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第八話 炎の化身
緊急事態
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「ごめん、今日はツケにしといて!」
そう言い残して、建物の外に飛び出すナガレ。そこにいたのは、よっぽど焦って走って来たのか、汗まみれになったアリッサとルックだった。
「アリッサ! 何があった!」
「あ、ナガレ君! 大変なの! と、とんでもないのが現れたよ~!」
「なにッ! モンスターか!」
タネツも追いつくと、ルックも騒ぎ立てた。
「火だ! 火を吐く魔物だ! 化け物だー!」
「落ち着けって! 何があったんだ……あれ? 二人とも、なんだかコゲ臭くない?」
ナガレの言う通り、二人とも髪の毛の先や服のあちこちが火で炙ったように黒く焦げている。傍で大人しくしていた愛馬のブラウンも、タテガミが少し黒くなっていた。
……とここで、ナガレの背後からトスッ……と静かな着地音がした。
「……おいっナガレ!」
「ん?、……え、ジョー!? どうしてここに! てかどっから現れたんだ⁉︎」
「騒ぎを聞いて山から飛び降りただけだ。だがそんなことはどうでもいい。何があった!」
ジョーはすでにボディアーマーを着ている。相変わらず油断がない男だ。
「アリッサちゃんよ、そいつはどのあたりで見たんだ?」
「えーっと、町からずーっと離れた、ファイタ荒野の端っこくらいかな? ホクス平原まで逃げたら、追いかけてこなくなったよ。あぁーっ、こ、怖かった……」
「とにかくマスターに報告しよう。話はそれからだ!」
~☆~☆~☆~☆~☆~
バタン!
勢いよく冒険者ギルドの扉を開き、ナガレたちは一斉に中へなだれ込んだ。
「うおうっ!? ……な、なんだよナガレ君か。脅かすなよ」
驚いたアルクルに、アリッサが一気に詰めかけた!
「それどころじゃない! 火を吐くトカゲのバケモノが出てきて荷物が丸焼けになっちゃったんだ! あたしも本たくさん買ったのにい……!」
「なんじゃと! 火を吐くトカゲのバケモノ!?」
しかし、それを聞いたレンは顔から血の気が引いた。と思えばいきなりカウンター奥へ突っ込み、一冊の本を手に取りパラパラめくる。そして中身をバッとアリッサに見せた。
「もしかしてこいつの事かの? ええっと、ウロコが真っ黒で、体中に赤い火がついてて、この建物くらいデカくて、口から火を吐くトカゲなのじゃ!?」
「そ、そうだ! でも一つ違う。確かアイツの炎は……そう、紫色だった! 見たことない紫の炎で不気味だったぜ」
「紫の炎……だと……!?」
それに反応したのはジョーだ。しかしレンは「うーむ……」と首を捻る。
「紫色の炎というのはヘンじゃが……おそらくそれはサラマンダーじゃろう。危険度A級の凶暴なモンスターで、大きな町が襲われることもあるらしい。刺激しなければ普段は洞窟などに引きこもっているはずじゃが、何かのはずみで外に出てきたのかもしれぬ」
「一度暴れだしたらサラマンダーはなかなか止まらねえぞ……マスター!」
アルクルの言葉に、レンも「うむ!」と頷いた。
「アルクル! 鐘を鳴らせい! 非常事態じゃ! ファイタ荒野からは出てこないかもしれんが、念のため町民を非難させるのじゃ」
「あいよマスター! ナガレ君たちは装備を整えてくるんだ!」
と言う訳で僅か数分後、助っ人枠のジョーを含めたナガレたち冒険者が集合した。
「ジョー、いいのか? あのドラゴン野郎に冒険者はやめたって言ったんじゃないのか」
「冒険者をやめても、自分を守ってはいけないわけではない。たまたまとある町に来たら、妙な奴が現れた。ただそれだけだ」
「……おめえって、結構傲慢なところあるよな。そういうとこも好きだけどな!」
