ、その通り。」
リディアが即答する。
「確かに、魔力量は私以外の宮廷魔法士を遥かに凌駕してるわ。でも……あなた、実戦で戦った経験がほとんどないでしょ?」
「まあ、そうだな。」
迅はあっさりと認めた。
「さすがに元の世界では、戦争に参加してたわけじゃねぇしな。戦闘経験なんて、せいぜいリディアとの模擬戦くらいか。」
リディアは腕を組んで眉をひそめる。
「そんな状態で、いきなり実戦に放り込まれたら、どうするつもりなの?」
「そりゃまあ、頭を使ってなんとかするしかねぇだろ。」
迅はあっけらかんと言いながら肩をすくめる。
確かにこの男なら何とかしそうだとも思うが、それにしてもやはり経験の無さは否めない。
すると、それまで黙って聞いていたロドリゲスが、重々しく口を開いた。
「おぬし、あまりにも楽観的すぎるのではないか? 戦場では“想定外”というものが必ずある。」
「まあ、それは分かる。確かに、どうにかして経験値を積みたいのも事実だ。」
「ならば、実戦経験の代わりに、模擬戦をしてみるのはどうじゃ?」
「あー、なるほど。模擬戦か。」
「わしとリディアが相手をしてもよいが、それではさすがに公平ではない。ここにいる宮廷魔法士たちと戦ってみるのはどうかの?」
その場にいた宮廷魔法士たちがざわつく。
「え、勇者殿と模擬戦?」
「でも、勇者殿は最近魔法を覚えたばかりのはず……」
「どうせまた、あの“科学”とやらの知識を使って策を弄するつもりなんじゃ……」
「策に惑わされなければ、実力なら勝てるんじゃないか?」
彼らは迅を勇者として敬ってはいるが、まだ彼の成長を完全には理解していない。
「よし、やってみるか。」
迅はニヤリと笑う。
「戦闘経験ゼロの勇者が、どこまでやれるか試してみようじゃねぇか。」
そうして、迅 vs 宮廷魔法士たちの模擬戦が決定した。
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