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用務員と騎士がギアを上げた闘いを始めた一方で────
この円形校舎ダンジョンに乗り込んだブク高の生徒たちも、既にチョコっとハードな戦闘の真っ最中であった。
冷蔵庫は開き、弓手のしなやかに指先に保管していた冷えた矢を供給する。
用務員から倣った美しい所作で、ヴィーナス生徒が次々と放った連続矢は、大きな板チョコの壁に突き刺さり防がれる。さらにチョコ色の体の柔軟性と、逐一繰り出す謎の美しいポーズを捉えきれず、なかなかその珍妙な標的に当たらない。
踊りながら避けていたチョコ肌の敵も反撃を開始する。苺味のパポロチョコを矢じりにしたお菓子な矢が、プレッツェルで作った短弓から同じくらい素速く放たれた。
ピンク色の矢の雨が、2人と1台の生徒パーティーへと目掛けて飛んできた。
ヴィーナスは華麗に飛んできた矢を避け、時には冷蔵庫を壁がわりにする。さらに、冷蔵庫が拾い集めた敵のお菓子な矢を逆に利用し、射返した。
遠距離中距離戦はヴィーナスの弓の腕で、便利な冷蔵庫は状況に応じた矢の補給やアイテムを駆使したサポートを継続する。
そして近接戦闘は──
ヴィーナスからの援護射撃を受けつつ、板チョコの床を駆けながら、タガヤが敵へと詰める。
拍手をしながら矢を避ける銀色衣装のギラチョコ女に、蹴り技を浴びせていく。
すばしっこく、しつこく避けるギラチョコを、それでもタガヤは接近戦を仕掛け続け追い込んでいった。
「ナっ!?」
「なんという脚の柔軟性。ですが、まだチョコっと調整の余地がおありです、ギラっと!」
チョコ色女が身に纏っていた銀紙の衣装にくるみ受け止められたタガヤの左脚は、そのまま突き出した脚ごとぐるぐるとスピンさせられ後ろに遠ざけられていく。
不思議な魔力とパワーを宿した左脚に巻きつく銀紙。タガヤは無理に回転に抗わずそのまま高くジャンプをした。やがて斜めに回転しながら着地し、左脚を包んでいた銀紙が破ける。チョコ色のトレーナーから受け取ったレッスンを見事その足と体捌きで踊りこなしてみせた。
「チョコぐぅレートッ、素晴らしい! お2人さんとも、かかかかかかっとこれから調整するに値します! そして、そこの走る冷蔵庫さん! 私のジムに来て、手作りスタミナプロテインチョコの保冷・販売係などいかがでしょうか?」
「美しいものにかぎりはないと言うけれど、チョコ人間は初めてね。──矢をプリーズ、ふふ、ありがと。保冷するのは勝利のフルーツ盛りとワタシの矢で十分ね」
「ハァハァ……ただのフィットネス運動じゃありません、あの動き……異国の忍者執事ドロン・ドロシーのような……つよい!!!」
「調整するに値する」それはきっと誉め言葉であるが、その風変わりな女のジムに入会手続きをした覚えはない。
銀紙のギラギラ衣装にくるまれたスタイルの良い女、全身チョコ人間〝チョコっトレーナーかかおら〟の御眼鏡にかなった、2人と1台。
紫紫刀、Venus、異能冷蔵庫、分断された小隊が遭遇したおかしなチョコ色の敵を倒すために力を合わせていく。
《12-C階層 板チョコのジム(仮)》にて、甘いあまい匂いのただよう油断できない闘いが、ここでも始まってしまった。
この円形校舎ダンジョンに乗り込んだブク高の生徒たちも、既にチョコっとハードな戦闘の真っ最中であった。
冷蔵庫は開き、弓手のしなやかに指先に保管していた冷えた矢を供給する。
用務員から倣った美しい所作で、ヴィーナス生徒が次々と放った連続矢は、大きな板チョコの壁に突き刺さり防がれる。さらにチョコ色の体の柔軟性と、逐一繰り出す謎の美しいポーズを捉えきれず、なかなかその珍妙な標的に当たらない。
踊りながら避けていたチョコ肌の敵も反撃を開始する。苺味のパポロチョコを矢じりにしたお菓子な矢が、プレッツェルで作った短弓から同じくらい素速く放たれた。
ピンク色の矢の雨が、2人と1台の生徒パーティーへと目掛けて飛んできた。
ヴィーナスは華麗に飛んできた矢を避け、時には冷蔵庫を壁がわりにする。さらに、冷蔵庫が拾い集めた敵のお菓子な矢を逆に利用し、射返した。
遠距離中距離戦はヴィーナスの弓の腕で、便利な冷蔵庫は状況に応じた矢の補給やアイテムを駆使したサポートを継続する。
そして近接戦闘は──
ヴィーナスからの援護射撃を受けつつ、板チョコの床を駆けながら、タガヤが敵へと詰める。
拍手をしながら矢を避ける銀色衣装のギラチョコ女に、蹴り技を浴びせていく。
すばしっこく、しつこく避けるギラチョコを、それでもタガヤは接近戦を仕掛け続け追い込んでいった。
「ナっ!?」
「なんという脚の柔軟性。ですが、まだチョコっと調整の余地がおありです、ギラっと!」
チョコ色女が身に纏っていた銀紙の衣装にくるみ受け止められたタガヤの左脚は、そのまま突き出した脚ごとぐるぐるとスピンさせられ後ろに遠ざけられていく。
不思議な魔力とパワーを宿した左脚に巻きつく銀紙。タガヤは無理に回転に抗わずそのまま高くジャンプをした。やがて斜めに回転しながら着地し、左脚を包んでいた銀紙が破ける。チョコ色のトレーナーから受け取ったレッスンを見事その足と体捌きで踊りこなしてみせた。
「チョコぐぅレートッ、素晴らしい! お2人さんとも、かかかかかかっとこれから調整するに値します! そして、そこの走る冷蔵庫さん! 私のジムに来て、手作りスタミナプロテインチョコの保冷・販売係などいかがでしょうか?」
「美しいものにかぎりはないと言うけれど、チョコ人間は初めてね。──矢をプリーズ、ふふ、ありがと。保冷するのは勝利のフルーツ盛りとワタシの矢で十分ね」
「ハァハァ……ただのフィットネス運動じゃありません、あの動き……異国の忍者執事ドロン・ドロシーのような……つよい!!!」
「調整するに値する」それはきっと誉め言葉であるが、その風変わりな女のジムに入会手続きをした覚えはない。
銀紙のギラギラ衣装にくるまれたスタイルの良い女、全身チョコ人間〝チョコっトレーナーかかおら〟の御眼鏡にかなった、2人と1台。
紫紫刀、Venus、異能冷蔵庫、分断された小隊が遭遇したおかしなチョコ色の敵を倒すために力を合わせていく。
《12-C階層 板チョコのジム(仮)》にて、甘いあまい匂いのただよう油断できない闘いが、ここでも始まってしまった。
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