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第十二話 猛き冠、森林の蹄
合流
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「あなた、レガーナさんですか……」
フローレンスはナガレの顔をじーーっと見つめてくる。メイクもばっちりのはずだが、知り合いに見られては……。
(お、終わったか……⁉︎)
「あの、私はフローレンス・イフシノーという者です。そこでなんですけど、貴方ナガレさん……」
(ぎょえあぁぁぁぁぁぁ!)
「……って人、親戚とか姉妹とかにいませんか?」
「………………へ?」
突然話が変わったような気がして、冷や汗ダラダラのまま固まるナガレ。
「……い、いえ。そんな人、し、知らないです」
「そうですよね、あの人がそんな……いえ、なんでもないです。すいません。私の友達にすごく似てる顔つきだったので……まさかあの人がこんなところにいる訳ないですもんね」
「い、いえ、よく間違えられるんですぅ……」
適当な事を喋りつつ、内心では(はぁ~、た、助かった……)と安堵のため息をついた。
(正直、もう終わったと思った……)
普段の態度に助けられた瞬間だった。確かにバッファロー冒険者ギルド支部を立て直し成り上がろうとするナガレが、こんな所にいるわけが無い。
「私も二軍で『討伐組』の一員なんです。よろしくお願いしますね、レガーナさん♪」
「こ、こちらこそよろしく……」
「しっかし、ホントに貴方、声までナガレさんにそっくりです! 何度も私を助けてくれた大切な友達なんですよ」
「そ、そんな友人の方に間違えられるなんて、こ、光栄ですぅ~☆」
(本人なんだよなぁ……ゴメンフローレンス、こんな騙すような真似しちゃって……)
という訳で改めて乾杯して、再び親睦会へ移る。みんなもフローレンスが来たからか、いっぱい飲んでだんだんと酒が回り始めた。
……間の悪いことになぜか途中で席が変わり、ナガレとフローレンスが二人並んで、反対の席にバード→ベアン→ジーカという風になっている。
「コイツ酔ったら、誰彼構わずにす~ぐ手ぇ出すんッス。女同士ならセクハラして良いとか思ってんスかねぇ」
「ウチらなら『キモイ! 変態!』ってぶっ叩けるけど、レガーナちゃんは気ぃ使ってまうやろ?」
「は、ど、どうも……」
フローレンスの隣とかセクハラよりもまずい展開だったが、ご厚意を無駄にするわけにもいかなかった。
「レガーナさんって、お酒強いんですね。私は結構下戸なので、ちょっぴり憧れます……」
そう言うフローレンスの手元には、優しめのお酒であるスラガンビールをさらに水で割ったジョッキがあった。
「えへへ、そうですかね」
どうやらバレてなさそうだからか、ナガレも比較的リラックスできている。
「なぁ~ジーカぁ~、今から二人で抜けださね~かァ~?」
もみもみ……。
「バカにすんなウチはノンケじゃ! こんの頭百合女がぁーっ!」
バキィッ!
「ぐがぁっ!」
(……グラスで殴られてるよ)
ガッシャーン!
思いっきりテーブルに頭をぶつけたベアン。
……すると衝撃でみんなのグラスが揺れる。
「うわっと……」
咄嗟に身を乗り出して、倒れそうなグラスを支えたフローレンスだが……その拍子に置いてあったバッグがテーブルの下に落ちた。
「ていやっ!」
パシッ!
持ち前の反射神経でバッグを掴むナガレ。ナイスキャッチ!
「はい、落ちた……落ちましたよ」
「ありがとうございます! よくキャッチできましたね……」
「いえいえー」
そう言って渡そうとすると、バッグから一枚の紙切れがハラリと溢れる。
「あれっ? コレ……」
ナガレがチラリと見たそれは、クエストの申込書だった。
フローレンスはナガレの顔をじーーっと見つめてくる。メイクもばっちりのはずだが、知り合いに見られては……。
(お、終わったか……⁉︎)
「あの、私はフローレンス・イフシノーという者です。そこでなんですけど、貴方ナガレさん……」
(ぎょえあぁぁぁぁぁぁ!)
「……って人、親戚とか姉妹とかにいませんか?」
「………………へ?」
突然話が変わったような気がして、冷や汗ダラダラのまま固まるナガレ。
「……い、いえ。そんな人、し、知らないです」
「そうですよね、あの人がそんな……いえ、なんでもないです。すいません。私の友達にすごく似てる顔つきだったので……まさかあの人がこんなところにいる訳ないですもんね」
「い、いえ、よく間違えられるんですぅ……」
適当な事を喋りつつ、内心では(はぁ~、た、助かった……)と安堵のため息をついた。
(正直、もう終わったと思った……)
普段の態度に助けられた瞬間だった。確かにバッファロー冒険者ギルド支部を立て直し成り上がろうとするナガレが、こんな所にいるわけが無い。
「私も二軍で『討伐組』の一員なんです。よろしくお願いしますね、レガーナさん♪」
「こ、こちらこそよろしく……」
「しっかし、ホントに貴方、声までナガレさんにそっくりです! 何度も私を助けてくれた大切な友達なんですよ」
「そ、そんな友人の方に間違えられるなんて、こ、光栄ですぅ~☆」
(本人なんだよなぁ……ゴメンフローレンス、こんな騙すような真似しちゃって……)
という訳で改めて乾杯して、再び親睦会へ移る。みんなもフローレンスが来たからか、いっぱい飲んでだんだんと酒が回り始めた。
……間の悪いことになぜか途中で席が変わり、ナガレとフローレンスが二人並んで、反対の席にバード→ベアン→ジーカという風になっている。
「コイツ酔ったら、誰彼構わずにす~ぐ手ぇ出すんッス。女同士ならセクハラして良いとか思ってんスかねぇ」
「ウチらなら『キモイ! 変態!』ってぶっ叩けるけど、レガーナちゃんは気ぃ使ってまうやろ?」
「は、ど、どうも……」
フローレンスの隣とかセクハラよりもまずい展開だったが、ご厚意を無駄にするわけにもいかなかった。
「レガーナさんって、お酒強いんですね。私は結構下戸なので、ちょっぴり憧れます……」
そう言うフローレンスの手元には、優しめのお酒であるスラガンビールをさらに水で割ったジョッキがあった。
「えへへ、そうですかね」
どうやらバレてなさそうだからか、ナガレも比較的リラックスできている。
「なぁ~ジーカぁ~、今から二人で抜けださね~かァ~?」
もみもみ……。
「バカにすんなウチはノンケじゃ! こんの頭百合女がぁーっ!」
バキィッ!
「ぐがぁっ!」
(……グラスで殴られてるよ)
ガッシャーン!
思いっきりテーブルに頭をぶつけたベアン。
……すると衝撃でみんなのグラスが揺れる。
「うわっと……」
咄嗟に身を乗り出して、倒れそうなグラスを支えたフローレンスだが……その拍子に置いてあったバッグがテーブルの下に落ちた。
「ていやっ!」
パシッ!
持ち前の反射神経でバッグを掴むナガレ。ナイスキャッチ!
「はい、落ちた……落ちましたよ」
「ありがとうございます! よくキャッチできましたね……」
「いえいえー」
そう言って渡そうとすると、バッグから一枚の紙切れがハラリと溢れる。
「あれっ? コレ……」
ナガレがチラリと見たそれは、クエストの申込書だった。
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