崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第四十話 クリスタル・ピックアックス

アイクラ鉱脈洞窟

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 ベネットもなんとか助けを呼ぼうとしているが、何やら口元のみ捻れたロープが使われており、全く声が出ていない。
 シャットは知らないがこれは『サルグツワ』という特殊な拘束具であり、口の中では丸めた布を噛まされ声が出せないのだ。
「た、助けなきゃ!」
 と思っても、シャットは所詮支援職。とてもじゃないが六人くらいいるオーク族を全員成敗できるか、と言われれば絶対に無理だ。

~☆~☆~☆~☆~☆~

「というわけでしばらく後をつけて、それから知らせに戻ってきたんだよー」
「でかしたシャット! ちなみにどこへ行ったの?」
 場面はガタガタ車輪の音が鳴る馬車へ戻る。ようやく都市の外へ出られて、ジョーは馬の足を早めた。
「そいつら馬車に乗り込んだんだー。おっきな馬が四頭もいる、すんごい重量級。御者もオーク族のおじさんでさー」

「こいつが聞いたところによると、そいつらが『なんたらかんたら洞窟に向かってくれ』みたいなことを言ってたらしいにゃあ」
「……アタイが言いたかったのにー。それでね、ちょっと気になったことがあるんだけど、その人たちどこか変だったんだ」
「変?」
 人攫い……ならぬオーク族攫いに変じゃない人などいないと思うが、それにしても何か違和感があったようだ。

「その人たち、男の人も女の人も、みーんな同じ格好だったのー」
「おんなじ格好……まさか、イビル教団!」
「いや違うよー! えっとねー、聖属性魔石のライトがついたヘルメットに、すっごい汚れたシャツとオーバーオールを着てた! なんか、お仕事の人って感じー……」
「……おそらく炭坑での採掘人の奴らかもしれない」
 馬の操縦をしながら、少し大きな声でジョーが話してきた。
「……スラガン地方の南部では、いまだに数々の炭鉱がある。その正装がよく似ているのを、今思い出した」
「そっか、きっとそれだ」
「あと、私からも良い?」
 ニンフォが小さく手を上げる。
「奴らが行ったのはきっとアイクラ鉱脈洞窟よ」
「どうして分かるんだ?」
「タンデムがいつの日か、道中で見た洞窟について話してくれたの。何やらコナキ地方でも有名な鉱脈が見つかった場所みたいで、合金会(高級志向な武器製造カンパニー)に雇われた炭坑夫がたくさん集まってたんだって」
「なるほど……」
「他に採掘の話があったなんて、町でも聞いたことないにゃあ。意識してないから聞き逃してるだけかもしれんがにゃあ」
「よし! ならアイクラ鉱脈洞窟へ行くぞっ! ふーっ、今日は忙しい一日だな……」
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