32 / 32
最終話 ぼくのばあや
しおりを挟む
「ぼっちゃま、もうすぐロータス先生がいらっしゃるお時間ですのに、どうしてこちらに?」
王族専用の隠し通路を使って裏庭にこっそり出てきたぼくは、ギクりとして後ろを振り向いた。そこにはにっこりと優しい顔で微笑むばあやがいた。
ロータス先生は、今年から週に三回来るようになったぼくの家庭教師だ。ロータス先生のお父様は王立学院の学院長で、若い頃にはおじいさまやおばあさまの先生だった方だと聞いた。
「…ごめんなさい、ばあや」
授業から逃げたことはもうバレているみたいなので、ぼくは素直に謝った。こういうときに言い訳をしたらさらに怒られるって、お兄さまとヘンリーが言ってたから。
「私は怒ったんじゃありませんよ。どうしてこちらにいらっしゃったのか、理由を聞いているんです。ロータス先生は怖いですか?」
「ううん、こわくないよ。やさしいよ」
「では、先生はぼっちゃまに厳しいですか?」
「うーんと、まちがえたらちゃんとできるようになるまで何回も問題を出すことはあるけど、きびしくはないよ」
「ぼっちゃまはロータス先生がお嫌いではないのですね?」
「うん、先生はすきだよ」
「では、どうして裏庭にいらっしゃったんですか?授業が嫌だったのですか?」
「…ちがう。べんきょうは大事だってお父さまもおっしゃってたし、じゅぎょうもいやじゃない」
「では、どうして?」
「……」
ばあやのこの質問には答えたくなくて、ぼくは困ってしまう。
「ぼっちゃま。ばあやが誰の味方かご存知ですか?」
「…ぼくの」
「ええ、そうですよ」
ばあやはぼくがもっと小さかった頃から、いつも言っていた。ばあやはぼくの味方なんだって。ばあやはお兄さまの味方でもあるけど、ぼくとお兄さまがケンカしたときは、いつもぼくの話をちゃんと聞いてくれた。
それに、ばあやはとっても強いんだ。若い頃には近衛騎士団の団長も剣で倒しちゃったんだって。そんな強いばあやが味方なら、ぼくには怖いものなんてない。
ばあやは強いし、たまに厳しいときもあるけど、いつも花の良い香りがする。裏庭にたくさん咲いている、青紫の百合と同じ香り。ぼくはこの香りが大好きだから、ばあやのそばにいるとなんだか安心するんだ。
「だからね、ぼっちゃま。ばあやはどうしてぼっちゃまが困っているのか知りたいんです。ぼっちゃまが授業に出たくないなら、ぼっちゃまがどうしたら楽しく授業を受けられるのか、一緒に考えたいんですよ。怒っているわけじゃありません。お話してくださいませんか?」
ぼくが頷くと、ばあやは裏庭の四阿へ僕を連れていった。
「…!しふぉんけーきだ!」
そこには、ぼくの大好きな「しふぉんけーき」が用意されていた。この国では、おばあさまとばあやしか作れない、ふわふわのケーキだ。あまりにもおいしいから、作り方を教えてほしいという人はたくさんいたけれど、おじい様とじいやが、どうしても他の人にはあげたくないからと言って断ったんだって。だから、王宮でしか食べられない、伝説のケーキなんだって。
じいやというのは、ばあやのだんなさんのヘクターのことだ。みんなはふたりのことを名前で呼ぶから、ぼくも一度だけ、ばあやのことを「ターニャ」って呼んだみたことがある。ばあやは笑顔だったけれど、なんだか淋しそうな顔にも見えた。
そのあとで、じいやにこっそり声をかけられた。
「ぼっちゃま。妻はぼっちゃまに“ばあや”と呼ばれるのがとても好きなんです。他の人はみんな“ターニャ”と呼ぶけれど、ぼっちゃまだけは特別なんですよ。だから、良かったらこれからも“ばあや”と呼んであげてください」
ついでに自分のことも、これからも“じいや”と呼んでほしいと言われた。ぼくはばあやもじいやも大好きだから、ふたりが喜ぶなら、これからもそう呼ぼうと決めた。それに、ぼくだけ特別というのが、なんだか嬉しかったんだ。
次の日、いつもどおり「ばあや!」って呼んだら、ばあやはにっこり笑ってすごく嬉しそうだった。そんなばあやを見て、ぼくも嬉しくなった。だから、ぼくは大きくなっても、ずっとばあやって呼ぶんだ。
ケーキと一緒にばあやが淹れてくれた紅茶は、ぼくの好みにあわせてミルクたっぷりで、お砂糖もひとつ入っている。お母さまには甘い飲み物はダメだと言われているけれど、ばあやだけはいつもこっそり、ぼくのカップにお砂糖を入れてくれるから、ぼくはばあやの紅茶が大好きだ。
おいしいケーキと紅茶で幸せな気持ちになっていると、ばあやが話しかけてきた。
「それで、ぼっちゃまは今日はどうされたんですか?ばあやに話してくださいますか?」
ばあやは優しい顔をしていて、本当に怒っていないみたいだ。だからぼくは正直に話した。
「あのね、ぼく、としょ室で本を読んでいて気づいたの。物語に出てくる王さまは、みんな元は第一王子なんだって。第二王子はいらないんじゃないかって。お兄さまのことは、みんな“しょうらいゆうしゅうな王さまになる”って言ってるでしょ?だから、ぼくはいらない王子なのかなって思ったの…。そうなら、べんきょうしてもいみがないし、せっかく教えてくれるロータス先生にもわるいなあって思って…」
