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27 言うべき事を言うチャンス
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「…どういうことかしら?
テナークス殿下はいらっしゃらないの?」
失望の色を隠せないピウス。
クピドゥスはニヤニヤ意地悪く笑いながら。
「いないわよぉ。大切なお仕事があるんですってぇ。‥ふふ、何だと思う?」
「テナークス殿下がいらっしゃらないなら行くわ」
踵を返すピウスにクピドゥスは内心焦る。
思っていた反応と違うッ
オドオドして泣き出すだろうと思ってたのに!?
ダンス室を出ようとしていたピウスはハッと気付いて足を止め、焦り顔のクピドゥスを振り返る。
そうだわ、これはこれでいい機会…言うべき事を言っておかなきゃ――
「コホン、あなたは分かっていない様だけど…私はテナークス殿下の正式な婚約者…つまりあなたは妃にはなれないということよ?」
「はぁ?分かってないのはソッチでしょぉ?愛されてるのは私なのよぉ?」
「あなたは愛妾になる積もりなの?」
「愛妾?――ああ、愛人の事よね?肩書なんて何だっていいわぁ。実際愛され‥」
「愛妾は使い捨てよ。すぐに若い令嬢に取って代わられる。子供を産んだって関係無く捨てられるし、その子供の立場も弱いのよ」
「はぁぁ?なに負け惜しみ‥‥ハッ!」
クピドゥスは思い出す。
母の最期の言葉を。
『アタシはアンタに負けたんじゃない!若さに負けたんだッ‥』
ゾクリとして更に思い出す。
――そう言えば昨日パパんとこの若い衆がわざわざ言いに来たっけ。
『お嬢、ボスから言って来いって言われたんで言っときますけどね、王太子の愛人になるっつってましたよね?やめた方がいいっす!何か噂で聞いたんすけど、愛人なんて損らしいっすよ!若いうちだけチヤホヤされて、ちょっとトウが立ってきたら直ぐにポイらしいっす!』
あん時は『アタシをそんじょ其処らの女と一緒にすんじゃないよ!アタシは特別なんだ、捨てられたりするもんかよ!』って相手にしなかったけど…
け…ど…
「ちゃんと身の振り方を考えるべきですわ」
「‥ハッ!‥な、何よ!?だから別れろって言いたいの!?冗談じゃないわよ!アタシはね、アンタなんかよりずっと愛されてんの!その証拠にアタシの中には‥ハッ‥あ‥あ‥アンタ、人の事言ってる場合じゃないのよ!アンタ、今めっちゃピンチなんだから!」
(…まぁ、ピンチだけど…)
と思いながら僅かに首を傾げるピウス。
「可愛い仕草をしてる場合じゃないんだから!
あ、あんたの護衛の事よ!」
ピクリとピウスの眉が動く。
「…私の護衛が何か?」
「何だって、あれよ!ホラあれ‥『王太子に対する不敬罪』だって言って断罪するって言ってたわ!」
「…何ですって!?断罪って…」
「コレよ!」
クピドゥスは手を床と水平にして自分の首に当てる。
斬首の意味だ。
ピウスは目を見開く。
「‥ッ‥今‥校庭で!?」
テナークス殿下はいらっしゃらないの?」
失望の色を隠せないピウス。
クピドゥスはニヤニヤ意地悪く笑いながら。
「いないわよぉ。大切なお仕事があるんですってぇ。‥ふふ、何だと思う?」
「テナークス殿下がいらっしゃらないなら行くわ」
踵を返すピウスにクピドゥスは内心焦る。
思っていた反応と違うッ
オドオドして泣き出すだろうと思ってたのに!?
ダンス室を出ようとしていたピウスはハッと気付いて足を止め、焦り顔のクピドゥスを振り返る。
そうだわ、これはこれでいい機会…言うべき事を言っておかなきゃ――
「コホン、あなたは分かっていない様だけど…私はテナークス殿下の正式な婚約者…つまりあなたは妃にはなれないということよ?」
「はぁ?分かってないのはソッチでしょぉ?愛されてるのは私なのよぉ?」
「あなたは愛妾になる積もりなの?」
「愛妾?――ああ、愛人の事よね?肩書なんて何だっていいわぁ。実際愛され‥」
「愛妾は使い捨てよ。すぐに若い令嬢に取って代わられる。子供を産んだって関係無く捨てられるし、その子供の立場も弱いのよ」
「はぁぁ?なに負け惜しみ‥‥ハッ!」
クピドゥスは思い出す。
母の最期の言葉を。
『アタシはアンタに負けたんじゃない!若さに負けたんだッ‥』
ゾクリとして更に思い出す。
――そう言えば昨日パパんとこの若い衆がわざわざ言いに来たっけ。
『お嬢、ボスから言って来いって言われたんで言っときますけどね、王太子の愛人になるっつってましたよね?やめた方がいいっす!何か噂で聞いたんすけど、愛人なんて損らしいっすよ!若いうちだけチヤホヤされて、ちょっとトウが立ってきたら直ぐにポイらしいっす!』
あん時は『アタシをそんじょ其処らの女と一緒にすんじゃないよ!アタシは特別なんだ、捨てられたりするもんかよ!』って相手にしなかったけど…
け…ど…
「ちゃんと身の振り方を考えるべきですわ」
「‥ハッ!‥な、何よ!?だから別れろって言いたいの!?冗談じゃないわよ!アタシはね、アンタなんかよりずっと愛されてんの!その証拠にアタシの中には‥ハッ‥あ‥あ‥アンタ、人の事言ってる場合じゃないのよ!アンタ、今めっちゃピンチなんだから!」
(…まぁ、ピンチだけど…)
と思いながら僅かに首を傾げるピウス。
「可愛い仕草をしてる場合じゃないんだから!
あ、あんたの護衛の事よ!」
ピクリとピウスの眉が動く。
「…私の護衛が何か?」
「何だって、あれよ!ホラあれ‥『王太子に対する不敬罪』だって言って断罪するって言ってたわ!」
「…何ですって!?断罪って…」
「コレよ!」
クピドゥスは手を床と水平にして自分の首に当てる。
斬首の意味だ。
ピウスは目を見開く。
「‥ッ‥今‥校庭で!?」
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