「……からかうな」
そしてヒズマは……小脇にケンガをひっつかんでいる。ケンガは足をバタつかせ、必死に脱出しようとしている。
そう言い残して、建物の外に飛び出すナガレ。そこにいたのは、よっぽど焦って走って来たのか、汗まみれになったアリッサとルックだった。
「アリッサ! 何があった!」
「あ、ナガレ君! 大変なの! と、とんでもないのが現れたよ~!」
「なにッ! モンスターか!」
タネツも追いつくと、ルックも騒ぎ立てた。
「火だ! 火を吐く魔物だ! 化け物だー!」
「落ち着けって! 何があったんだ……あれ? 二人とも、なんだかコゲ臭くない?」
ナガレの言う通り、二人とも髪の毛の先や服のあちこちが火で炙ったように黒く焦げている。傍で大人しくしていた愛馬のブラウンも、タテガミが少し黒くなっていた。
……とここで、ナガレの背後からトスッ……と静かな着地音がした。
「……おいっナガレ!」
「ん?、……え、ジョー!? どうしてここに! てかどっから現れたんだ⁉︎」
「騒ぎを聞いて山から飛び降りただけだ。だがそんなことはどうでもいい。何があった!」
ジョーはすでにボディアーマーを着ている。相変わらず油断がない男だ。
「アリッサちゃんよ、そいつはどのあたりで見たんだ?」
「えーっと、町からずーっと離れた、ファイタ荒野の端っこくらいかな? ホクス平原まで逃げたら、追いかけてこなくなったよ。あぁーっ、こ、怖かった……」
「とにかくマスターに報告しよう。話はそれからだ!」
~☆~☆~☆~☆~☆~
バタン!
勢いよく冒険者ギルドの扉を開き、ナガレたちは一斉に中へなだれ込んだ。
「うおうっ!? ……な、なんだよナガレ君か。脅かすなよ」
驚いたアルクルに、アリッサが一気に詰めかけた!
「それどころじゃない! 火を吐くトカゲのバケモノが出てきて荷物が丸焼けになっちゃったんだ! あたしも本たくさん買ったのにい……!」
「なんじゃと! 火を吐くトカゲのバケモノ!?」
しかし、それを聞いたレンは顔から血の気が引いた。と思えばいきなりカウンター奥へ突っ込み、一冊の本を手に取りパラパラめくる。そして中身をバッとアリッサに見せた。
「もしかしてこいつの事かの? ええっと、ウロコが真っ黒で、体中に赤い火がついてて、この建物くらいデカくて、口から火を吐くトカゲなのじゃ!?」
「そ、そうだ! でも一つ違う。確かアイツの炎は……そう、紫色だった! 見たことない紫の炎で不気味だったぜ」
「紫の炎……だと……!?」
それに反応したのはジョーだ。しかしレンは「うーむ……」と首を捻る。
「紫色の炎というのはヘンじゃが……おそらくそれはサラマンダーじゃろう。危険度A級の凶暴なモンスターで、大きな町が襲われることもあるらしい。刺激しなければ普段は洞窟などに引きこもっているはずじゃが、何かのはずみで外に出てきたのかもしれぬ」
「一度暴れだしたらサラマンダーはなかなか止まらねえぞ……マスター!」
アルクルの言葉に、レンも「うむ!」と頷いた。
「アルクル! 鐘を鳴らせい! 非常事態じゃ! ファイタ荒野からは出てこないかもしれんが、念のため町民を非難させるのじゃ」
「あいよマスター! ナガレ君たちは装備を整えてくるんだ!」
と言う訳で僅か数分後、助っ人枠のジョーを含めたナガレたち冒険者が集合した。
「ジョー、いいのか? あのドラゴン野郎に冒険者はやめたって言ったんじゃないのか」
「冒険者をやめても、自分を守ってはいけないわけではない。たまたまとある町に来たら、妙な奴が現れた。ただそれだけだ」
「……おめえって、結構傲慢なところあるよな。そういうとこも好きだけどな!」
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