ばあやは驚いた顔をした。
「まあ、ぼっちゃま!そんなことあるはずがございません。国によっては第二王子が国王になることもありますし、そうじゃなくても、第二王子や第三王子で立派になって、国のためにたくさんの素晴らしい働きをしている方はたくさんいらっしゃいますよ」
「…ほんと?」
「ええ、本当ですよ。ばあやがぼっちゃまに嘘をついたことがありますか?」
「ううん、ない」
ばあやは必ず約束を守ってくれるし、ぼくに嘘をついたり、いじわるしたりなんてしない。だから、ばあやがそう言うなら、本当にそうなのかもしれないと思う。
「そうですね、例があった方が分かりやすいでしょう。ぼっちゃまは、叔父上のブレン様とクリフ様を覚えていらっしゃいますか?」
「うん。もっとぼくがちっちゃかったとき、お会いしたことがあるよ」
「まだお小さい頃でしたのに、よく覚えていらっしゃいましたね。さすがぼっちゃまです。ブレン様とクリフ様は、お父上の弟君なのですよ。つまり元々はお父上が第一王子で、ブレン様が第二王子、クリフ様は第三王子でした」
「そうなの?」
「はい。ぼっちゃまが四歳の頃にお父上が国王陛下に即位されて、弟君は公爵となられたので、ご存知なくても仕方ないかもしれませんね」
「ブレンおじさまとクリフおじさまが、第二王子と第三王子…」
ぼくは知らなかったので驚いた。
ブレンおじさまは遠い国へお出かけのことが多いし、クリフおじさまはリリーヴァレー王国の北のいちばん遠い領地にいらっしゃると、お父さまとお母さまがおっしゃっていた。だから、ぼくが最後にお会いしたのは二年くらい前だと思う。そういえば、小さな頃はもっとよくお会いしていた気がするし、お話上手なブレンおじさまと、優しいクリフおじさまのことが、ぼくは好きだった。
「はい。おふたりは今は公爵となって独立されましたが、王子だった頃もたくさん勉強されて、国のためになることをいつも考えていらっしゃいました。今は遠い場所にいらっしゃいますが、お父上とは手紙で連絡を取り合っていて、困ったときにはいつも力を貸してくださっているのですよ。第二・第三王子でいらしたブレン様とクリフ様が必要ないなんて言う人は、この国にはおりません。王子とは、そういうものなのですよ」
ばあやの話を聞いて、ぼくもおじさまたちのように立派にならないといけないと思った。
「わかった。じゃあぼくもたくさんべんきょうして、お父さまやお兄さまのお手伝いができるようにならないといけないんだね」
「ええ、そうですね。でも、王子に生まれたからといって、必ず国のためだけに働かなければいけないわけではないのですよ。自分のために生きることだって大切なんです」
「?」
ぼくはよく分からなかったので、首をかしげてしまう。
「ブレン様は子どもの頃から音楽の才がおありで、ヴァイオリンがお得意だったのです。だから将来は国の仕事をするのではなく、音楽家として世界中を演奏しながら旅をしたいのだと、いつもおっしゃっていました。よく授業から抜け出してしまう方で、ばあやたちは大変な思いをしたものです。それでも、いつもどこかでヴァイオリンを弾いていらっしゃるので、逃げ出してもすぐに見つかってしまうんですけどね」
ばあやはブレンおじさまのことを思い出して、楽しそうに笑った。ぼくと同じように授業を抜け出してしまう王子さまだったんだと思うと、なんだかぼくに味方ができたみたいで嬉しい。
「勉強が得意な方がいれば、楽器が得意な方もいます。ブレン様は、本当は賢くてやればできる方でしたが、勉強よりも音楽の方がお好きでした。だから私たちも、ブレン様にはそのまま伸び伸びと音楽の才能を伸ばしていただこうと考えました。そうして成長されるうちに、ブレン様は自分の好きな音楽を通じて、他の国の方と交流したり、人脈を広げたりすることができると気づかれたのです。だから今も、ブレン様は演奏旅行をしながら、これまで付き合いのなかった国とリリーヴァレーを結んだり、リリーヴァレーの音楽や文化を他の国へ広めるお仕事をされているのですよ」
「そうだったんだ…!ブレンおじさま、かっこいいね!」
「ふふ、そうでしょう?それから、クリフ様は昔から優秀でしたが物静かな方で、お客様とお会いしたり、たくさんの方とお話することは苦手とされていました。その分、ご兄弟の中ではいちばん剣術がお得意でたくましく成長され、また、何かを研究することもお好きでした。だから今は、王国のいちばん北側にある領地で、野生動物から作物を守る方法や、新たな水路づくり等、国のためになる研究や実験をされているのですよ」
「へええ、クリフおじさまもすごいんだね!」
ぼくは、ブレンおじさまやクリフおじさまみたいな方法で、国のためになることができるなんて知らなかった。だったら、ぼくにも何かできることがあるのかな。
