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三章
皇太子視点
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……クソッたれが!
宰相の奴め……しくじりやがった!
全く! どいつもこいつも役に立たん!
仕方ないから……こいつで憂さ晴らししてやる!
「オラァ!どうだ!?」
「アンッ!? も、もう少し優しく……」
「貴様の父親がミスしたんだ! お前が身体で払うのが筋だろうが!」
俺は、背後から腰を打ち付ける。
それこそ、何度も何度も。
この感覚は何度やってもたまらんな。
いわゆる征服感というやつだ。
「も、申し訳ございません……」
「流石の俺も、怪我人を痛めつけることはできないのでな! お前が代わりに受けるがいい!」
宰相が使い物にならないと、雑務の仕事がこなせない。
それに、俺と宰相が仲が悪いと思われると面倒なことになる。
反対勢力が、それを見逃すはずがない。
全く、面倒なやつらだ。
大人しく俺に従えばいいものを……この次期皇帝たる俺様にな。
「フゥ……この辺で勘弁してやるか」
「あ、ありがとうございます……す、凄かったですわ……」
「そうだろ! そうだろ! フハハ!」
「お、お許し頂けますか?」
「まあ、いいだろう……俺は寛大な男だからな」
すると、当の本人がやってきたようだ。
いつもながら、タイミングが良い。
「カイル様、先日は申し訳ございません」
「許す、俺は寛大な男だ。だが、次の手は考えてあるんだろうな?」
「ええ、もちろんです。まずは、引き続き刺客は送り続けます。奴とて無敵ではありませんし、疲労も蓄積されるはずです。そこを、私のとっておきで仕留めます」
「それだけか? また失敗したらどうする?」
言った内容は前と対して変わらん。
すると、宰相がニヤリと笑う。
「ご安心ください。更に、奴には復讐鬼を向けます」
「ん? どういうことだ?」
「奴には異母兄弟がおります。クロウはそいつの両親を殺した仇です。どんな手を使ってでも殺そうとするでしょう。こちらにとっても、良い駒になります」
そうか、異母兄弟はクロウが自分の親を殺したと思っている。
いや合ってはいるが、それを仕向けたのは俺たちとは知らない。
「ククク……ハハハ! 悪いやつよ、お主が仕向けたことだというのに。だが、そういうのは嫌いじゃない……いいぞ! 良い見世物になりそうだ!」
「まあ、これで死んだ奴らも役に立ちます。どうせ、成功しても殺すつもりでしたから。もちろん、その子供もです」
「可哀想な奴らよ。まあ、自業自得というやつか。それよりも、国境付近は大丈夫なんだろうな?」
「ええ、問題ございません。あちらも、膠着状態を維持しております。おそらく、半年ほどは平気でしょう」
「辺境伯領はどうなっている?」
「あちらも、問題ございません。辺境伯には、動けない理由がございますから。仮に動いたとしても、大した問題はありません」
国境は安全、辺境伯も動けない。
ならば、後は奴らさえ消せば良い。
最近では、一部の民衆どもがあの二人を英雄扱いしている。
奴らを、一刻も早く消さなくてはいけない。
「そうか……あとは邪魔な奴らを排除し、親父さえ死ねば……俺が皇帝だ。そして、この大陸を統べるのだ! フハハハ!!」
「……そうですな」
「どうした? 怪訝な顔をして?」
「いえ、申し訳ございません。少々右目が痛むもので……」
そう言い、右目を抑える。
その背中には、どす黒いオーラが見えるような気がした。
よほど、腹に据えかねているらしい。
「そうだな、お前も煮え湯をのまされたからな」
「ええ、必ずや……このままでは終われません」
「よし、では引き続き任せる。なんでも、好きなように使え。俺はここで遊んでいる」
「御意。カイル様の寛大な心に感謝いたします」
「フハハ! 奴らもバカだな! お前のように、俺に従えば死なずに済んだというのに!」
このままだと国がダメになるだと?
少しは贅沢を控えてくれだと?
少しでいいから民のことを考えてくれだと?
「ふざけるな! この次期皇帝の俺様に意見するとは!」
俺様は特別なんだ!
特別なら、何をしても許されるんだよ!
