間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜

文字の大きさ
89 / 502
第3章 少年期 学園編

4話 勘違い?

しおりを挟む

 入学式と学園案内も終わり急いで帰宅しようと馬車乗り場まで来て、迎えに来ていた公爵家の馬車に乗ろうとしていた僕達、だが急に後ろから呼び止められた。

「待ちなさい‼︎」

(チッ、急いで来たのに追いついて来たか)

 少し前から後を付けて来ていた人物に気づいていたのでなるべく走らないようにしつつ相手を振り切ろうとしていたが相手が意外と付いて来れていたのでつい舌打ちをしてしまった。

 僕達を付けて来ていたのは学園案内前にソルが展開させた結界で手を負傷した“アナトリ王国の第8王女殿下“とその御付きの人達だ。

(はぁ、うざい、無視して帰りたい)

天華『そうしても良いですが後々面倒ごとが膨れ上がりますよアトリー』

(う~、それはヤダァ~、しょうがない相手してやるかぁ)

 皆んなも嫌そうな顔をして呼び止めた人物の方を見た、そこには御付きの2人を後ろに控えさせながら仁王立ちしている濃ゆい赤茶色の髪の王女サマ。

 僕はやっとこの時王女サマの容姿をちゃんと確認、と言うか認識した。

 王女サマは東方の人 独特の顔つきで僕としては見覚えのある容姿をしていた、丸顔で切長で一重の細めの目に瞳の色は髪同様の赤茶色の赤が強めの色合いで、鼻はやや低く、口は小さく薄い、色味は違うが前世で言う東洋人顔をしていた。

(あ~、そう言えばアナトリ王国はここから東の国って言ってたよねそれで東洋人風の顔つきなのかな?、それにしてもこうも地球と似たような顔になるもんかね?・・・ん?いや、まて、この国の人達は北欧人風の顔をしてるけど大陸の南側にいるしなぁ、意外とこの世界では方角って関係ないのか?)

 振り返り王女サマの姿を認識して作り笑顔を忘れずに対応しようとしたが、

ヘリー姉様「何か御用ですか?私達は急いでいるので要件は手短に願います」

先にヘリー姉様が対応してくれた。

王女「む、わたくしは貴方に用はないのよ!わたくしはアメトリン・ノブル・デューキスに用があるの!そこを退きなさい!」

(また、呼び捨て、僕 挨拶はしたけど呼び捨てにして良いなんて言ってないのになぁ、しかもまだ命令口調だし、いい加減 僕もイライラして来たなぁ)

ヘリー姉様「そう言われましても私はこの子の姉ですから貴方がどう言おうともここを退くわけには行きませんの、弟に要件がお有りでしたら直接 当家の屋敷にご連絡下さい後日お返事をさせて頂きますわ」

王女「何ですって⁉︎このわたくしがわざわざ話し掛けているのに邪魔するなんて!無礼にも程があるわ‼︎」

女性騎士「ひ、姫様、落ち着いて下さい、その様に声を荒げますと、お話が進みませんよ?」

王女「う、うるさいわね!分かってるわよ!・・・ま、まぁいいわ、アメトリン・ノブル・デューキス、貴方はわたくしの“婿“になるのだから、王女である わたくし自ら “わざわざ“迎えに来てあげたのよ、喜びなさい‼︎」

「「「「「「「「・・・・・・はぁ⁉︎」」」」」」」」

 皆んなが同時に驚いた。

(イヤイヤイヤイヤイヤッ、なんでこの王女サマは僕と結婚する気満々なの⁉︎そもそも僕はそんな話聞いた事ないし、婚約した事もないよ⁉︎)

 心当たりの無い結婚話のことを知ってそうなヘリー姉様達に視線を向けた、するとヘリー姉様とライ兄様は同時に首を横に振った、ソルやイネオス達は本当なの?みたいな顔でこちらを見ているが僕も全力で首を横に振った。

(え!、ヘリー姉様達も知らないの?父様は知ってて教えてくれてないのかな?…いや、違うなそんなことは絶対ないはずだ意味がないもの、
…じゃあ何かの王女サマはこんな重要な話を勝手に1人で決めたのこの子?・・・いや待てよ、御付きの人達が驚いていない所見ると最初から知っていた?でもデューキス家は知らない?
・・・それは変だな学園案内の時ヘリー姉様が父様の伝言を伝えていたからアナトリ王国から何かしらの ちょっかいを掛けられるのは把握していた…それなのに父様が向こうからの婚約の話は知らなかった なんて変だ、彼女の勝手な思い込みか?
もしかしたらアナトリ王国の上層部すら知らない ごく少数の人達が勝手に決めたこと?もし この結婚話が王女サマを使った威力偵察にしても計画が杜撰すぎる・・・・・
しかし、自分が婚約者だって思い込んでいたとしても結婚相手としての僕に対しての あの態度はどう言う事かな?マジありえないんですけど!)

