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十章 青い蓮
16、柳絮
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皇后も、御子も健やかだ。産後の肥立ちにはまだしばらくかかるが、蘭淑妃と桃莉公主は寿華宮に赴くこととなった。祝いを述べるためだ。
「明日の朝なのよ。翠鈴も一緒に行きましょうね」
「いえ、わたしは遠慮させていただきます」
蘭淑妃の部屋に呼び出された翠鈴は、誘いを辞退した。
前回は、皇后の体調不良を治すために付き従っただけだ。やはり分は弁えねばならない。
「皇后娘娘が翠鈴に会いたがっているのに?」
「まさか、そんな。ありえませんよ」
ぶんぶんと翠鈴は首を振った。
「翠鈴っ」
蘭淑妃は、椅子から立ちあがった。珍しく語気が強い。というか、睨まれている。
(え? わたし失礼なことをした?)
「ツイリン。おかあさまにおこられちゃったの? いっしょにあやまってあげようか?」
翠鈴の胴にしがみついた桃莉が、見上げてくる。
「あのね、おかあさまにはないしょだよ。しおしおになってね、下をむくの。それでね『ご、ごめんなさい、おかあさま。もうおへやのお花をむしりません』って言うの。しおしおになるの、わすれないでね。そしたらね、すぐにゆるしてくれるんだよ」
背伸びをした桃莉が、翠鈴に耳打ちするが。身長差があるものだから、すべて蘭淑妃に丸聞こえだ。
「……よく分かったわ、桃莉。あなたへのお説教は後にしましょう」
「え? なんで? タオリィ、ツイリンにいいことおしえてあげてるんだよ?」
桃莉は納得できない様子だ。まぁ、桃莉にしてみれば庭で丹精込めて育てられた花も、部屋の壺に飾られた花も、雑草の花もどれも等しく遊び道具なのだろう。
(わたしが蘭淑妃に謝るのは簡単なんだけど。そもそも、なんで叱られてるんだろ?)
しかも蘭淑妃は温厚なので、他の妃嬪のように侍女や宮女を厳しく叱ることもない。
「ほら、ツイリン。あやまって。ほらほら」
桃莉は翠鈴の胴に腕をまわして、ぐるぐると周囲を回りはじめた。長い黒髪と薄紫の緞帯が、桃莉の動きにあわせてひらめいている。
たぶん、そういうところも母親に叱られる原因なんだと思う。
「皇后娘娘が翠鈴に会いたいと仰っているのは事実なのよ。娘娘の真心を無下にしないでちょうだい」
「は……はい」
そうか、そうなのか。
翠鈴は夜更けの薬売りのことを、女炎帝と称されていることは承知している。
だが、それはあくまでも薬が後宮の女性たちに望まれているからで。翠鈴は自身に価値があるとは考えていない。
機転も目端も利くのに。こと自分のこととなると、ろくに見えていない。
◇◇◇
翌日の朝。翠鈴は蘭淑妃と桃莉公主、侍女頭の梅娜と共に寿華宮に向かった。
よく晴れた朝だ。ほわほわとした白い絮が、青空を背景に舞っている。
ここのところ雨が降っておらず乾燥しているから、絮も軽やかに飛ぶのだろう。7
「ツイリン。ゆきだよ」
桃莉が空を指さした。
「あれは柳絮ですよ。柳の種に綿毛がついて、種を遠くへ飛ばすんです。たんぽぽみたいな感じですね」
「へーえ」
桃莉は、翠鈴の手を握って空を見上げながら歩く。つまずいて転ばないか心配だ。
それにしてものどかだ。
長々と続く寿華宮の赤い壁の果てに、人影が見えた。華奢な少女が佇んでいる。
施潔華だ。それは偽名で、本名は潔士であり皇后の甥なのだが。
潔華の傍には光柳と雲嵐が立っていた。まるでふたりで潔華を護るかのように。
ちょうど、それぞれの皇后の元を訪れた時間が重なったのだろう。今日も可愛すぎる女の子の格好をした潔華が、大きく手を振った。
「桃莉」
「あー、ジエホアおねえさまだ」
ふっと、翠鈴の手が軽くなった。これまで桃莉のぬくもりを感じていたてのひらに、風が触れる。
桃莉は、潔華の元へ駆け出した。
手紙のやり取りはしてたようだが。桃莉公主と潔華はしばらく会っていない。
絶対に女の子はそんな速度で走らないというほどの速さで、潔華は駆ける。袂を盛大に翻し、上体を傾けて全力疾走だ。