「ぼっちゃまは、何をするのがお好きですか?」
「うーん。お兄さまは剣がお得意だけど、ぼくはあんまり好きじゃないし…本を読んだり、先生から知らないことをおしえてもらうのは好きかなあ。でも、まだよくわからないかも…」
ぼくが考えながら答えると、ばあやは優しい焦げ茶色の目でぼくを見ながら、笑って言った。
「そうですね。ということは、ぼっちゃまはこれからたくさんのことをやってみて、何が好きで、何が得意か、どんなことがしたいのか、探していけば良いのですよ。そのためには、まずはこの世界にどんな仕事や学問があるのかを知らなければなりません。勉強が得意な方でも、算術、言語、歴史、魔術、動物や植物、鉱物など、面白いと感じるものは人それぞれです。ぼっちゃまの今のお勉強は、これから好きになることや、面白いものを見つけるための基になるものなんですよ」
「…うん、そっか。わかった!ぼく、がんばっておべんきょうして、好きなものをさがすよ!」
ぼくは、やっとどうしたら良いのか分かった気がして嬉しくなった。そして、今日はせっかく先生が来てくださったのに、ぼくは大切な授業から逃げてしまって、とても悪いことをしたんだと思った。
「…ロータス先生、おこってるかなあ。つぎのじゅぎょうのときにあやまったら、ゆるしてくれるかなあ…」
心配になってばあやの顔をのぞき込んだとき、後ろから声がした。さっきまでは誰もいなかったはずなのに。
「ぼっちゃま、ロータス先生は怒ってませんでしたよ。むしろ、いつも真面目なぼっちゃまがいらっしゃらないことを、とても心配していらっしゃいました。今度の授業の日に、じいやと一緒に謝りましょう」
「…!じいや、ほんと?」
「はい、じいやは嘘を付きませんよ。安心してください。さあ、ぼっちゃま、今日はぼっちゃまにお客様が来ましたよ」
「ぼくに、おきゃくさま?」
じいやが急に現れてぼくはびっくりしたけど、先生が怒っていないと聞いて嬉しくなった。そして、じいやの陰で見えなかったぼくのお客様が、ひょっこりとじいやの背中から顔を出した。
「…でんか、ごきげんよう。急にあそびに来てしまいましたが、ごめいわくではないでしょうか…?」
「トニア!」
ぼくは思わずトニアに駆け寄った。トニアはお兄さまの従者ヘンリーの妹で、じいやとばあやの孫だ。ぼくより一つ年下のトニアは、とっても可愛らしくて、ぼくのいちばん大切な女の子だ。
「トニアが来てくれるのに、めいわくなんてことぜったいにないよ!あっちのブランコで遊ぼう!」
「はいっ、でんか!」
にっこりと嬉しそうに笑うトニアは、やっぱり今日も可愛い。ぼくはトニアの手を引いて、ブランコに向かって走り出した。
∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴
ぼっちゃまとトニアをにっこりと見送ってから、思わず冷ややかな目をヘクターに向ける。ぼっちゃま付きの侍女から、授業前にぼっちゃまの姿が見えなくなったと聞き、私はぼっちゃまを追いかけ、ヘクターには家庭教師のロータス先生へのお詫びを任せていた。しかし、王都の屋敷に住んでいる孫娘のトニアを連れて来るなんて聞いていない。
「ちょっと、ヘクター。トニアが来るのは来週の予定だったでしょう?」
「いやあ、だっていつも真面目なぼっちゃまが生まれて初めて授業をサボるなんて、大変なことだろう?ぼっちゃまとの話はターニャがうまくすると思ったけど、優しいぼっちゃまは自分がサボったことを気にするだろうと思ってね。いちばんの薬を連れて来たんだよ。あのくらいの年頃の男の子は、好きな女の子がいれば機嫌も直るし、次からちゃんと頑張ろうと思えるものだからね」
そう言いながら、ヘクターは慣れた手つきで二人分の紅茶を淹れ、私の前にもカップを置く。私の好みを知り尽くした彼の淹れる紅茶は最高においしいので、怒ろうと思った気が抜けて、ついついカップに手が伸びる。
「…ありがとう。おいしい」
「ふふ、どういたしまして。それにしてもターニャもひどいよ。ぼく以外の男とふたりきりでティータイムなんてさ」
ヘクターは拗ねたような声で言う。孫がすでに五人もいるというのに、未だに七歳のぼっちゃま相手にも焼きもちを焼く、困った夫だ。
「それに、オレの夜食用のシフォンケーキまでぼっちゃまに出しちゃうし…」
ヘクターはさらにいじけてみせる。
「あのくらいの年頃の男の子は、好きな食べ物があれば機嫌も直るし、次からちゃんと頑張ろうと思えるものよ」
先ほどのヘクターの言葉を引用して返すと、彼も愉快そうに笑った。
爽やかな風が吹く初夏の裏庭で、互いに年を取った夫とゆっくり紅茶を楽しむ。
そろそろ引退して、こんな風に余生を楽しむのも悪くないのかもしれない。三年前に譲位され、今は気楽な隠居生活を楽しんでいるアルベール様とリーリエ様からも、王都郊外にある離宮でのんびり暮らさないかと、ずっと声をかけられている。しかし、可愛いぼっちゃま方がもう少し大きくなるまでそばで見守りたい気持ちが強く、返事は待ってもらっている。ヘクターはそんな私の気持ちを尊重し、今も王宮に共に残ってくれているのだ。