 “並列思考スキル“をフル活用して予想をたてた僕、その予想が正しかった場合この王女サマは学園を退学させられて強制送還されるだろう、ならばその予想を確定させようと王女サマに聞いてみた。

「すいません、それはどう言う事でしょうか?僕はその婚姻のお話は“今“初めてお聞きしたんですが…いつの間に僕は貴方の婚約者になったんでしょうか?」

王女「はぁ⁉︎、何を言ってるの⁉︎、わたくしがこの学園に留学が決まった次の日に婚約が決まったじゃない!」

「それはいつ頃でどなたからお聞きになったのでしょうか?」

王女「・・・いつ頃って、去年の暮れ頃のこの国から留学許可が出た時に“お母様“が「“聖獣の愛し子“が貴女の婚約者に決まったから仲良くなってちゃんと連れて帰って来なさい」って・・・」

(これはその“お母様“かその周りの人達かは分からないけど嘘の情報を教えたみたいだね、王女サマは完璧に婚約話を信じている見たい、この話を王女サマに吹き込んで王女サマの自爆を誘うことで自分の利益にしようとしている人がいるかもね、そうなると母親は白か?いや共犯の場合もあるか?)

「去年の暮れ・・・、やはり僕はそんな話お受けしたことなんてないですね、それに僕に来る婚約申込みの話は全てお断りしているので、そもそも婚約自体が有り得ません」

 キッパリそんな話を知らないし、有り得ないと告げた僕。

王女「そ、そんな!う、嘘よ‼︎お母様がわたくしがあの“聖獣の愛し子“のアメトリン・ノブル・デューキスの婚約者に選ばれたって‼︎言ってたもの!それにお父様だって積極的に話しかけて仲良くしてきなさいって仰ってらしたわ!なのに知らないなんて!そ、そんなの嘘よ!」

 今だに自分は僕の婚約者だと信じて疑わない王女サマ、俯きブツブツ独り言を言い始めた。

(国王からも似たような事を言われてたのか、それで急な婚約話に疑問を持たなかったのか?しかし、僕 他国から“聖獣の愛し子“って呼ばれてんの?それともこの王女サマの国だけ?)

ヘリー姉様「そちらの事情は理解できました・・・、ですがこちらからすれば急に見ず知らずの人が可愛い弟の婚約者と名乗り迫ってきてるのです、警戒するのは当たり前だと思いませんか?なので あなた方は今一度ちゃんと お国元と連絡をとって状況を把握なさった方がいいと思いますよ、当家に確認してもいいですし」

王女付き侍女「ほ、本当に心当たりがお有りでないと?」

 酷く動揺した様子で王女付きの侍女が半信半疑で聞いてきた。

ヘリー姉様「えぇ、本当に知りませんわ、それに私達にそんな嘘をつく必要がありませんもの、それに私達は勿論 弟のアメトリンの婚約には国の許可がないと出来ませんし、何より本人の意思が最優先されますから弟本人が婚約の話を知らないのが1番の証拠になりますわね」

 ヘリー姉様の言葉に頷く僕達。

(うちの国は意外と恋愛結婚が主流なんだよねぇ~)

天華『確かに珍しいですよね、他の国の王家はだいたい政略結婚ですからね』

(まぁ、この国の立地が他国からの影響が受けづらいからねぇ、東は大きな山脈があって攻め入るのは南にある海に面したわずかな平地ぐらいしかないし、それも大きな川が山脈沿いにあって渡るのに苦労するしね、国の反対の西側にも同じ様に幅が広い大きな川があって隣り合ってる国も2国しかなくて渡れそうな場所も3ヶ所ほどしか無い、北は北で聖域だから誰も入れないし南は海に面していて見晴らしが良いからどこかの国が攻めてきてもすぐ分かっちゃうんだから、国としては立地が良いにも程があると思うの、それに地下資源も豊富だしね、
 そんな感じで外からの仮想敵より国内の安定のために王家での婚姻は後継者争いをしないように恋愛結婚で王妃は1人ってのがこの国の常識だからね~それに王家の血筋は特殊だから下手な相手が王妃になると国が荒れるんだよねぇ~、
 実際に大昔に政略結婚で嫁いできた当時の王妃と国王の相性が悪くて子供ができなくて後継者問題で派閥争いが起こって国が荒れたって、歴史書に書いてあったよ)