「やれやれ。やんちゃな御令嬢だ」
光柳が呆れた様子で苦笑する。どこか眩しそうに潔華の姿を眺めているのは、しがらみのない離宮で暮らしていた、自身の幼い頃を思い出しているのかもしれない。
「あのね。あいたかったんだよ! ジエホアおねえさま」
「ぼ……わたしも、だよ」
桃莉と潔華は手を取り合った。互いに見つめ合い微笑んでいる。まるで春の花がほわっと開くように。
潔華は、施家で潔士として暮らしている日々も、桃莉からの手紙を心待ちにしているのだろう。
しりとりである接龍のやりとりは、八歳になった潔士にしてみればあまりにも簡単なはずだ。
それでも慕ってくれる桃莉のことが可愛いのだろう。妹のように思ってくれているのかもしれない。
「不思議なものですね」
翠鈴は、我が子の背中を見つめる蘭淑妃に声をかけた。
「桃莉さまの世界が広がるのは、とても嬉しいのに。なんだか寂しいような気がするんです」
「あらまぁ」と、蘭淑妃は目を細めた。
「翠鈴。それってね、母親の気持ちなのよ」
蘭淑妃の声は軽やかだった。幼い桃莉と一緒にいられる時間は、そんなに長くはない。
皇后陛下は、桃莉の婚約者にと自分の甥である潔士を考えてくれている。
新杷国から離れた国に、桃莉が政略結婚で嫁ぐことのないように。皇帝陛下が、桃莉の嫁ぎ先を決める前に先手を打っている。
「わぁ、くすぐったいよ」
はしゃぐ桃莉の声が聞こえてきた。
「ほら、柳絮がついてるよ。髪にも、顔にも」
桃莉公主にくっついた小さな白い柳絮を、潔華はひとつひとつ取ってくれている。
「おふたりって姉妹にしか見えないわよね」と、梅娜が呟いた。
確かにとても仲の良い姉妹に見える。
いつかは夫婦となる関係だが。桃莉と潔士にとっては、幼なじみともなるのだろう。
「ここにも悪戯な柳絮がついているな」
いつの間にか側に来ていた光柳が、翠鈴の髪に触れた。そして肩にも。自分では気づかなかったが、髪にも衣にも柳絮がついていたようだ。
「この絮を集めて、髪に飾ればいいかもしれない」
しなやかな光柳の指が翠鈴の左の耳もとに触れる。柔らかく仄かな感触を耳朶に感じた。
どうやら光柳が柳絮を翠鈴の耳の上にのせたようだ。
「……どうですか?」
「いや、まぁ。なんとか言ってやってくれ、雲嵐」
翠鈴の問いかけに光柳はまともに答えない。自分で飾ったというのに。
「素直に仰ればいいじゃないですか。光柳さま。絮を飾りにした翠鈴は可愛いと」
「それは違う」
雲嵐の提案を、光柳は即座に却下した。
ひどいっ。目つきが鋭いし、似合っていないのは自覚しているが。そこまではっきりと否定しなくても。
さすがの翠鈴もちょっと傷ついた。
だが、光柳は口ごもりながらなぜか頰を赤く染めている。
「雲嵐は分かっていない。翠鈴はいつも可愛いが、今はもっと可愛いのだ。そう……」
光柳は瞼を閉じると、軽く唇を開いた。
「絮の夭夭たる白さ 其に問う 何の意ありて斯様に愛しき人に降るのかと 我の如くに惹かれたのかと」
雪のように舞い落ちる柳絮に向かい、光柳は詩を紡いだ。
若々しい柳の絮に、どうしてこのように愛しい人に降るのか、私のように翠鈴に惹かれたのかと、問いかける詩だ。
そうだった。この人、詩人だったんだ。しかも詩に気持ちを乗せると、羞恥も消えるらしい。
「ツイリン、かおあかいよ」
「本当ですね。大丈夫ですか? 熱があるんですか?」
事情を知らぬ桃莉と潔華は翠鈴を案じてくれる。だが、大人たちはにやにやと含み笑いを浮かべるのみ。光柳を除いては。
「明日の朝なのよ。翠鈴も一緒に行きましょうね」
「いえ、わたしは遠慮させていただきます」
蘭淑妃の部屋に呼び出された翠鈴は、誘いを辞退した。
前回は、皇后の体調不良を治すために付き従っただけだ。やはり分は弁えねばならない。
「皇后娘娘が翠鈴に会いたがっているのに?」
「まさか、そんな。ありえませんよ」
ぶんぶんと翠鈴は首を振った。
「翠鈴っ」
蘭淑妃は、椅子から立ちあがった。珍しく語気が強い。というか、睨まれている。
(え? わたし失礼なことをした?)
