悪党の食卓。 --王妃の実家は、たぶん黒幕説。--

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【番外編】あの時の女子会。

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23話 アリスのお楽しみ計画。 ○アリス○
女の子達のお茶会の様子です(о´∀`о)ノ

本編の雰囲気を崩すほど楽しそうなので、番外編にしました。ご興味のある方は是非!



………………………………………………………………………





 あの時の女子会。




「…皆様、今日お集まり頂いたのには、別の目的がありますの。……一緒に楽しい事を致しましょう?」



 そう述べたアリスに、皆が少し不安そうに、けれど、期待のこもった声を上げる。



「…まぁ!何ですの?」

「楽しい事…でしょうか?」

「気になりますわっ!早く教えてくださいませ!」



 アリスがニコッと微笑んで、令嬢達に問いかける。



「…皆様、ミーナ嬢を客観的に思い浮かべてくださいませ。

 彼女は毎日、何のしがらみも考えず、勉強もせずに、自分の好きな男性…彼女の場合は気が多いので、多数の男性ですわね…。

 その多数の男性達と次々に仲良くなり、彼女に都合の良い【自由恋愛】という独自な考えを布教しながら、毎日甘く楽しそうな日常生活を送っていらっしゃいますわ…」



 そこまでで一度言葉を切り、少し置いてから再度アリスは口を開く。



「次に、私達のような一般的な令嬢の事を、思い浮かべてくださいませ。

 お利口にアカデミーに通い、お利口にお勉強をして、講義が終わるとすぐに帰宅し、お利口に予習復習をして、翌日またお利口にアカデミーに通いますわね…。

 どこからどう見ても、お利口で隙のない、貞淑な淑女…」



「…これが、私達にとっての当然ですわ。

 それに、私達は今の年齢になるまで、親や周囲からたくさんの事を、刷り込まれておりますでしょう?

 勉強しろ。賢くなれ。
 けれど、生意気にはなるな。女である事を自覚しろ。
 容姿を磨いて良い所に嫁げ。家門に泥を塗るな。
 貞淑であれ。はしたない振る舞いをするな。

 なんて、似た様な小言を、皆様も多かれ少なかれ、言われているのではないかしら?」



 令嬢達が皆、一様に考え込む。



「…私達とミーナ嬢。

 同じ性別で…同じアカデミーに通っている、同じ貴族の令嬢なのに、こんなにも違う…。

 もちろん、身分や性格は違いますけれど、それでも…。

 "彼女だけ、なんだか狡い"と、思いませんこと?

 私はどうにも心が狭いのか、そんな風に思ってしまうのです…。それに、悔しいのですけれど…少し羨ましいのですわ…」



 アリスは伏し目がちに、気落ちしたような表情を浮かべる。



 もちろん、こんな事を、アリス自身が考えているわけではないが、さも自身の心境を吐露したかのように装うことで、令嬢達の隠された気持ちを代弁する。



「…そんな!心が狭いだなんて、言わないでくださいませ!私だってその……恥ずかしながら、同じ気持ちですわ!」

「そうですわ!私も同じですわ!」

「…言われて気が付きましたわ。
 …いいえ、違いますわね。無意識に考えないようにしていたのかも知れません…。
 この感情は、紛れもなく嫉妬ですわ…」



 そして再びアリスが口を開く。



「…皆様も同じ気持ちだなんて…安心できました。それに、なんだか嬉しいですわ…」



 そう言ってアリスが、嬉しそうに微笑むと、令嬢達も同じ様に微笑み同意した。




「フフ。それで…皆様に、今回はご提案がありますの。

 私達もミーナ嬢と同じように、【自由恋愛】を楽しんでみませんこと?」


「まぁ!」

「それは…」

「でも、良いのかしら…?」




「不安もわかりますわ。

 けれど、皆様、考え方を少しだけ柔らかくしてくださいませ?

 社交界に出る前に、少しだけ男性と仲良くなる。…たった、それだけの事ですわ。

 本来、アカデミーの存在意義は、勉学や思想の教育と社交界進出までの準備…。

 男性と仲良くなる術(すべ)を今から学ぶ方が、将来の役に立つのではないかしら?それに、男友達が何人か増えるだけですわ。

 何の問題もないのではなくて?」


「…確かに」

「そう考えると、普通のことですわね…」

「問題ない気がして来ましたわ…」



「フフ。理解して貰えたようで、嬉しいですわ。

 もちろんジーク殿下の婚約者候補や、既に婚約者が居る方は、少し問題になるかもしれませんわ。

 …けれど、そうでない方であれば、何の問題もないと思いますの。

 男性を虜にする…。これは社交界に出て、家が定めた男性…婚約者や旦那様と仲良くなる必要がある私達にとっては、必須の技術…。だからこれは、一種の社会勉強とも言えますわ……それに」



 言葉を区切り、皆を見渡し言葉を続ける。



「彼女に出来る事が、私達に出来ないはずがないのではなくて?」


 アリスの言葉に戸惑っていた令嬢達は、パァッと笑顔になり、嬉しそうに同意した。



「ええ。その通りですわ!」

「私達に出来ないはずありませんわ!」

「…これは遊びではありませんわ…。プライドをかけた、男取りの勝負ですわね!」

「まぁ!なら、負けられませんわぁ!」

「まずは、戦略を立てましょう!」

「腕がなりますわぁ!」

「本気になる事と、色仕掛けは禁止ですわね!清く正しく美しくですわ!」

「そうね…。令嬢としての価値を落とす事が、私達の1番の敗戦条件ですわ!」



 こうして、女達の楽しいお茶会は、とっても楽しく過ぎて行くのであった…。
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