天華『そうですね、この国の王家の血筋は中々珍しい特性を持っている様ですからね、下手に他国の王家の血を入れない方がいいでしょう、その中でアトリーはより一層特殊な存在になってる訳ですから婚姻には慎重になっているわけですね?』

(そーゆー事♪それに僕は元々結婚に興味ないからねぇ~父様には全てお断りして下さいって言ってるし~)

王女付き侍女「そ、それでは姫様の婚約自体が誰かがついた嘘だったと・・・誰がこんな事を・・・」

 ヘリー姉様の返答に険しい顔をして考え込んでいる御付きの侍女に、

ヘリー姉様「それに関してはこちらでは分かりかねますのでご自身でお調べになって下さい、これ以上は私達に関係ございませんので御前を失礼させて頂きますね」

と、ヘリー姉様が締めくくり。
 皆んなに馬車に乗るように促したので僕達は二手に別れて馬車に乗り込みさっさと その場を後にした、その時王女サマは女性騎士に支えられながら留学生用の寮館がある方向に歩いていた、御付きの侍女は何かを決意した表情で王女サマの後を追っていた。

ライ兄様「しかし、普通あんな思い違いするか?いくら母親に言われたからって自分の婚約者になる人物の事や国の風習も調べもせずに堂々と婚約者だって言えるよな、しかも婚約者になるかも知れないアトリーをアクセサリーか何かみたいに扱う態度も理解できないよ、俺は」

ヘリー姉様「そうね、私も理解できないわ、いくらアトリーが可愛くて綺麗だとしても物扱いするなんて許せないわ、あの王女サマ私の可愛いアトリーに失礼な態度をとったことを後悔させてあげなきゃね」ニッコリ

(わぁお、ヘリー姉様の笑顔が真っ黒だ~(本日2回目)でもあの王女サマもう会えない気がするなぁ~まぁ、いいやそれより今はカイ兄様の婚約者の事方が重要だよ!)

「ヘリー姉様、王女サマの事はどうでも良いのです、それよりカイ兄様の婚約者になる方はどの様な方なのですか?」

ヘリー姉様「あっ!そうね、アトリーはまだ知らなかったわね、カイお兄様のお相手の方は伯爵家のご令嬢で、年齢はカイ兄様の1つ下の17歳で私達も学園でお世話になった先輩でもあるわ、あとは・・・あ、でも今はこれ以上は私達の主観になるから言わないでおくわね」

「あぁ~、そうですね、先入観を持たずにお会いした方がいいですからね・・・、あ、じゃあライ兄様達のお相手の方は決まったのですか?」

ライ兄様「い、いや、俺はまだ決めてないな」

ヘリー姉様「私もまだね、良い殿方がいればいいのだけれども、年の近い方ではやっぱり難しいのよねぇ」

 僕の質問にちょっと焦るライ兄様と結婚する気はあるけど良い相手がいないと嘆くヘリー姉様。

(ライ兄様の反応はちょっと気になるねぇ、意識している人でもいるのかなぁ~むふふっ若いですなぁ~)

夜月『オヤジくさいぞアトリー』

 夜月にツッコミを貰いつつヘリー姉様の嘆きを聞いていると。

ライ兄様「そう言うアトリーはどうなんだ?」

「え?、僕ですか?今の所は興味が無いですし、気になる異性もいませんね、ソルはどう?」

 思った事をそのまま言ってソルにバトンタッチしてみた。

ソル「僕も今の所興味は無いですね、それよりアトリー様のお世話が忙しいので…」

「む、どう言う意味かな?」

ソル「他意はありません」

(ぬ~、最近ソルに世話の焼ける子認定されてるような気がする~!)

