崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第二十九話 森林のハンター

話の中断

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「あぁ、ブリーダマン。それがどうかした? 正義のヒーローたちに何か言われたの?」
 ブリーダマンがそんな嫌なやつには思えないが……そう思いつつナガレが聞くと、案の定センチアは首を横に振った。
「いや、そういう訳じゃない。……ねえナガレ。ブリーダマンを見てどう思った?」
「えっ?」
 急なセンチアの問いに、ナガレは目を瞑って考え…………。

 ドスンッ!
「どひゃあ⁉︎」
 ……目を瞑ったまま歩いたので、今度は木にぶつかってしまった。
「もうっ、また⁉︎ 場を紛らわすためにわざとやってないっ⁉︎」
「そ、そんなことない! え、えーとその、そう、ブリーダマンね! ブリーダマン……まぁ、カッコいいなーとは思ったよ」
 打った額を抑えつつナガレは頷いた。
「あれこそ正義のヒーローって感じで。強くて優しくてカッコいい! おまけにメタルカブトンとオーラルクワガタンっていう決戦兵器もある。これをカッコいいと呼ばずになんというか!」
「カッコいい二回言ったね……でもホント。正義のヒーローだよね」
 褒めているはずなのに、センチアは浮かない顔。ナガレが不安げにそちらを向くと、彼女は「ははは……」と力無く笑った。

「ブリーダマンが来て、すっごくカッコよくて……あれが生まれつきのヒーローなんだなって思ってさ。そしたら昔のこと思い出しちゃって」
「センチア……」
「結局わたしは、演じているにすぎない。どれだけナチュラルに話せても、それはかりそめの姿。本当は……こんなに静かで根暗なやつなのに」
 ナガレは少し考える。そして言葉を選びながら、静かに語り出す。

「……それは違うよ、センチア」
「え?」
「演じてたっていいじゃん。仮面だっていいじゃんか。俺だって強い訳じゃない。逃げ出したくなる時もあるし泣きたい時だってある。でも……」
 ナガレが言葉を続けようとした、その瞬間!

 ドガァン……!
 パキパキ……ゴォォォォッ……!
「……ん⁉︎」
 遠くで爆発音。そして、ナガレの方向感覚が正しければ、森の中心方面からわずかに冷気が吹いてきた。いつもの風より明らかに冷たいし、この独特な、氷が凍ったような音……。
「ケンガが戦ってるんだ! キルスパイダーを見つけたらしい」
「そうだし! わ、わたしどうしよう! とりまケンガっちを助けに……」
「落ち着けってキャラを一つに統一しろっ!」
「え、えーと、じゃあ……な、ナガレっち! ケンガっちの場所わかんないと助けに行けないジャン! こうなったら……」
 センチアの目がキラリと光る。
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