「ツイリン。おかあさまにおこられちゃったの? いっしょにあやまってあげようか?」
翠鈴の胴にしがみついた桃莉が、見上げてくる。
「あのね、おかあさまにはないしょだよ。しおしおになってね、下をむくの。それでね『ご、ごめんなさい、おかあさま。もうおへやのお花をむしりません』って言うの。しおしおになるの、わすれないでね。そしたらね、すぐにゆるしてくれるんだよ」
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「……よく分かったわ、桃莉。あなたへのお説教は後にしましょう」
「え? なんで? タオリィ、ツイリンにいいことおしえてあげてるんだよ?」
桃莉は納得できない様子だ。まぁ、桃莉にしてみれば庭で丹精込めて育てられた花も、部屋の壺に飾られた花も、雑草の花もどれも等しく遊び道具なのだろう。
(わたしが蘭淑妃に謝るのは簡単なんだけど。そもそも、なんで叱られてるんだろ?)
しかも蘭淑妃は温厚なので、他の妃嬪のように侍女や宮女を厳しく叱ることもない。
「ほら、ツイリン。あやまって。ほらほら」
桃莉は翠鈴の胴に腕をまわして、ぐるぐると周囲を回りはじめた。長い黒髪と薄紫の緞帯が、桃莉の動きにあわせてひらめいている。
たぶん、そういうところも母親に叱られる原因なんだと思う。
「皇后娘娘が翠鈴に会いたいと仰っているのは事実なのよ。娘娘の真心を無下にしないでちょうだい」
「は……はい」
そうか、そうなのか。
翠鈴は夜更けの薬売りのことを、女炎帝と称されていることは承知している。
だが、それはあくまでも薬が後宮の女性たちに望まれているからで。翠鈴は自身に価値があるとは考えていない。
機転も目端も利くのに。こと自分のこととなると、ろくに見えていない。
◇◇◇
翌日の朝。翠鈴は蘭淑妃と桃莉公主、侍女頭の梅娜と共に寿華宮に向かった。
よく晴れた朝だ。ほわほわとした白い絮が、青空を背景に舞っている。
ここのところ雨が降っておらず乾燥しているから、絮も軽やかに飛ぶのだろう。7
「ツイリン。ゆきだよ」
桃莉が空を指さした。
「あれは柳絮ですよ。柳の種に綿毛がついて、種を遠くへ飛ばすんです。たんぽぽみたいな感じですね」
「へーえ」
桃莉は、翠鈴の手を握って空を見上げながら歩く。つまずいて転ばないか心配だ。
それにしてものどかだ。
長々と続く寿華宮の赤い壁の果てに、人影が見えた。華奢な少女が佇んでいる。
施潔華だ。それは偽名で、本名は潔士であり皇后の甥なのだが。
潔華の傍には光柳と雲嵐が立っていた。まるでふたりで潔華を護るかのように。
ちょうど、それぞれの皇后の元を訪れた時間が重なったのだろう。今日も可愛すぎる女の子の格好をした潔華が、大きく手を振った。
「桃莉」
「あー、ジエホアおねえさまだ」
ふっと、翠鈴の手が軽くなった。これまで桃莉のぬくもりを感じていたてのひらに、風が触れる。
桃莉は、潔華の元へ駆け出した。
手紙のやり取りはしてたようだが。桃莉公主と潔華はしばらく会っていない。
絶対に女の子はそんな速度で走らないというほどの速さで、潔華は駆ける。袂を盛大に翻し、上体を傾けて全力疾走だ。
「やれやれ。やんちゃな御令嬢だ」
光柳が呆れた様子で苦笑する。どこか眩しそうに潔華の姿を眺めているのは、しがらみのない離宮で暮らしていた、自身の幼い頃を思い出しているのかもしれない。
