間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜

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第2章 少年期

55話 職人ギルド?

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 現在はファッブロ伯爵のお屋敷から次の目的地、職人ギルドに向かっている最中だ。

父様「あぁ、そう言えばアトリー、ハント親方は元貴族だけど王都に店を出すほどの武具職人として腕は一流だ、家だけではなく他の貴族家から我が家のお抱え武具職人にならないかと今でも声を掛けられるぐらい有名だからね、そんな人が我が領の寄子の貴族から出たと思うと誇らしよ」

「そんな、有名人だったんですね、ハント親方は…」

 父様はとても誇らしげにハント親方を褒めている。

父様「そうだよ、それに多分ハント親方は火の上位精霊の加護を持っているだろうと言われててね、それもあって注文の申し込みも多いみたいだね、
まぁ、そこはハント親方の気分次第で作って貰える人と貰えない人が出てくるんだけど、家は領主と寄子と言う関係で少し優遇されているだけでねハント親方が進んで誰かの武具を作る約束なんて中々無いんだよ」

「えっと、それじゃあ僕がハント親方と交わした約束はかなり珍しいと言う事ですか?」

父様「ん?、まぁ、そう言う事になる…ね、珍しいというか貴族としては初だと思うよ?、色々噂が飛び交う中で何処かの貴族がハント親方から作らせてくれって言われた者は今の所いない 筈、だ、うん、ま、まぁ市民の中からではどうかは分からないけど…、こ、国内の貴族の中では確実に初めてだと思、う、あれ?今思えばハント親方があまりにも自然にサラッと約束したので今の今までかなり凄い事になってるのに気づかなかった・・・」

 父様はたった今その事に気づき軽く混乱しながら放心状態になっている、その横でもあのできる専属従者 兼 執事のカイルさんも「そう言えば!」見たいな顔で固まってる、うん、珍しい…

(おぉ⁉︎、どうやら僕はかなりレアな約束を取り付けたみたい、ハント親方の作る立派な刀楽しみだな♪)

 約束の刀が出来上がるのが楽しみになった僕とソルは軽い放心状態の大人達を放置して次の目的地の話で盛り上がった。

 暫くすると放心状態から復帰した大人2人がさっきの事はあまり人に言わないようにと釘を刺してきた。
 ハント親方が自分からその人の為に作る!と言い出し作り上げた武具は渾身の一作となり店舗にある量産品とは比べ物にならない逸品になるのでそれを持ち主から奪ってでも欲しがる人が出てくるそうだ。

(怖っ!、まぁでも僕の場合“無限収納“に入れておけば獲られる心配も無いし、加護の結界もあるから近寄ってもこれ無いよね、あれ?僕のセキュリティーって完璧では?、あ、でも置き忘れとかしたら分かんないか…いや、置き忘れるような事はしないと思うけど…うん、気をつけよう)

 そんな話をしていると、次の目的地に到着した、どうやらここは門前の大通り沿いから一本横に入ってすぐの所にある堅牢な作りの多分3階建ての大きな建物全体が目的地の職人ギルドのようだ。
 職人ギルドの建物前で馬車を止め護衛騎士達が周辺警戒をしながら馬車の扉を叩くいつものやり取りをしているうちに周りの通行人の興味を引いたようでチラホラ人の視線が集まっている事に気づいた、父様は先に馬車を降りていったカイルさんとソルに続き視線に気にした様子もなく降りていく。

「「「きゃぁ~!」」」

 ザワザワと人の囁きが聞こえると同時に数人の女性達の黄色い声が上がった。

(うわぁ、また注目浴びてる父様イケメンだものね)

夜月『アトリー、父君が待っているぞ』

(あ、うん今行く、教えてくれて有り難う、夜月)

 外の様子を観察しながら自分が降りる順番を待っていると父様のイケメンぶりを再認識した。

父様「どうしたんだい?おいで、アトリー」

「はい、今行きます」

 父様に手を差し出されその手を取り少し外に見ると王都の時ほどの人がいた訳ではなかったので少しホッとしつつ、いつも通り聖獣皆んなを連れて馬車を降りた。

「「「「ザワッ!」」」」

(うん?、既視感、何度目かな?皆さん固まってますよー!)

 何度目かの既視感を覚えつつ自分を見た人がフリーズする様をマジマジ見つめた。

(うん、やっぱり、瞳の色が珍しいんだね、うーん、どこに行ってもコレだと外を出歩くのが大変になるね、今度 つけたら瞳の色が変わる眼鏡でも魔道具で作れないかなぁ、はぁ)

