崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第三十九話 窮蛭、閻魔を噛む

…味方っぽかった

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 全員、持っていた武器をポイっと捨てる。そして言われるがまま、両手を上げたままその場に跪いた。

「警戒を解いてほしい。我々は敵ではない」

 怪しい連中とは思えない、ハキハキとした男性の声だ。
「お、おいジョー。敵じゃないって言ってるぞ」
「……油断するなナガレ。嘘に決まってる。迂闊に近づいた瞬間、何かの仕掛けが作動するはずだ。俺たちを罠に嵌めるつもりなんだ」
 完全に警戒モードのジョー。だがおかしいと思ったみんな近づいてきた。
「……だが、敵ならば最初から無言で突っ込んでくるのではないかね?」
「何と言うか、敵意がないにゃあ。ニャアだってそこそこ修羅場潜ってきたんだし、間違いじゃないと思うがにゃあ」
「私も同感よ。何と言うか、やる気を感じないわね。第一市長を人質にしてるなら、初めから盾にして攻撃してきたらいいんじゃないの?」
「……忘れたのか、イビル教団は……」
 
「……分かった、証明しよう」
 唐突に先ほどの男性信者が口を挟んだ。それと同時に、両手を上げたまま四人一斉に立ち上がる。後ろにいるミャモ市長も、困惑の顔色を隠せない。
「……! 誰が動いていいと…………⁉︎」
 ジョーの怒りの声が、途中で止まった。
「こんなローブに、執着などない」
 ……それと同時に、四人一斉に躊躇いなくフードを外し、ローブの前方を解放した。その正体は、生き生きとした精悍な顔の男女だった。
 鎖で編んで作られた、簡素なチェーンアーマーを装着している。モンスターと戦うよりは、防刃性に優れている対人専用のものだ。
「ち、違う。イビル教団は信者を捨て駒に扱うんだから、もっとショボイ鎧だよ! あれはボリスカンパニーの正規品だ」
「…………⁉︎」
 これには流石のジョーも当惑していた。思わず武器を下ろし、困ったような顔になる。
 茶髪短髪の、少し中年の男性が、手を上げたまま何やら手招きした。
「……市長、行ってください。後は彼らに任せましょう」
「あ、あぁ。ありがとう……君たちのおかげで、この命、取られずにすんだ」
 するとミャモ市長は、茶髪の男へ右手を差し出した! だが両手を上げている謎の人物たちは、全員その手を取れなかった。
 こんな状況でも、市長は少し寂しそうな顔をしてから、ナガレたちの方へやってきた。

「し、市長! ご無事で何よりです!」
「ああ、かわいそうに……どうしちゃったのよ、そのケガは!」
「あぁ……あの女に拷問されてな。だが私は腐っても、誇り高きマリーオウ市長。都市を売るような事は絶対に言わなんだ」
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