崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第十七話 ハト・スタンピード!

不気味な会話?

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 その後も気配を消したまま村中を探す。堂々と道を歩いているが、村人の誰も彼に気を留めない。ヘンにこそこそしては、かえって注目を集める、気配を消して歩いていれば、鈍感な者にはただの通行人としか見られない。
 そして僅か数分で見つかった。

「……だからサニー、貴様は……」
「それは……では……」
「……!」
 イーターズ野営地の焚火近くから二人の声がする。ジョーはワッカーサの声を聞いたことはなかったが、サニーの声はすぐに分かった。
 すぐに気配を消して隠れるジョー。彼ら二人の会話を聞こうとこっそり近づいていく。
(……クエストは終わったし、いつテントを片付け引き揚げてもいい。だが……片付けを手伝ってくれ、なんて雰囲気じゃないな)
 
 焚火を挟んで対峙するサニーとワッカーサ。
「……本当にいいんだな、私が行っても。これは名誉あることだ。それを私に譲ってくれるというのか」
「……ええ。あなたの方がふさわしい」
(……? 声があまりにも小さすぎる。これでは聞こえない……)
 そばで聞いているジョーも違和感を覚えるほど、声が小さい。これでは会話も困難だろうが、二人は気にする様子もなかった。これ以上距離を詰めたらさすがに見つかる。仕方なく聞き取りにくい話を盗み聞きするしかない。
「……そうか。恩に着る。ところでサニー」
 ワッカーサが顔を上げる。鎧バイザーの奥で光る両目がサニーを見つめる。
「なぜあのナガ……ストに、イビ……団のこと……話した」
 サニーは一瞬沈黙。しかしすぐに口を開く。
「……なに、ほんの昔話ですよ。あんな仲間が強いだけのアホなニンゲンに、そんなことが分かるワケありません」
「……」
 疑うように目を細めたワッカーサ。だがサニーはエルフであり、感情を顔に出したりしない。
 結局諦めたように肩をすくめるワッカーサ。
「……まあいい。お前は嘘をついて……ようだ。いや、それも……か。お前たちがバッファローに……たのは所詮……」
「もういいでしょう、ワッカーサ。この話はもう終わらせましょう。どこで誰が聞いているかわかりません」
「その心配はない。我々は……様の加護を受けて……。……誰かが近づいて……察知できる」
(くそ、これ以上は聞けないか。詳しいことが何も分からない……)
 諦めてジョーも身を翻す。気配を消して風のように消え、夜の闇に溶け込んでいった。
 カタカタン……。
「……? なんだ、風の音か。……どうした、サニー?」
「まさか今のは……いえ、そんなことはあり得ない。なんでもありませんよ」

 そう、二人の会話を聞くものは誰一人としていなかった。
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