 内心でため息を吐きながら周りを観察していると。

父様「アトリー気にしなくていいんだよ、さぁ、中に入ろうか」

 と、降りた時に取った手をそのまま繋いで父様に促されながら職人ギルドの入り口に向かった。

「父様、僕、屋敷に帰ったら作りたい魔道具が出来ました」

父様「うん?、それはどんな物だい?」

「装着すると瞳の色が変わる眼鏡です」

父様「!、…どうして、・・・アトリーはどうして それが作りたくなったのかな?」

 父様は少し驚いた後すぐに真剣な顔をして聞き返して来た。

「はい、いつも人前に出ると皆さんが僕の瞳を見て驚いて固まってしまうので瞳の色が父様や母様みたいな色だったらそんなに驚かれなくて済むかなっと思いました」

父様「…そうか、…うん、そうだね、それもあるけど多分、周りの人々がアトリーを見て固まるのは他にも理由があると父様は思うよ?」

 少し苦笑いしながらも周りの人が僕を見て固まってしまう理由は1つではないと言う。

「?、そうなんですか?」

(うん?心当たりがないんだけど…、僕の顔?いやいや、それは無いはずここには系統は違えどイケメン揃いだし僕が1人だけ可愛い系の顔をしているからって見ただけで固まったりする様なもんじゃ無いだろうしなぁ、あ!分かった!聖獣の皆んなが可愛くて珍しいし見た事ないだろうから皆んな固まっちゃうんだ!うん!そうだ!そうに違いない!だって皆んな可愛いし神々しいものね!)

 心の中でうんうんと、1人で納得していると、

ソル「アトリー様、先に言っときますが旦那様が仰られているのは聖獣様方の事でないと思いますよ」

と、僕の心の中を見透かしたかの様にソルに言われた。

「え!違うの⁉︎聖獣皆んなが可愛いくて珍しいからじゃ無いの?」

「こんなに可愛くて神々しいのに?」と抱っこしていたジュールをソルに差し出すように見せた。

ソル「っ!、……アトリー様、聖獣様方が大変 愛らしく神々しいのは確かですが皆さんが固まってしまうのは別の理由です」

ガーン!

「えぇ!本当に違うの⁉︎じゃあなんで皆さん僕の方を見ると固まっちゃうの?・・・むー、僕もう分かんないよぉ…」

(お手上げー、なんでさ?何が原因?マジ分かんないんだけどぉ~)

*原因が分からなくて頭を抱え可愛く悩んでいるアトリーを周りの人達は苦笑いで見守っているのに気がつかないアトリーだった。

天華『はぁ…、アトリー様、それより良いのですか?もう入口に着きましたよ』

「ん?、あ、本当だ遠目から見てても大きかったし近くで見たらもっと迫力あるね」

 上を向き建物の天辺を見るのには首が痛くなるぐらいだ。

(なんか、見た目は前世のニュースで見た事のある国会議事堂に似てるね、多分こっちは国会議事堂より小さいと思うけど、強度はこっちが凄く頑丈そう)

「父様、ここが“職人ギルド“なのですね、ずいぶん大きい建物ですね」

父様「あぁ、ここは“職人ギルド“だけではなく“商業ギルド“もこの建物に一緒に入っている“複合ギルド“なんだよ」

 入口脇に立っていたドアマンに中央の大扉を開いて貰って階段を登りゆっくり中に入っていくと中は入ってきた入口を中心線として左右に分かれて鏡合わせのような建築構造になっていた、だが構造は一緒でも内装のレイアウトは全くと言って良いほど雰囲気が違っていた。

父様「ここから見える、右側が“職人ギルド“で左側が“商業ギルド“だよ、建物は1つだけど中で綺麗に2つに分けてあるんだ、入口もここだけではなく建物の側面にそれぞれのギルド専用の入口があるけどこの中央の入口は“複合ギルド“に初めて来る人や馬車で乗り付ける貴族達用の入口になるね」

「わ~凄いですね、それぞれのギルドの特色が出た内装なんですね♪」

父様「ふふっそうだね、特に一階の受付ロビーはそれぞれのギルドに合わせた設備が沢山あるからね、その分そのギルドにあった特色が出るのだろうね」

 父様に手を引かれ歩きながら左右の受付ロビーを見比べて会話していると。

「あ!父様、僕気になっていた事があったんでした」

父様「ん?なんだい?」

「以前、僕の名義で商業ギルドで預金口座を開いて頂いたと聞いてたんですが、その口座の預金額を確認するのはどうしたら良いのですか?」

父様「あぁ、そう言えばアトリーの口座の預金額を教えてなかったね、ふむ、最近忙しくて残高の確認も出来ていなかったから丁度いいね、カイル、私が職人ギルドのマスターと話している間に商業ギルドでアトリー達と口座の残高確認をして来てくれないか?今もアトリーの“ギルドカード“は持って来ているだろう?」

 と、後ろに控えていたカイルさんに聞いた。

(ふぉ⁉︎、僕の“ギルドカード“カイルさんが持っててくれたんだ)

カイルさん「はい、旦那様、いつでもご利用できる様に常にお預かりしております」

父様「では、口座の残高確認と“複合ギルド内の見学“も一緒にして来てくれ、その間に話は終わると思うから」

(わーい、\(^o^)/“ギルド内の見学“楽しそう♪)

カイルさん「承知しました」

父様「アトリー、聞いた通りカイルと一緒に良い子で待っててくれるかな?」

「はい、父様!良い子で待ってます、ギルドの見学 楽しみです♪」

父様「ふふっ、良かったね、では父様はお仕事をしてくるからね」

 と、優しく頭を撫でてくれた。

「はい、父様お仕事頑張って下さい」

父様「うん、頑張ってくるよ、ではカイル後は頼んだ」

 そう言って父様は“職人ギルド“の受付ロビーに連れて来ていた護衛騎士を半分連れて入っていった、その後ろ姿にカイルさんはお辞儀をして父様を見送って僕達の方に向き直った。

