崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第二十七話 粉骨砕身カルテット

生存確認

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「いや、持ってるなら最初から出してくださいよ」
「こんな開けた場所で使っても仕方ないさ……」
「おぉっ! 見知らぬ奴らを十人ほど連れている。馬車を引いていない馬もいるぞ。乗客たちみたいだ!」
 ケンガは歓声を上げて、ナガレたちの表情も明るくなった。乗客や逃げ出した馬もちゃんと見つけられたようだ。
「良かった……あのスカルラプトル、血がついてたからビックリした……そういやみんな、そんなに驚いてなかったな。どうしてだ?」
 キョトンとしたナガレに、ジョーが呆れた目をして肩に手を置いた。
「……ナガレ、馬車の中をよく見てみろ」
「え? ……どれどれ?」
 言われた通りに横転した馬車に近づいて、壊れたヒビ割れから中を覗き込むナガレ。
「…………あぁ、そういうことね」

 輸送車だったのか、中にはトマトがたくさん詰まっていた。スカルラプトルの襲撃ですっかりグシャグシャになってしまい、赤い液体と化している。
 ……まあ、人的被害がなくて何よりである。


「おぉーーい! ナーガーレー!」
 数分後、ずっと近くまで来たエレナが大声を上げた。こっちに手を振りながら近づいてくる。
「エレナ! 大丈夫⁉︎」
 タッタッタッ……。
「オーケーオーケー、ぜぇーんぜん大丈夫。ナガレたちがスカルラプトルを引き付けてくれたおかげで、あっさり見つかったよ」
 そうしてエレナが手で示した先には、馬車に付き従う十人ほどの乗客がいた。みんないたって普通の普段着だが、怖い目に遭ってかなり疲れた顔をしている。
「あなたたちがスカルラプトルを……?」
「ありがとうございます、冒険者さん」
 みんなスカルラプトルの頭蓋骨を戦利品がわりに、一人一つ持っている。そんなナガレたちを見て、乗客は次々とお礼を言ってきた。
「へへへ、いやーそれほどでもあるな」
「困ってる人を助けるのは、人として当たり前ですよ!」
「……まあ、助けに来たのは無駄にならなくて良かったな」
「エレナ、これで全員なの?」
「そうだよ。馬車には子供たちを乗せてるから。……みんな疲れてるしボロボロだ。駅馬車の会社の誰かに、バッファローへ迎えに来てもらおう」
 そう言って、乗客の方を見るエレナ。
「みなさん、ひとまず近くの町まで歩きましょう。……ジョー! 事情を話して、町の人たちに迎えに来てもらって!」
「……構わんが、バッファローは何もない辺境の町だ。ちょうど止まっている駅馬車なんて、多くて二台が席の山だぞ」
 訝しげなジョーだが、エレナは「いーから行ってきてったらもう!」と乱暴に送り出した。
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