崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第五話 荒野のスカベンジャー!

持続力?

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 困惑しつつジョーもナガレに駆け寄る。
「いててっ……くそ~、また失敗か」
「大丈夫かぁっ! すっげー……吹っ飛び飛距離は今日イチだな」
 ナガレはまた一つ傷を増やしながら、呑気に笑っていた。差し伸べられたルックの手を借り立ち上がる。
「よっしゃ、もう一度! ……あ、そーだ。ジョーはどうしてここに?」
「……あたしには聞かないの?」
「理由はなんとなく知ってるから」
「さすが、心の友!」
 二人で「いぇ~い!」とハイタッチする。まったく、すぐ話が脱線する奴等である。
「……お前の様子を見に来たんだ。特訓のことはいつもルックに聞いている」
「ジョーのやつ、いっつも夕食は一人で取るんだぜ~。そんなにマスクを外さないのは……俺は分かってるぜぇ?」
 ルックがそう言ってニヤリと笑う。
「…………な、なに?」
「ジョーは……風邪を引いているんだな! それで俺たちに心配させまいと、マスクをつけているんだ」
 決めポーズをシャキッと決めて、ルックが高らかに宣言した。……推理はハズレである。
「………………。まあそんな所だ。持病のぜんそくがな。コホコホ……」
 本当の理由を知るのは本人とナガレだけだ。そう言うことにしておいた方が楽そうなので、ジョーはわざとらしく咳のフリをする。
「ところでナガレ。お前の仲間二人はどうしたんだ」
「ああ、二人は鎧着て町をランニングしてんよ。見なかったのか?」
「あ、それならここ来るときあたしが見たよ。なんかもうヘロヘロで、すっごいゆっくり走ってた」
「そっか。じゃあ町内三十周頑張ってるんだな! オレも気合入れないと……」
「さっ、三十周~!?」
 アリッサが仰天する。バッファローの町は小さい田舎町であれど、一周しようと思えば馬でも数十分はかかる……それを三十周なんて、アリッサには絶対無理だ。多分半周でダウンする。 
「そんなにか……そう言えば、スキルを特訓しているらしいが」
「お、良い質問ですねぇ~」
 ジョーの質問にナガレがとぼけて返した。胡散臭そうな視線を浴びながら「あはは」と笑う。
「二人につけてもらおうと思ってるのは、スキル『持続』! ジョーは知ってると思うけど、戦いが長引いても疲れにくくなる長期戦向けのスキルだよ」
 ナガレが一応説明した。『持続』は(小)~(大)までスキルレベルがあるもので、当然高レベルだとより長い戦いに耐えられる。上位スキルになると、三日三晩飲まず食わずで戦い続けることができるとか、できないとか……。
「なるほど。スキル『持続』の効果から想像して、長距離のマラソンでスタミナを鍛えることでスキルを手に入れようということか」
「そゆこと!」
 頷くナガレ。だがジョーにはもう一つ知りたいことがある。
「ではナガレ、お前はなんのスキルが欲しいんだ。どうやら受け流しを鍛えているようだが、防御のスキルは結構な数があるぞ。拡散防御、リフレクター、貫通無効……どれかに絞らなければ」
「あ、オレ? オレは……そう、スキル『防御上手』をゲットしよーと思ってんだ」
 スキル『防御上手』とは、取得すると防御が上手くなる効果……ではなく、所持者の防御能力を表すだけのスキルである。とはいえ所持者は『スキルになるほど防御が上手い』という意味なので、単なるハリボテではなく、実質それ相応の力が得られる……と言うことだ。ちなみに上手→達人→マスターとレベルが上がっていく。『防御マスター』にまでなれば全ての攻撃を完璧に防ぎ、傷一つつけられることもないらしい……。
「それであんな砂袋を受けていたのか……動機はよく分かった。……だがそれではスキルなんぞ身につかないな」
「えっ?」
 キョトンとするナガレ。ジョーは先ほどの木にもたれ腕を組み、ナガレのとしっかり目を合わせた。ちょっと緊張する……。
「もちろん、お前の努力は素晴らしいことだ。スキルを手に入れるためには、ある程度の統一性が必要になる。闇雲にやるよりは今のように、何か一つに絞った方が身につきやすい」
 そこまで言ってジョーは「だが……」と指を立てた。
「スキルには様々な効果がある。しかし、そのほとんどは冒険者の戦いをサポートするものだ。だからスキルを身につけたければ、命をかけた修羅場の中で完成させなければならない」
「えっと、それってつまり?」
「……実践の中で結果を出さなければ、スキルは身につかないということだ」
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