カイルさん「では、アトリー様、“商業ギルド“の受付ロビーに参りましょうか」

「はい、よろしくお願いします」

 僕達は残り半分の護衛騎士を連れて カイルさんの案内で説明を聞きながら商業ギルドの受付カウンターに行き、受付の女性に要件を話すと2階の個人商談用の個室へ案内された、受付の女性にもちゃんとフリーズされたよ…

受付嬢「ギルドマスターを呼んで参りますので暫くこちらでお待ち下さい、お飲み物のご希望がございましたら果実水などもお持ち致しますが…」

「お茶で構いませんよ」

受付嬢「畏まりました、では暫くお待ち下さい、失礼いたします」

 さすがギルドの受付嬢一度フリーズしただけで後の対応はしっかりしていた、個室に入り受付の女性がお茶を取りに退出して行った後 案内された個室に設置してある高そうなソファーセットに座り部屋の中を見ている。

(ほー、2階は個室の商談スペースになってたんだねー、沢山 扉があったし)

夜月『ふむ、ここはその中でも高位貴族専用の個室の様だな』

(ほえ?よくそんなの分かったね?夜月)

夜月『それは簡単だ、まず単純に家具が高級そうなのと個室内に顧客の安全を考慮したのか色々な防御系の魔道具が配置されている』

(うん?魔道具?どこにあるの?)

天華『アトリー様も“魔力視スキル“を使えば分かりますよ』

(う?あぁ、魔力視スキルね…)

 そう言われて、魔力視スキルを意識して周りを見ると、所々に魔力の塊の反応が伺えた。

(おぉ~、結構多いね~、これが魔道具の魔力の反応なんだ、楽しいな、あれ?これは何だろう?)

 1つの魔道具らしき物から出ている魔力が他とは違うのに気づきジッと見つめていると。

ソル「どうなさいましたか?アトリー様?」

「あ、うん、これは何の魔道具なのかなっと思って…、他の魔道具とは違う感じがするんだよね」

 ソファーの前にある机の上に丸型の紙束が風に飛ばないようにする為の文鎮みたいな置物を指差した、でもここには紙の束は無い。

ソル「これですか?」

 ソルが手にとって見ようとしたら、

カイルさん「待ちなさいソル君」

ソル「!」

と、カイルさんが低く鋭い声で待ったを掛けた、その声を受けソルはその魔道具に触れる前に手を止めた。

「どうしたの?カイルさん?」

 日頃、表面上は穏やかなカイルさんが険しい表情で魔道具を睨んでいるので不思議に思い声を掛けた。

カイルさん「アトリー様、こちらの魔道具、“鑑定“して頂けませんか?」

 と、急に言い出したので、

「う、うん、良いけど、後で父様に怒られないよね?」

(僕、勝手に鑑定して後で怒られるのは嫌だよ?)

カイルさん「えぇ、旦那様には後で私からちゃんとご説明いたしますから大丈夫ですよ」

ニッコリ笑って答えたので「ならいいか」と思い魔道具を鑑定した。

===================

   +録音の使い捨て用の魔道具+

詳細:一般的な素材でできた素体内部に簡易的な魔法陣が刻まれている一般品質の録音の魔道具

付与:素体に“集音スキル“が付与されている

効果:魔道具本体の上部突起にふれ魔力を込めると込めた量だけ周囲の音を魔道具に記録できる、録音可能な回数は初めの一回だけ再生するにはもう一度同じ量の魔力を込める事で録音した音を聞くことができる、再生可能回数は約5回

価格:5万リトス

備考:素材が一般品質のため魔力を込め過ぎるとすぐ壊れてしまう、最長で約2時間半ほどの録音が可能

   ● 録音中

===================

 鑑定の内容を読みながら口に出すとカイルさんの顔がどんどん険しくなって行った。

(わー、これ盗聴目的の魔道具だー、この個室って高位貴族専用だって事はここに出入りできる人は限られてるから、これ完全に内部に仕掛けた犯人がいるって事だよねぇ~、わぁお、やば~いカイルさんがお怒りマックスだー)

 カイルさんの魔力が少しお怒りモードで漏れて出ているのを他人事のように傍観していると、外で待機していた護衛騎士達が慌てて入って来た。

ガチャッ!

護衛騎士1「アトリー様!何かありましたか⁉︎」

「あ、“僕は“何ともないですよ」

 慌てて入ってきた護衛騎士にのほほんと答えた、護衛対象が無事なのを確認してホッとし、では何故扉の外まで漏れて来た魔力は誰の物だったのかと、“魔力感知スキル“で元を辿ると、いつも穏やかな笑顔のカイルさんが物凄く険しい表情で1つの魔道具を睨みながら考え込んでいるのを目撃した護衛騎士さん、そんな彼から「ヒェ!」っと、小さな悲鳴が聞こえたのは気のせいだろう・・・















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