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第二十七話 粉骨砕身カルテット
救助へ
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「い、いや、ナガレ……」
「おっとそうだった。マスターとかアルクルとかも入れて、もっとたくさんいるな。まぁ、町の協力してくれてるみんなと合わせて、しっかりやって行こうぜ!」
「…………もういい。そうだな、お前のいう通りだ」
なおも言いたいことがあったジョーであるが、テンションが上がった状態のナガレは聞く耳を持たない。そのうちジョーも諦めて、マスクの下で口を閉ざしてしまった。
「フッ、ナガレは俺様の使い道をよーく分かっているな。そうとも、俺様が入れば十人力……いや百人力だ! こいつは一人分の戦力にもならん」
「こんなアホはほっといて私を優遇してくださいようナガレさぁ~ん。私だって頑張って特訓してますから、これからどんどん強くなりますよ! あ、こいつは来年になったら追放にしていいですし」
「そんなこと言っちゃって、ホントは協力してたくせに~♪」
ルンルン気分でスキップするナガレ。それを見ていたジョーは「……やれやれ」と頭に手を置いた。
「……まあ、勝ててよかったかもな。そう思うことにしよう」
こうして見事に勝利したのであった。
~☆~☆~☆~☆~☆~
「……さて、横転した馬車を探そう。この近くにあるはずだが……」
「あ、そうだった。オレたちはそれを探しに来てたんだった……」
スカルラプトルの固い爪を丁寧にぶった斬っていたナガレたち。しかしジョーの一言でようやく気づき、ちゃんとポーチにしまってから立ち上がった。
ナガレたちは馬車を助けに来たのである。スカルラプトルはオマケ程度でしかない。
「……でも、どこにいるんだろ?」
「開けた場所なのに、見当たりませんね……」
周囲をキョロキョロ見回すが、あるのは痕跡のみ。これを辿っていくしかない……。
と、思いきや。
ガラガラガラ……ガタガタッ!
「……誰か来る」
ジョーがキッと顔を上げ、瞬時に姿を消した。
「えっ、どこ言ったんだ⁉︎」
「高いところから見渡しに行ったんでしょ。そこらへんの大岩とかさ。でも、何が来たんだろ?」
「なんですかその抜群の信頼感は」
そんなことを話している間に、またジョーが降りて来た。そして開けた荒野の一点を指差す。
「……エレナだ。馬車に乗ってこっちへ来ている。しかし動きはとても遅い。もしかしたら隠れていた乗客たちを見つけたのかもな」
ナガレたちも目を凝らす。ケンガは自分のポーチから双眼鏡を取り出して構えた。
「……ジョーのいう通りだ。エレナとかいう騎士が馬車に乗ってこっちに来る」
「おっとそうだった。マスターとかアルクルとかも入れて、もっとたくさんいるな。まぁ、町の協力してくれてるみんなと合わせて、しっかりやって行こうぜ!」
「…………もういい。そうだな、お前のいう通りだ」
なおも言いたいことがあったジョーであるが、テンションが上がった状態のナガレは聞く耳を持たない。そのうちジョーも諦めて、マスクの下で口を閉ざしてしまった。
「フッ、ナガレは俺様の使い道をよーく分かっているな。そうとも、俺様が入れば十人力……いや百人力だ! こいつは一人分の戦力にもならん」
「こんなアホはほっといて私を優遇してくださいようナガレさぁ~ん。私だって頑張って特訓してますから、これからどんどん強くなりますよ! あ、こいつは来年になったら追放にしていいですし」
「そんなこと言っちゃって、ホントは協力してたくせに~♪」
ルンルン気分でスキップするナガレ。それを見ていたジョーは「……やれやれ」と頭に手を置いた。
「……まあ、勝ててよかったかもな。そう思うことにしよう」
こうして見事に勝利したのであった。
~☆~☆~☆~☆~☆~
「……さて、横転した馬車を探そう。この近くにあるはずだが……」
「あ、そうだった。オレたちはそれを探しに来てたんだった……」
スカルラプトルの固い爪を丁寧にぶった斬っていたナガレたち。しかしジョーの一言でようやく気づき、ちゃんとポーチにしまってから立ち上がった。
ナガレたちは馬車を助けに来たのである。スカルラプトルはオマケ程度でしかない。
「……でも、どこにいるんだろ?」
「開けた場所なのに、見当たりませんね……」
周囲をキョロキョロ見回すが、あるのは痕跡のみ。これを辿っていくしかない……。
と、思いきや。
ガラガラガラ……ガタガタッ!
「……誰か来る」
ジョーがキッと顔を上げ、瞬時に姿を消した。
「えっ、どこ言ったんだ⁉︎」
「高いところから見渡しに行ったんでしょ。そこらへんの大岩とかさ。でも、何が来たんだろ?」
「なんですかその抜群の信頼感は」
そんなことを話している間に、またジョーが降りて来た。そして開けた荒野の一点を指差す。
「……エレナだ。馬車に乗ってこっちへ来ている。しかし動きはとても遅い。もしかしたら隠れていた乗客たちを見つけたのかもな」
ナガレたちも目を凝らす。ケンガは自分のポーチから双眼鏡を取り出して構えた。
「……ジョーのいう通りだ。エレナとかいう騎士が馬車に乗ってこっちに来る」
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