視線の先には、目に入れても痛くないほど可愛いぼっちゃまと孫娘。日々成長していく彼らが、これから何に出会い、何に悩み、何に幸せを見出すのか。やはりもう少しだけ、近くで見ていたいと思う。
それでも、穏やかな毎日の中で、時折ふと考えてしまうのだ。
今はだいぶ記憶も薄れてしまった前の「私」と、幼き日の私が憧れた「なんでもできるばあや」に、私はなれただろうか、と。
「…まったく、ターニャは本当に完璧なばあやだよ」
思考を読まれていたのかと思うほど絶妙なタイミングで、ヘクターが言った。私は黙って微笑みを返す。
嬉しい言葉をくれた最愛の夫には、いじわるせずに夜食にシフォンケーキを出してあげよう。ぼっちゃまに出したものとは別に、ちゃんと彼の好きなチョコレートのかかったシフォンケーキも作ってあるのだ。
ヘクターにそれを告げようと思ったところで、ぼっちゃまとトニアが手を繋いだまま同時に転んだのが見えた。ぼっちゃまはトニアを咄嗟にかばおうとしたため、変な体勢で転んでしまい、涙を必死でこらえている。柔らかい芝生の上なので、ふたりともケガはしていないと思うが、びっくりしてしまったのだろう。そんなぼっちゃまを見て、トニアも今にも泣き出しそうだ。
「さあ、お仕事よ」
声をかける前から、隣にいたヘクターも立ち上がっていた。
可愛いぼっちゃまと孫娘に、涙が出そうなときの魔法の言葉をかけるべく、ばあやの私は駆け出した。
◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆
【後書き】
これにて全編完結です。
最後までターニャたちを応援し、読んでくださった皆様、本当にありがとうございました!
◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆
王族専用の隠し通路を使って裏庭にこっそり出てきたぼくは、ギクりとして後ろを振り向いた。そこにはにっこりと優しい顔で微笑むばあやがいた。
ロータス先生は、今年から週に三回来るようになったぼくの家庭教師だ。ロータス先生のお父様は王立学院の学院長で、若い頃にはおじいさまやおばあさまの先生だった方だと聞いた。
「…ごめんなさい、ばあや」
授業から逃げたことはもうバレているみたいなので、ぼくは素直に謝った。こういうときに言い訳をしたらさらに怒られるって、お兄さまとヘンリーが言ってたから。
「私は怒ったんじゃありませんよ。どうしてこちらにいらっしゃったのか、理由を聞いているんです。ロータス先生は怖いですか?」
「ううん、こわくないよ。やさしいよ」
「では、先生はぼっちゃまに厳しいですか?」
「うーんと、まちがえたらちゃんとできるようになるまで何回も問題を出すことはあるけど、きびしくはないよ」
「ぼっちゃまはロータス先生がお嫌いではないのですね?」
「うん、先生はすきだよ」
「では、どうして裏庭にいらっしゃったんですか?授業が嫌だったのですか?」
「…ちがう。べんきょうは大事だってお父さまもおっしゃってたし、じゅぎょうもいやじゃない」
「では、どうして?」
「……」
ばあやのこの質問には答えたくなくて、ぼくは困ってしまう。
「ぼっちゃま。ばあやが誰の味方かご存知ですか?」
「…ぼくの」
「ええ、そうですよ」
ばあやはぼくがもっと小さかった頃から、いつも言っていた。ばあやはぼくの味方なんだって。ばあやはお兄さまの味方でもあるけど、ぼくとお兄さまがケンカしたときは、いつもぼくの話をちゃんと聞いてくれた。
それに、ばあやはとっても強いんだ。若い頃には近衛騎士団の団長も剣で倒しちゃったんだって。そんな強いばあやが味方なら、ぼくには怖いものなんてない。
ばあやは強いし、たまに厳しいときもあるけど、いつも花の良い香りがする。裏庭にたくさん咲いている、青紫の百合と同じ香り。ぼくはこの香りが大好きだから、ばあやのそばにいるとなんだか安心するんだ。
「だからね、ぼっちゃま。ばあやはどうしてぼっちゃまが困っているのか知りたいんです。ぼっちゃまが授業に出たくないなら、ぼっちゃまがどうしたら楽しく授業を受けられるのか、一緒に考えたいんですよ。怒っているわけじゃありません。お話してくださいませんか?」
ぼくが頷くと、ばあやは裏庭の四阿へ僕を連れていった。
「…!しふぉんけーきだ!」
そこには、ぼくの大好きな「しふぉんけーき」が用意されていた。この国では、おばあさまとばあやしか作れない、ふわふわのケーキだ。あまりにもおいしいから、作り方を教えてほしいという人はたくさんいたけれど、おじい様とじいやが、どうしても他の人にはあげたくないからと言って断ったんだって。だから、王宮でしか食べられない、伝説のケーキなんだって。
