崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第八話 炎の化身

紫炎

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「ガァーーーーッ!」
 ボォォォォッ!

 サラマンダーが再び炎を吐き出した。今度は長いブレスではない火球だ。弾道が上方に逸れ、ナガレたちの頭上で炸裂……すると上空から雨のように紫色の火が降り注ぐ! 
「うわーっ!」
「ターショ! 俺の後ろを離れるなよ!」
 ターショを庇いタワーシールドを持ち上げるタネツ。時々鎧を火の粉が掠めてしまうが、怯むことも逃げ出すこともなかった。
「……って、私たちはどうすればいいの~っ⁉︎」
「でやぁぁぁっ!」
 ナガレはマルチスタッフを頭上でブンブン回転させ、片っ端から炎を弾く。
 ジョーを見ると、火の雨の中を踊るようにくるくる回っている。火の粉にカスリもしていない!
 そしてようやく炎が止んだ。サラマンダーもこの攻撃は疲れるのか、咳き込むように黒い煙を吐いている。
 そこに立っているのはナガレ・ジョー、そしてタネツのみ。
「あぢぢぢぢぢ!」
「グワーーッ!」
 ……すぐそばには、絶賛大炎上中のヒズマとケンガがのたうち回っていた。とはいえなんとか攻撃を凌いだが……。
 ボォォォォッ!
「ヒヒーーーーン!」
「ブルルルッ!」
「どわぁーっ!」
 少し離れたところに居た、ナガレたちを乗せた馬車にまで炎が届いていた。馬が驚いて暴れ出し、繰り手の制御が効かなくなる!
 ドッドッドッ……!
 そしてサラマンダーから逃げるように、馬車を走らせ逃げ出してしまう。
「あーっ! ま、待った! せめてターショ君を……」
「うわぁぁぁっ! お客様! すいませんーーーーっ!」
 ナガレの静止も聞かないで、繰り手の努力も虚しく走り去ってしまった。

「……どうするナガレ、子供を庇いながらはまともに戦えんぞ」
 ナガレの隣でダガーを構えるジョー。ナガレだってそんなことは分かっている。子供だから仕方ないことだが、ターショはこの戦いでははっきり言って足手纏いだ。
「ターショ! どこかに隠れていろ。すぐに助けてやるからな!」
「う、うん……」
 ターショはおっかなびっくり走り出した。
「グギャアァァァッ!」
 逃がすものかとサラマンダーが飛び出し、真っ黒な腕を振り上げた。手の甲からは紫炎が吹き出し、鋭い爪が輝く。
「させるか! 行くぞっジョー!」
「ああ! ……貴様の相手は俺たちだ!」
 しかしナガレとジョーが左右から飛び出し、大きな頭をぶっ叩き切り裂いた!
 バキッ! ザシュッ!
「グェッ!」
 ズザザザザ……と倒れ込むサラマンダー。しかしあっさり立ち上がり、ナガレたちの方を見た。
「くそっ、全く効いてなさそうだ」
「……さすがは危険度A級だ。油断はできない。だがこいつを倒さなければ、安心して逃げることも出来んぞ」
「ああ、分かってるさ。ジョー、力を貸してくれ!」
「言うまでも無い、当然だ!」
 それぞれの武器を構えるコンビ。その後ろからヒズマとケンガが回復薬を飲みながらようやく合流してきた。
「あ、熱かった……火傷しちゃうかと思ったわ~」
「……む? あの子供はどこに……まさか逃げたのか! それはいけない、あんなに幼い子を一人で! よし俺様が責任をもって守りきってみせる……」
「タネツさんがいたから大丈夫だ。オレたちでこいつを倒す! イダイなるボーケンシャのソード・アタカンの息子なんだろ!」
「うぐ……」
 見栄を張った結果ドツボにハマってしまい口篭るケンガ。
「とりあえず、殴れるところを殴るしかねえな。燃えている部位は、近づくだけでこっちが丸コゲにされちまうぜ」
「よし、狙うべきは炎が弱いところか! 行くぞ、みんな! ケンガとヒズマさんは遠距離攻撃で、燃えているところを狙ってくれ!」
 そう言うとナガレはマルチスタッフを振り回しながら突撃! それと同時にジョーはふっと気配を消して跳躍する。防御力の高いナガレがヘイトを稼ぎ、ジョーが仕留める作戦だ!
「ガァァッ! ガァァッ!」
 しかしサラマンダーは視線を巡らせ、今度は頭を持ち上げ振り下ろす。それをタネツがタワーシールドで受け止める!
 ガキィン!
「今だ! ヒズマ!」
「おっけー、特訓の成果を見せてやるわ~っ!」
 ヒズマは素早く剣を振り上げ、風を斬り降ろした。するとその軌跡が『飛ぶ斬撃』となり、サラマンダーに襲い掛かる!
 バシュッ!
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