「ふぅ……さて、俺はここで高みの見物といこう」
駒共が、カグヤとクロウを連れてくるのをな。
宰相の奴め……しくじりやがった!
全く! どいつもこいつも役に立たん!
仕方ないから……こいつで憂さ晴らししてやる!
「オラァ!どうだ!?」
「アンッ!? も、もう少し優しく……」
「貴様の父親がミスしたんだ! お前が身体で払うのが筋だろうが!」
俺は、背後から腰を打ち付ける。
それこそ、何度も何度も。
この感覚は何度やってもたまらんな。
いわゆる征服感というやつだ。
「も、申し訳ございません……」
「流石の俺も、怪我人を痛めつけることはできないのでな! お前が代わりに受けるがいい!」
宰相が使い物にならないと、雑務の仕事がこなせない。
それに、俺と宰相が仲が悪いと思われると面倒なことになる。
反対勢力が、それを見逃すはずがない。
全く、面倒なやつらだ。
大人しく俺に従えばいいものを……この次期皇帝たる俺様にな。
「フゥ……この辺で勘弁してやるか」
「あ、ありがとうございます……す、凄かったですわ……」
「そうだろ! そうだろ! フハハ!」
「お、お許し頂けますか?」
「まあ、いいだろう……俺は寛大な男だからな」
すると、当の本人がやってきたようだ。
いつもながら、タイミングが良い。
「カイル様、先日は申し訳ございません」
「許す、俺は寛大な男だ。だが、次の手は考えてあるんだろうな?」
「ええ、もちろんです。まずは、引き続き刺客は送り続けます。奴とて無敵ではありませんし、疲労も蓄積されるはずです。そこを、私のとっておきで仕留めます」
「それだけか? また失敗したらどうする?」
言った内容は前と対して変わらん。
すると、宰相がニヤリと笑う。
「ご安心ください。更に、奴には復讐鬼を向けます」
「ん? どういうことだ?」
「奴には異母兄弟がおります。クロウはそいつの両親を殺した仇です。どんな手を使ってでも殺そうとするでしょう。こちらにとっても、良い駒になります」
そうか、異母兄弟はクロウが自分の親を殺したと思っている。
いや合ってはいるが、それを仕向けたのは俺たちとは知らない。
「ククク……ハハハ! 悪いやつよ、お主が仕向けたことだというのに。だが、そういうのは嫌いじゃない……いいぞ! 良い見世物になりそうだ!」
「まあ、これで死んだ奴らも役に立ちます。どうせ、成功しても殺すつもりでしたから。もちろん、その子供もです」
「可哀想な奴らよ。まあ、自業自得というやつか。それよりも、国境付近は大丈夫なんだろうな?」
「ええ、問題ございません。あちらも、膠着状態を維持しております。おそらく、半年ほどは平気でしょう」
「辺境伯領はどうなっている?」
「あちらも、問題ございません。辺境伯には、動けない理由がございますから。仮に動いたとしても、大した問題はありません」
国境は安全、辺境伯も動けない。
ならば、後は奴らさえ消せば良い。
最近では、一部の民衆どもがあの二人を英雄扱いしている。
奴らを、一刻も早く消さなくてはいけない。
「そうか……あとは邪魔な奴らを排除し、親父さえ死ねば……俺が皇帝だ。そして、この大陸を統べるのだ! フハハハ!!」
「……そうですな」
「どうした? 怪訝な顔をして?」
「いえ、申し訳ございません。少々右目が痛むもので……」
そう言い、右目を抑える。
その背中には、どす黒いオーラが見えるような気がした。
よほど、腹に据えかねているらしい。
「そうだな、お前も煮え湯をのまされたからな」
「ええ、必ずや……このままでは終われません」
「よし、では引き続き任せる。なんでも、好きなように使え。俺はここで遊んでいる」
「御意。カイル様の寛大な心に感謝いたします」
「フハハ! 奴らもバカだな! お前のように、俺に従えば死なずに済んだというのに!」
このままだと国がダメになるだと?
少しは贅沢を控えてくれだと?
少しでいいから民のことを考えてくれだと?
「ふざけるな! この次期皇帝の俺様に意見するとは!」
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