じいやというのは、ばあやのだんなさんのヘクターのことだ。みんなはふたりのことを名前で呼ぶから、ぼくも一度だけ、ばあやのことを「ターニャ」って呼んだみたことがある。ばあやは笑顔だったけれど、なんだか淋しそうな顔にも見えた。
そのあとで、じいやにこっそり声をかけられた。
「ぼっちゃま。妻はぼっちゃまに“ばあや”と呼ばれるのがとても好きなんです。他の人はみんな“ターニャ”と呼ぶけれど、ぼっちゃまだけは特別なんですよ。だから、良かったらこれからも“ばあや”と呼んであげてください」
ついでに自分のことも、これからも“じいや”と呼んでほしいと言われた。ぼくはばあやもじいやも大好きだから、ふたりが喜ぶなら、これからもそう呼ぼうと決めた。それに、ぼくだけ特別というのが、なんだか嬉しかったんだ。
次の日、いつもどおり「ばあや!」って呼んだら、ばあやはにっこり笑ってすごく嬉しそうだった。そんなばあやを見て、ぼくも嬉しくなった。だから、ぼくは大きくなっても、ずっとばあやって呼ぶんだ。
ケーキと一緒にばあやが淹れてくれた紅茶は、ぼくの好みにあわせてミルクたっぷりで、お砂糖もひとつ入っている。お母さまには甘い飲み物はダメだと言われているけれど、ばあやだけはいつもこっそり、ぼくのカップにお砂糖を入れてくれるから、ぼくはばあやの紅茶が大好きだ。
おいしいケーキと紅茶で幸せな気持ちになっていると、ばあやが話しかけてきた。
「それで、ぼっちゃまは今日はどうされたんですか?ばあやに話してくださいますか?」
ばあやは優しい顔をしていて、本当に怒っていないみたいだ。だからぼくは正直に話した。
「あのね、ぼく、としょ室で本を読んでいて気づいたの。物語に出てくる王さまは、みんな元は第一王子なんだって。第二王子はいらないんじゃないかって。お兄さまのことは、みんな“しょうらいゆうしゅうな王さまになる”って言ってるでしょ?だから、ぼくはいらない王子なのかなって思ったの…。そうなら、べんきょうしてもいみがないし、せっかく教えてくれるロータス先生にもわるいなあって思って…」
ばあやは驚いた顔をした。
「まあ、ぼっちゃま!そんなことあるはずがございません。国によっては第二王子が国王になることもありますし、そうじゃなくても、第二王子や第三王子で立派になって、国のためにたくさんの素晴らしい働きをしている方はたくさんいらっしゃいますよ」
「…ほんと?」
「ええ、本当ですよ。ばあやがぼっちゃまに嘘をついたことがありますか?」
「ううん、ない」
ばあやは必ず約束を守ってくれるし、ぼくに嘘をついたり、いじわるしたりなんてしない。だから、ばあやがそう言うなら、本当にそうなのかもしれないと思う。
「そうですね、例があった方が分かりやすいでしょう。ぼっちゃまは、叔父上のブレン様とクリフ様を覚えていらっしゃいますか?」
「うん。もっとぼくがちっちゃかったとき、お会いしたことがあるよ」
「まだお小さい頃でしたのに、よく覚えていらっしゃいましたね。さすがぼっちゃまです。ブレン様とクリフ様は、お父上の弟君なのですよ。つまり元々はお父上が第一王子で、ブレン様が第二王子、クリフ様は第三王子でした」
「そうなの?」
「はい。ぼっちゃまが四歳の頃にお父上が国王陛下に即位されて、弟君は公爵となられたので、ご存知なくても仕方ないかもしれませんね」
「ブレンおじさまとクリフおじさまが、第二王子と第三王子…」
ぼくは知らなかったので驚いた。
ブレンおじさまは遠い国へお出かけのことが多いし、クリフおじさまはリリーヴァレー王国の北のいちばん遠い領地にいらっしゃると、お父さまとお母さまがおっしゃっていた。だから、ぼくが最後にお会いしたのは二年くらい前だと思う。そういえば、小さな頃はもっとよくお会いしていた気がするし、お話上手なブレンおじさまと、優しいクリフおじさまのことが、ぼくは好きだった。
「はい。おふたりは今は公爵となって独立されましたが、王子だった頃もたくさん勉強されて、国のためになることをいつも考えていらっしゃいました。今は遠い場所にいらっしゃいますが、お父上とは手紙で連絡を取り合っていて、困ったときにはいつも力を貸してくださっているのですよ。第二・第三王子でいらしたブレン様とクリフ様が必要ないなんて言う人は、この国にはおりません。王子とは、そういうものなのですよ」
ばあやの話を聞いて、ぼくもおじさまたちのように立派にならないといけないと思った。
「わかった。じゃあぼくもたくさんべんきょうして、お父さまやお兄さまのお手伝いができるようにならないといけないんだね」
「ええ、そうですね。でも、王子に生まれたからといって、必ず国のためだけに働かなければいけないわけではないのですよ。自分のために生きることだって大切なんです」
「?」
ぼくはよく分からなかったので、首をかしげてしまう。
「ブレン様は子どもの頃から音楽の才がおありで、ヴァイオリンがお得意だったのです。だから将来は国の仕事をするのではなく、音楽家として世界中を演奏しながら旅をしたいのだと、いつもおっしゃっていました。よく授業から抜け出してしまう方で、ばあやたちは大変な思いをしたものです。それでも、いつもどこかでヴァイオリンを弾いていらっしゃるので、逃げ出してもすぐに見つかってしまうんですけどね」
