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第二話 目指せスキルアップ!
予兆①
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~☆~☆~☆~☆~☆~
ナガレが特訓しているその頃、バッファローの街から数十キロほど離れたカープー森林……。
真っ暗な夜の森林の中で、松明の炎が揺らめいていた。それを持っているのは、豪華な鎧を見に纏った五人の冒険者。男女問わず武器を携え武装している。
「リーダー、今日は帰りましょうよ~。こんなに暗い中調査して、異変がなかったらどうするんッスか? 報告しても信じてもらえませんよ~」
「こんな夜じゃあ、異変があっても分からないわ。明日の朝イチに来たっていいじゃない」
小柄な少年と軽装の女性が不満を漏らす。しかしリーダーと呼ばれた一番重装備の男はそれを「馬鹿者っ!」と叱りつけた。
「明日の朝になったら、すぐにでも他のパーティが食いつくだろうに。金持ちが出した高額依頼を逃す手はねえ! 十万ダラーだぞ! みんなで山分けすりゃあ、一人二万ダラーだ。みんな、頑張ろうぜ!」
「おお……二万ダラー!」
「やる気出てきたかも!」
リーダーの声に、仲間たちの顔にもやる気が表れてくる。
彼らはタイガス冒険者ギルド本部を本拠地としている『ホムーラン』という冒険者たちの集まりだ。全員の冒険者ランクはA以上という安定した実力で、Sランクも目指せるほどの名の知れたパーティ。全員ランク相応の実力であり、ステータスは最低でもB-以上、優秀なスキルを三か四つ習得している。実力と才能とチームワーク、そして野心を持った理想の冒険者パーティだ。
あの時ナガレと別れた後のメロサが出した依頼に食いついたのが、ホムーランのメンバー。手続きが済んでクエスト依頼が出された時はもう夕方で、他の冒険者たちは『明日にしよう』とひとまず放っておいたが、それを聞いた重装備リーダーの一声でホムーランは即座に出発したのだ。
「しかし暗いな……くそっ、こんなことなら奮発して、カンテラも持ってくるんだったぜ」
戦闘を進むリーダーが周囲を見渡して悪態をつく。松明以外で光るものはない。ヨビカリ草は日当たりのいい場所にしか育たないため、森の中は真っ暗なのだ。
「全く、どこを見渡しても何もないわ……」
軽装の女性が周囲を見渡したところ、ふと違和感を感じた。
「……あれ? 灯りがある……」
木々の影に、小さく光が見える。しかしヨビカリ草のオレンジの光でも、松明の赤い光でもない。木々の向こうに見えるのは、紫色の光……?
「ちょっと、リーダー……! あれ見て……!」
誰かいる。女性が声を落とした瞬間、全員がそれを理解した。
「ッ! ……みんな、火を消せ。近くまで行くぞ」
小さい声で指示するリーダー。みんな松明を勢いよく振って火を消す。
「や、やめときましょうよ~。おっそろしい化け物がいたらどうするんですか……!」
「Aランクが情けねえな……全員、抜刀して周囲を警戒しろ。なるべく姿勢を下げて、固まって行動するんだ」
さすがはAランク冒険者、速やかに仲間に背中を預けて、全方位を警戒する。そのまま紫色の光を目指して、ジリジリと進み始めた。
少しずつ、紫色の光に近づいていく。
「リーダー……なんか変な香りがしない?」
「本当だ……なんの匂いだ? みんな、気を抜くなよ」
何やら腐った卵のような腐乱臭がする。何かを焼いているのだろうか……。紫色の光にはどんどん近づいていく。
「リ、リーダー……流石にまずいっすよ……さ、帰りましょう……?」
「うるせえ、ならてめえ一人で帰れ……! こいつを記録できれば、クエスト達成なんだ……!」
そんな弱気なことを言っているが、何度も修羅場を潜ってきただけあり、みんな怯えた様子はない。ほとんど誰も喋らず、ピリピリした空気が満ちている。