「あのね。あいたかったんだよ! ジエホアおねえさま」
「ぼ……わたしも、だよ」
桃莉と潔華は手を取り合った。互いに見つめ合い微笑んでいる。まるで春の花がほわっと開くように。
潔華は、施家で潔士として暮らしている日々も、桃莉からの手紙を心待ちにしているのだろう。
しりとりである接龍のやりとりは、八歳になった潔士にしてみればあまりにも簡単なはずだ。
それでも慕ってくれる桃莉のことが可愛いのだろう。妹のように思ってくれているのかもしれない。
「不思議なものですね」
翠鈴は、我が子の背中を見つめる蘭淑妃に声をかけた。
「桃莉さまの世界が広がるのは、とても嬉しいのに。なんだか寂しいような気がするんです」
「あらまぁ」と、蘭淑妃は目を細めた。
「翠鈴。それってね、母親の気持ちなのよ」
蘭淑妃の声は軽やかだった。幼い桃莉と一緒にいられる時間は、そんなに長くはない。
皇后陛下は、桃莉の婚約者にと自分の甥である潔士を考えてくれている。
新杷国から離れた国に、桃莉が政略結婚で嫁ぐことのないように。皇帝陛下が、桃莉の嫁ぎ先を決める前に先手を打っている。
「わぁ、くすぐったいよ」
はしゃぐ桃莉の声が聞こえてきた。
「ほら、柳絮がついてるよ。髪にも、顔にも」
桃莉公主にくっついた小さな白い柳絮を、潔華はひとつひとつ取ってくれている。
「おふたりって姉妹にしか見えないわよね」と、梅娜が呟いた。
確かにとても仲の良い姉妹に見える。
いつかは夫婦となる関係だが。桃莉と潔士にとっては、幼なじみともなるのだろう。
「ここにも悪戯な柳絮がついているな」
いつの間にか側に来ていた光柳が、翠鈴の髪に触れた。そして肩にも。自分では気づかなかったが、髪にも衣にも柳絮がついていたようだ。
「この絮を集めて、髪に飾ればいいかもしれない」
しなやかな光柳の指が翠鈴の左の耳もとに触れる。柔らかく仄かな感触を耳朶に感じた。
どうやら光柳が柳絮を翠鈴の耳の上にのせたようだ。
「……どうですか?」
「いや、まぁ。なんとか言ってやってくれ、雲嵐」
翠鈴の問いかけに光柳はまともに答えない。自分で飾ったというのに。
「素直に仰ればいいじゃないですか。光柳さま。絮を飾りにした翠鈴は可愛いと」
「それは違う」
雲嵐の提案を、光柳は即座に却下した。
ひどいっ。目つきが鋭いし、似合っていないのは自覚しているが。そこまではっきりと否定しなくても。
さすがの翠鈴もちょっと傷ついた。
だが、光柳は口ごもりながらなぜか頰を赤く染めている。
「雲嵐は分かっていない。翠鈴はいつも可愛いが、今はもっと可愛いのだ。そう……」
光柳は瞼を閉じると、軽く唇を開いた。
「絮の夭夭たる白さ 其に問う 何の意ありて斯様に愛しき人に降るのかと 我の如くに惹かれたのかと」
雪のように舞い落ちる柳絮に向かい、光柳は詩を紡いだ。
若々しい柳の絮に、どうしてこのように愛しい人に降るのか、私のように翠鈴に惹かれたのかと、問いかける詩だ。
そうだった。この人、詩人だったんだ。しかも詩に気持ちを乗せると、羞恥も消えるらしい。
「ツイリン、かおあかいよ」
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