ばあやはブレンおじさまのことを思い出して、楽しそうに笑った。ぼくと同じように授業を抜け出してしまう王子さまだったんだと思うと、なんだかぼくに味方ができたみたいで嬉しい。
「勉強が得意な方がいれば、楽器が得意な方もいます。ブレン様は、本当は賢くてやればできる方でしたが、勉強よりも音楽の方がお好きでした。だから私たちも、ブレン様にはそのまま伸び伸びと音楽の才能を伸ばしていただこうと考えました。そうして成長されるうちに、ブレン様は自分の好きな音楽を通じて、他の国の方と交流したり、人脈を広げたりすることができると気づかれたのです。だから今も、ブレン様は演奏旅行をしながら、これまで付き合いのなかった国とリリーヴァレーを結んだり、リリーヴァレーの音楽や文化を他の国へ広めるお仕事をされているのですよ」
「そうだったんだ…!ブレンおじさま、かっこいいね!」
「ふふ、そうでしょう?それから、クリフ様は昔から優秀でしたが物静かな方で、お客様とお会いしたり、たくさんの方とお話することは苦手とされていました。その分、ご兄弟の中ではいちばん剣術がお得意でたくましく成長され、また、何かを研究することもお好きでした。だから今は、王国のいちばん北側にある領地で、野生動物から作物を守る方法や、新たな水路づくり等、国のためになる研究や実験をされているのですよ」
「へええ、クリフおじさまもすごいんだね!」
ぼくは、ブレンおじさまやクリフおじさまみたいな方法で、国のためになることができるなんて知らなかった。だったら、ぼくにも何かできることがあるのかな。
「ぼっちゃまは、何をするのがお好きですか?」
「うーん。お兄さまは剣がお得意だけど、ぼくはあんまり好きじゃないし…本を読んだり、先生から知らないことをおしえてもらうのは好きかなあ。でも、まだよくわからないかも…」
ぼくが考えながら答えると、ばあやは優しい焦げ茶色の目でぼくを見ながら、笑って言った。
「そうですね。ということは、ぼっちゃまはこれからたくさんのことをやってみて、何が好きで、何が得意か、どんなことがしたいのか、探していけば良いのですよ。そのためには、まずはこの世界にどんな仕事や学問があるのかを知らなければなりません。勉強が得意な方でも、算術、言語、歴史、魔術、動物や植物、鉱物など、面白いと感じるものは人それぞれです。ぼっちゃまの今のお勉強は、これから好きになることや、面白いものを見つけるための基になるものなんですよ」
「…うん、そっか。わかった!ぼく、がんばっておべんきょうして、好きなものをさがすよ!」
ぼくは、やっとどうしたら良いのか分かった気がして嬉しくなった。そして、今日はせっかく先生が来てくださったのに、ぼくは大切な授業から逃げてしまって、とても悪いことをしたんだと思った。
「…ロータス先生、おこってるかなあ。つぎのじゅぎょうのときにあやまったら、ゆるしてくれるかなあ…」
心配になってばあやの顔をのぞき込んだとき、後ろから声がした。さっきまでは誰もいなかったはずなのに。
「ぼっちゃま、ロータス先生は怒ってませんでしたよ。むしろ、いつも真面目なぼっちゃまがいらっしゃらないことを、とても心配していらっしゃいました。今度の授業の日に、じいやと一緒に謝りましょう」
「…!じいや、ほんと?」
「はい、じいやは嘘を付きませんよ。安心してください。さあ、ぼっちゃま、今日はぼっちゃまにお客様が来ましたよ」
「ぼくに、おきゃくさま?」
じいやが急に現れてぼくはびっくりしたけど、先生が怒っていないと聞いて嬉しくなった。そして、じいやの陰で見えなかったぼくのお客様が、ひょっこりとじいやの背中から顔を出した。
「…でんか、ごきげんよう。急にあそびに来てしまいましたが、ごめいわくではないでしょうか…?」
「トニア!」
ぼくは思わずトニアに駆け寄った。トニアはお兄さまの従者ヘンリーの妹で、じいやとばあやの孫だ。ぼくより一つ年下のトニアは、とっても可愛らしくて、ぼくのいちばん大切な女の子だ。
「トニアが来てくれるのに、めいわくなんてことぜったいにないよ!あっちのブランコで遊ぼう!」
「はいっ、でんか!」
にっこりと嬉しそうに笑うトニアは、やっぱり今日も可愛い。ぼくはトニアの手を引いて、ブランコに向かって走り出した。
∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴
ぼっちゃまとトニアをにっこりと見送ってから、思わず冷ややかな目をヘクターに向ける。ぼっちゃま付きの侍女から、授業前にぼっちゃまの姿が見えなくなったと聞き、私はぼっちゃまを追いかけ、ヘクターには家庭教師のロータス先生へのお詫びを任せていた。しかし、王都の屋敷に住んでいる孫娘のトニアを連れて来るなんて聞いていない。