「近いぞ……!」
光にかなり近づいた。木々の間に隠れて、慎重に覗き込むと……。
ナガレが特訓しているその頃、バッファローの街から数十キロほど離れたカープー森林……。
真っ暗な夜の森林の中で、松明の炎が揺らめいていた。それを持っているのは、豪華な鎧を見に纏った五人の冒険者。男女問わず武器を携え武装している。
「リーダー、今日は帰りましょうよ~。こんなに暗い中調査して、異変がなかったらどうするんッスか? 報告しても信じてもらえませんよ~」
「こんな夜じゃあ、異変があっても分からないわ。明日の朝イチに来たっていいじゃない」
小柄な少年と軽装の女性が不満を漏らす。しかしリーダーと呼ばれた一番重装備の男はそれを「馬鹿者っ!」と叱りつけた。
「明日の朝になったら、すぐにでも他のパーティが食いつくだろうに。金持ちが出した高額依頼を逃す手はねえ! 十万ダラーだぞ! みんなで山分けすりゃあ、一人二万ダラーだ。みんな、頑張ろうぜ!」
「おお……二万ダラー!」
「やる気出てきたかも!」
リーダーの声に、仲間たちの顔にもやる気が表れてくる。
彼らはタイガス冒険者ギルド本部を本拠地としている『ホムーラン』という冒険者たちの集まりだ。全員の冒険者ランクはA以上という安定した実力で、Sランクも目指せるほどの名の知れたパーティ。全員ランク相応の実力であり、ステータスは最低でもB-以上、優秀なスキルを三か四つ習得している。実力と才能とチームワーク、そして野心を持った理想の冒険者パーティだ。
あの時ナガレと別れた後のメロサが出した依頼に食いついたのが、ホムーランのメンバー。手続きが済んでクエスト依頼が出された時はもう夕方で、他の冒険者たちは『明日にしよう』とひとまず放っておいたが、それを聞いた重装備リーダーの一声でホムーランは即座に出発したのだ。
「しかし暗いな……くそっ、こんなことなら奮発して、カンテラも持ってくるんだったぜ」
戦闘を進むリーダーが周囲を見渡して悪態をつく。松明以外で光るものはない。ヨビカリ草は日当たりのいい場所にしか育たないため、森の中は真っ暗なのだ。
「全く、どこを見渡しても何もないわ……」
軽装の女性が周囲を見渡したところ、ふと違和感を感じた。
「……あれ? 灯りがある……」
木々の影に、小さく光が見える。しかしヨビカリ草のオレンジの光でも、松明の赤い光でもない。木々の向こうに見えるのは、紫色の光……?
「ちょっと、リーダー……! あれ見て……!」
誰かいる。女性が声を落とした瞬間、全員がそれを理解した。
「ッ! ……みんな、火を消せ。近くまで行くぞ」
小さい声で指示するリーダー。みんな松明を勢いよく振って火を消す。
「や、やめときましょうよ~。おっそろしい化け物がいたらどうするんですか……!」
「Aランクが情けねえな……全員、抜刀して周囲を警戒しろ。なるべく姿勢を下げて、固まって行動するんだ」
さすがはAランク冒険者、速やかに仲間に背中を預けて、全方位を警戒する。そのまま紫色の光を目指して、ジリジリと進み始めた。
少しずつ、紫色の光に近づいていく。
「リーダー……なんか変な香りがしない?」
「本当だ……なんの匂いだ? みんな、気を抜くなよ」
何やら腐った卵のような腐乱臭がする。何かを焼いているのだろうか……。紫色の光にはどんどん近づいていく。
「リ、リーダー……流石にまずいっすよ……さ、帰りましょう……?」
「うるせえ、ならてめえ一人で帰れ……! こいつを記録できれば、クエスト達成なんだ……!」
そんな弱気なことを言っているが、何度も修羅場を潜ってきただけあり、みんな怯えた様子はない。ほとんど誰も喋らず、ピリピリした空気が満ちている。
「近いぞ……!」
光にかなり近づいた。木々の間に隠れて、慎重に覗き込むと……。
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