崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第二十九話 森林のハンター

登場! キルスパイダー

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「あーしに任せチョリーヌ!」
 そう言ってセンチアは、いきなりナガレへ土下座した。
「ファッ⁉︎」
 驚くナガレの足元で、鼻をピクピク動かし周囲のにおいを嗅ぐ。そして唐突に顔を上げ、周囲をキョロキョロ見回す……。
「くんかふんがすんが……ん。あっち! 行こうナガレっち!」
「さ、さすがイヌの獣人……どわぁ⁉︎」
 すぐさま匂いで方向を察知したセンチア。そのままナガレのマルチスタッフを掴み引きずるように走っていく!
 ダッダッダッダッダッ……ビシバシビシバシッ!
「どへぇ! ぐはぁ! うげぇ⁉︎」
 倒れそうなほど前傾姿勢になって走るセンチア。木の根を飛び越え草木をかき分け岩もひとっ飛びで追い越す。まるでハイテンションの大型犬に引っ張られる飼い主の如く振り回されるナガレ。木の枝やら葉っぱやらに滅多打ちにされている。
 そうして凄まじいスピードにて全力疾走して……。

「ゴラァ!」
「キシャーッ!」
 すぐにケンガの後ろ姿が見えた。そして、彼と戦うキルスパイダーの姿も……!
 まるで毒キノコのような赤黒い体色の、人間より大きい八本足の雲。ぱっと見では大柄だが、足やら体やらはシュッとしたスリムなボディとなっている。
 ……しかし全体的に刺々しい、足の節や背中など体のあちこちに尖った角がある、デンジャラスな姿となっている。……そしてその頭部は、まるで悪魔のようだった。ノコギリのような牙と、無感情な八つの目。蜘蛛マニアでも震え上がらせる恐ろしい形相だった。
 ケンガがいたのはちょうど木が少なく見通しの良いエリア。しかしその周囲には、まるで格闘技のリングのように、白い粘着質の糸が張り巡らされていた。
「あ、ケンガ! オレも手を貸すぞ……」
 ナガレが駆け寄ろうとする。ケンガは一瞬そちらをチラリと見て叫んだ。
「ダメだ、来るな! それに当たると……」
「おいっ、そんな見栄張ってる場合か! オレも手を貸す……」
 なおも走り出すナガレ。その足がちょうど張ってあった蜘蛛の巣を踏んづけた。
 ベチャッ……。
「おっ?」
「……! ギシャシャーーッ!」
 なんと即座にキルスパイダーが反応する。素早く視線を巡らせてナガレを見つけ、腹部から追加の糸を射出!
 パシュンッ!
「どわぁっ⁉︎」
「ナガレっち! もうっしっかりして!」
 シャキシャキーンッ!
 センチアも負けじと二刀流のマチェットを振り抜き、バツ印を描くように糸を叩っ斬った。ベトベトと剣に纏わりつく糸を振り払い、油断なくキルスパイダーを見つめる。
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