「ちょっと、ヘクター。トニアが来るのは来週の予定だったでしょう?」
「いやあ、だっていつも真面目なぼっちゃまが生まれて初めて授業をサボるなんて、大変なことだろう?ぼっちゃまとの話はターニャがうまくすると思ったけど、優しいぼっちゃまは自分がサボったことを気にするだろうと思ってね。いちばんの薬を連れて来たんだよ。あのくらいの年頃の男の子は、好きな女の子がいれば機嫌も直るし、次からちゃんと頑張ろうと思えるものだからね」
そう言いながら、ヘクターは慣れた手つきで二人分の紅茶を淹れ、私の前にもカップを置く。私の好みを知り尽くした彼の淹れる紅茶は最高においしいので、怒ろうと思った気が抜けて、ついついカップに手が伸びる。
「…ありがとう。おいしい」
「ふふ、どういたしまして。それにしてもターニャもひどいよ。ぼく以外の男とふたりきりでティータイムなんてさ」
ヘクターは拗ねたような声で言う。孫がすでに五人もいるというのに、未だに七歳のぼっちゃま相手にも焼きもちを焼く、困った夫だ。
「それに、オレの夜食用のシフォンケーキまでぼっちゃまに出しちゃうし…」
ヘクターはさらにいじけてみせる。
「あのくらいの年頃の男の子は、好きな食べ物があれば機嫌も直るし、次からちゃんと頑張ろうと思えるものよ」
先ほどのヘクターの言葉を引用して返すと、彼も愉快そうに笑った。
爽やかな風が吹く初夏の裏庭で、互いに年を取った夫とゆっくり紅茶を楽しむ。
そろそろ引退して、こんな風に余生を楽しむのも悪くないのかもしれない。三年前に譲位され、今は気楽な隠居生活を楽しんでいるアルベール様とリーリエ様からも、王都郊外にある離宮でのんびり暮らさないかと、ずっと声をかけられている。しかし、可愛いぼっちゃま方がもう少し大きくなるまでそばで見守りたい気持ちが強く、返事は待ってもらっている。ヘクターはそんな私の気持ちを尊重し、今も王宮に共に残ってくれているのだ。
視線の先には、目に入れても痛くないほど可愛いぼっちゃまと孫娘。日々成長していく彼らが、これから何に出会い、何に悩み、何に幸せを見出すのか。やはりもう少しだけ、近くで見ていたいと思う。
それでも、穏やかな毎日の中で、時折ふと考えてしまうのだ。
今はだいぶ記憶も薄れてしまった前の「私」と、幼き日の私が憧れた「なんでもできるばあや」に、私はなれただろうか、と。
「…まったく、ターニャは本当に完璧なばあやだよ」
思考を読まれていたのかと思うほど絶妙なタイミングで、ヘクターが言った。私は黙って微笑みを返す。
嬉しい言葉をくれた最愛の夫には、いじわるせずに夜食にシフォンケーキを出してあげよう。ぼっちゃまに出したものとは別に、ちゃんと彼の好きなチョコレートのかかったシフォンケーキも作ってあるのだ。
ヘクターにそれを告げようと思ったところで、ぼっちゃまとトニアが手を繋いだまま同時に転んだのが見えた。ぼっちゃまはトニアを咄嗟にかばおうとしたため、変な体勢で転んでしまい、涙を必死でこらえている。柔らかい芝生の上なので、ふたりともケガはしていないと思うが、びっくりしてしまったのだろう。そんなぼっちゃまを見て、トニアも今にも泣き出しそうだ。
「さあ、お仕事よ」
声をかける前から、隣にいたヘクターも立ち上がっていた。
可愛いぼっちゃまと孫娘に、涙が出そうなときの魔法の言葉をかけるべく、ばあやの私は駆け出した。
◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆
【後書き】
これにて全編完結です。
最後までターニャたちを応援し、読んでくださった皆様、本当にありがとうございました!
◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆
40
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(25件)
あなたにおすすめの小説
引きこもり少女、御子になる~お世話係は過保護な王子様~
浅海 景
恋愛
オッドアイで生まれた透花は家族から厄介者扱いをされて引きこもりの生活を送っていた。ある日、双子の姉に突き飛ばされて頭を強打するが、目を覚ましたのは見覚えのない場所だった。ハウゼンヒルト神聖国の王子であるフィルから、世界を救う御子(みこ)だと告げられた透花は自分には無理だと否定するが、御子であるかどうかを判断するために教育を受けることに。
御子至上主義なフィルは透花を大切にしてくれるが、自分が御子だと信じていない透花はフィルの優しさは一時的なものだと自分に言い聞かせる。
「きっといつかはこの人もまた自分に嫌悪し離れていくのだから」
自己肯定感ゼロの少女が過保護な王子や人との関わりによって、徐々に自分を取り戻す物語。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
【完結】モブ魔女令嬢は絶対死んじゃう呪われた令息の婚約者!
