敵対勢力の私は、悪役令嬢を全力で応援している。

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2つ目の質問と3つ目の質問。

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「では、2つ目の質問です。【ハサミで制服をボロボロにされた】と、おっしゃっておりましたが、
 サラ様はフィルミーナ嬢に制服を着たまま、ハサミを入れられて、その現場を証人の方に見られたのですか?」


「まぁなんて恐ろしい。」
「フィルミーナ様はそんなことまで。」

 などと、女生徒達から次々と悲鳴が上がった。


 周囲の騒めきに、気をよくしたサラ様は、
「いえ違うわ、私が脱いだ制服にハサミを入れられたのよ!この件に関しては、殿下が証人よ!」

 キャーと悲鳴が上がり、ザワザワと会場が騒がしくなる。

 それもそのはずですわ。
 このアカデミーでは、女生徒が制服を脱ぐようなカリキュラムは、一切ないのです。唯一あるのは、男子生徒の剣術授業のみです。


「まぁ。そうなのですね。制服を脱いだ状態で、ハサミを入れられたのですね。それを殿下と一緒に、目撃したと…。
 それは、大変怖い思いをなされたでしょうね?」


「ええそうよ。怖かったわ…」

 
 あたかも当時を思い出して、怯えたかのようにサラ様が仰られた。



 しかし、サラ様は、制服を脱いだ状態で、殿下と一緒に居られたことを、皆様の前で肯定してしまいました。これにより、会場はさらにヒソヒソと騒めき始めました。



 殿下はますます顔色を悪くしておられます。



「では、3つめの質問です。【ごろつき】?でしたでしょうか。フィルミーナ嬢はごろつきにサラ嬢を襲うようにけしかけた。とのことでしたが、その【ごろつき】とは、どのように知りあって、どのようにサラ様を襲うように、手配できるのでしょうか。私、そのような知り合いはおりませんの。貴方はご存知?」

と伯爵令息へ聞いてみる

「い、いえ、見当もつきません。」
と令息は答えた。

「ですよね。では、殿下、サラ様、お教え頂けますか?」


「そんなの下町に居るゴロツキに決まっているじゃない!下町をごろついてるから、ゴロツキなのよ!金をちらつかせて、襲わせたに決まってるわ!」


「まぁそうなのですね。今まで下町には行ったことがないので、存じ上げませんでしたわ。人を襲うことをご依頼出来る、親切な方がいらっしゃるのね」

「…ですが、怖かったでしょう。ね?サラ様。
本当に暴漢に襲われていたら、皇子の妃にはなれませんものね。ご無事で何よりですわぁ」


「何よ!襲われたって言ってるじゃない!だから、フィルミーナを断罪して、皇子の妃になるのよ!貴女全然わかってないのね!?」


 皇子妃となると、乙女であるのが必須条件ですが、自分から乙女ではない。もしくは、疑わしい。と、思われる発言をしてしまったサラ様。

 ここまでくると、笑いを堪えるのが大変ですわ。


「ええ。無知で申し訳ございませんわ。今日はサラ様のお陰で、色んなことを初めて知れました。心より感謝致しますわ」


「ふん。精進しなさい。(新たな悪役令嬢が出てきたかと思ったけど、ただのバカで良かったわ)」


 と、鼻高々にサラ様は宣言されておりました。後半は早口で小声でしたが。


 しかし、サラ様の発言が聞こえていたのか、ウィルが青筋を立てて怒っております。


 ウィルの新たな一面が見れて、そんな場合ではありませんのに、私は不覚にもトキメいてしまいました。

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