魔法剣士のはじめての冒険

くま太郎 雅臣

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44 旧王都、その名は・・・

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 魔力を使い果たしたリエリーは道の真ん中で倒れていた、どうにかして木陰に行こうと身体を動かすもイモムシの様にしか動けない。手足に力が入らないが胴体は少し動かすことができた。

「こんな醜態、カナ達には見せれんな・・・」

 木陰で休憩しているとアーリマンがリエリーの小さなカバンから魔力丸を取り出してきた、しかしこの魔力丸はだいぶ前に貰った物、飲むのを躊躇しているとアーリマンは強引に口の中へ押し込んできた。

「な、何をする」

 勢いで魔力丸を飲み込んだリエリーは、古い物を口にしたショックでしばらく放心状態になり遠くを見つめていた、しばらくすると身体の奥から変化を感じパニックに陥った。

「なんじゃコレは・・薬の副作用か?それとも腐っていたのか?体が熱い、どうしよう・・どうしよう・・」

 立ち上がったリエリーは、町に居る薬師に診てもらう為、移動する事にした。今まで魔力を使い切る事や、薬を口にした事が無かったリエリーには、初めての出来事で、魔力丸の効果で動けている事にも気がつかないほどパニックを起こしていた。
 速歩きで移動するリエリー、魔物と遭遇する事もあったがダッシュで逃げて町を目指す。しばらく移動していると少し大きめの町にたどりついた、町に入ったリエリーは迷わず薬師のいる医院に入り受付で状況を説明し出した。

「あの、落ち着いて下さい」
「落ち着けるわけがなかろう、妾の命が・・・」
「ですから、薬の効果が出ている証拠です、現に動けてますよね、それと魔力丸は10年持ちますよ」
「あっ・・・」

 落ち着きを取り戻したリエリーは、あまりの恥ずかしさに赤面し医院を後にする。入口前で周りを見渡したリエリーは、意外に人が多い事と造りが王都に似ている事に気づく。町の中を少し歩き陽も傾いてきたので宿を取る事にした。

「少し聞きたい事があるんじゃが」
「なんでしょうか?」
「この町は少し王都に似ておるのはなぜじゃ?」
「この町は昔、王都だったんですよ、林の奥に古城があります、観光してはいかがですか?」

 次の日、宿の人から聞いた場所へ足を運ぶリエリー、そこにはクリスタ程ではないが確かに城が存在した。門は開いたままで誰でも入れる様になっている、中に入り周りを見ると1枚の肖像画が飾っていた。

「これは・・」
「あの~観光の方ですか?」

 廊下の奥から1人の老人が現れ声をかけてきた。老人は数年前から城の管理人をしていると言う、リエリーは何処となく、誰かに似た肖像画の事が気になり、老人に聞いてみる事にした。

「この方は、アリシア様ですよ、この城の女王様だった人です」

 リエリーは肖像画を見つめ、どこか違和感を感じていた、すると老人は「城の裏庭にお墓があるので」と言い行ってみる事にした。
 裏庭は墓地になっていて奥の方は王族のお墓の様だった、老人とリエリーは王族のお墓の方に行くと老人は端から王族について説明を始めた。

「左から初代国王のお墓です」
「ん?管理人、右端の墓はなぜ荒れているのじゃ?」
「私が管理人になった時にはもう荒れていて、名前や詳しい事はちょっと・・・」

 リエリーは荒れたお墓の前に行き、彫られた名前を確認しようと見たがハッキリと確認する事が出来なかった。老人の説明ではこの国一番の魔力を持った人だと言う、荒らした犯人を捕まえるため日々、魔女の所に行っているのだと言う。

「魔女じゃと!」
「えっ・・はい、魔女様です」
「どこに居るのじゃ、妾はその魔女に用がある」

 老人から魔女の居場所を聞き向かう事にした。

「そうじゃ、この町の名前は何と言うのじゃ?」
「町の名はサンドールです、昔は石花の王国と呼ばれてました」

 荒された墓も気になるが、まずは魔女に会う事を優先したリエリーはサンドールを後にした。







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