かのん
恋愛
私はこの乙女ゲーム【夕闇のキミ】のモブだ。
ゲームの中でも全く出てこない、ただのモブだ。
だけど、呪われた彼を救いたい。
そう思って魔法を極めたが故に魔女令嬢と呼ばれるマデリーンが何故か婚約者となっている彼に恋をする物語。
モブ令嬢、当て馬の恋を応援する
みるくコーヒー
恋愛
侯爵令嬢であるレアルチアは、7歳のある日母に連れられたお茶会で前世の記憶を取り戻し、この世界が概要だけ見た少女マンガの世界であることに気づく。元々、当て馬キャラが大好きな彼女の野望はその瞬間から始まった。必ずや私が当て馬な彼の恋を応援し成就させてみせます!!!と、彼女が暴走する裏側で当て馬キャラのジゼルはレアルチアを囲っていく。ただしアプローチには微塵も気づかれない。噛み合わない2人のすれ違いな恋物語。
モブ令嬢は脳筋が嫌い
斯波@ジゼルの錬金飴③発売中
恋愛
イーディスは海のように真っ青な瞳を持つ少年、リガロに一瞬で心を奪われた。彼の婚約者になれるのが嬉しくて「祖父のようになりたい」と夢を語る彼を支えたいと思った。リガロと婚約者になってからの日々は夢のようだった。けれど彼はいつからか全く笑わなくなった。剣を振るい続ける彼を見守ることこそが自分の役目だと思っていたイーディスだったが、彼女の考えは前世の記憶を取り戻したことで一変する。※執筆中のため感想返信までお時間を頂くことがあります。また今後の展開に関わる感想や攻撃的な感想に関しましては返信や掲載を控えさせていただくことがあります。あらかじめご了承ください。
クラヴィスの華〜BADエンドが確定している乙女ゲー世界のモブに転生した私が攻略対象から溺愛されているワケ〜
アルト
恋愛
たった一つのトゥルーエンドを除き、どの攻略ルートであってもBADエンドが確定している乙女ゲーム「クラヴィスの華」。
そのゲームの本編にて、攻略対象である王子殿下の婚約者であった公爵令嬢に主人公は転生をしてしまう。
とは言っても、王子殿下の婚約者とはいえ、「クラヴィスの華」では冒頭付近に婚約を破棄され、グラフィックは勿論、声すら割り当てられておらず、名前だけ登場するというモブの中のモブとも言えるご令嬢。
主人公は、己の不幸フラグを叩き折りつつ、BADエンドしかない未来を変えるべく頑張っていたのだが、何故か次第に雲行きが怪しくなって行き────?
「────婚約破棄? 何故俺がお前との婚約を破棄しなきゃいけないんだ? ああ、そうだ。この肩書きも煩わしいな。いっそもう式をあげてしまおうか。ああ、心配はいらない。必要な事は俺が全て────」
「…………(わ、私はどこで間違っちゃったんだろうか)」
これは、どうにかして己の悲惨な末路を変えたい主人公による生存戦略転生記である。
異世界転生した私は甘味のものがないことを知り前世の記憶をフル活用したら、甘味長者になっていた~悪役令嬢なんて知りません(嘘)~
詩河とんぼ
恋愛
とあるゲームの病弱悪役令嬢に異世界転生した甘味大好きな私。しかし、転生した世界には甘味のものないことを知る―――ないなら、作ろう!と考え、この世界の人に食べてもらうと大好評で――気づけば甘味長者になっていた!?
小説家になろう様でも投稿させていただいております
8月29日 HOT女性向けランキングで10位、恋愛で49位、全体で74位
8月30日 HOT女性向けランキングで6位、恋愛で24位、全体で26位
8月31日 HOT女性向けランキングで4位、恋愛で20位、全体で23位
に……凄すぎてびっくりしてます!ありがとうございますm(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
ばあやとじいやの無双話とか、番外でお願いしたく、、、
ほっこりさせていただきました
ありがとうございます
嬉しいご感想をありがとうございます!
ばあやじいや無双は私も気になるのでいつか書けたらなと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました。
完結おめでとうございます
ピヴォワンヌ様に感情移入してしまい
えー、そっちいっちゃうのかよー
とか思ったりもしたのですが
ハッピーエンド良かったです
行動からのスペックがかなりとんでもないのに
目標がばあやなのがなんとも楽しいです
感想もありがとうございます!
筆者も実は一推しキャラがピヴォワンヌなので、相手役をどうするかには悩みましたが、こんな感じでまとまりました。ナディルは一見チャラチャラしてますが、愛情は深いのできっと彼女を幸せにしてくれると信じております。
最後までお読みいただきどうもありがとうございました。
31話はじめのほう
無意識化/無意識下
おおっとーーー!ご指摘いただきありがとうございます!
何度も読み返したのに完全にスルーしておりました…
修正させていただきました。ありがとうございます!