 ムムムッとしかめっ面をしていると。

ヘリー姉様「ふふっ、2人とも相変わらず仲が良いわね、まぁまだ貴方達には早い話だったわね、その内自分でも気になる子ができるわよ、それまで学園生活を楽しんだらいいわ」

アトリー&ソル「「はい」」

(まぁ、今の所は気になる“人“はいないなぁ)

 そうして、たわいも無い話をしている内に馬車は王都の屋敷に到着していた。
















しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

過労死コンサル、貧乏貴族に転生す~現代農業知識と魔法で荒地を開拓していたら、いつの間にか世界を救う食糧大国になっていました~

黒崎隼人
ファンタジー
農業コンサルタントとして過労死した杉本健一は、異世界の貧乏貴族ローレンツ家の当主として目覚めた。 待っていたのは、荒れた土地、飢える領民、そして莫大な借金! チートスキルも戦闘能力もない彼に残された武器は、前世で培った「農業知識」だけだった。 「貴族が土を耕すだと?」と笑われても構わない! 輪作、堆肥、品種改良! 現代知識と異世界の魔法を組み合わせた独自農法で、俺は自らクワを握る「耕作貴族」となる! 元Sランク冒険者のクールなメイドや、義理堅い元騎士を仲間に迎え、荒れ果てた領地を最強の農業大国へと変えていく、異色の領地経営ファンタジー!

35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~

月神世一
ファンタジー
紹介文 「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」 そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。 失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。 ​「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」 ​手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。 電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。 さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!? ​森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、 罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、 競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。 ​これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。 ……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!

「魔法を使わない魔術師を切り捨てた国は、取り返しのつかない後悔をする

藤原遊
ファンタジー
魔法を使わない魔術師は、役に立たない。 そう判断した王国は、彼女を「不要」と切り捨てた。 派手な魔法も、奇跡も起こさない。 彼女がしていたのは、魔力の流れを整え、結界を維持し、 魔法事故が起きないよう“何も起こらない状態”を保つことだけだった。 代わりはいくらでもいる。 そう思われていた仕事は、彼女がいなくなった途端に破綻する。 魔法は暴走し、結界は歪み、 国は自分たちが何に守られていたのかを知る。 これは、 魔法を使わなかった魔術師が、 最後まで何もせずに証明した話。 ※主人公は一切振り返りません。

元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜

日々埋没。
ファンタジー
​「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」  ​かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。  その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。  ​レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。 ​ 地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。 ​「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」  ​新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。  一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。  ​やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。  レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。

【読切短編】転生したら辺境伯家の三男でした ~のんびり暮らしたいのに、なぜか領地が発展していく~

Lihito
ファンタジー
過労死したシステムエンジニアは、異世界の辺境伯家に転生した。 三男。継承権は遠い。期待もされない。 ——最高じゃないか。 「今度こそ、のんびり生きよう」 兄たちの継承争いに巻き込まれないよう、誰も欲しがらない荒れ地を引き受けた。 静かに暮らすつもりだった。 だが、彼には「構造把握」という能力があった。 物事の問題点が、図解のように見える力。 井戸が枯れた。見て見ぬふりができなかった。 作物が育たない。見て見ぬふりができなかった。 気づけば——領地が勝手に発展していた。 「俺ののんびりライフ、どこ行った……」 これは、静かに暮らしたかった男が、なぜか成り上がっていく物語。

聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。

重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。 あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。 よくある聖女追放ものです。

私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです

天宮有
恋愛
 子供の頃、男爵令嬢の私アミリア・ファグトは助けた小犬が聖獣と判明して、飼うことが決まる。  数年後――成長した聖獣は家を守ってくれて、私に一番懐いていた。  そんな私を妬んだ姉ラミダは「聖獣は私が拾って一番懐いている」と吹聴していたようで、姉は侯爵令息ケドスの婚約者になる。  どうやらラミダは聖獣が一番懐いていた私が邪魔なようで、追い出そうと目論んでいたようだ。  家族とゲドスはラミダの嘘を信じて、私を蔑み追い出そうとしていた。

【読切短編】婚約破棄された令嬢ですが、帳簿があれば辺境でも無双できます ~追い出した公爵家は、私がいないと破産するらしい~

Lihito
ファンタジー
公爵令嬢アイリスは、身に覚えのない罪で婚約破棄され、辺境へ追放された。 だが彼女には秘密がある。 前世は経理OL。そして今世では、物や土地の「価値」が数字で見える能力を持っていた。 公爵家の帳簿を一手に管理していたのは、実は彼女。 追い出した側は、それを知らない。 「三ヶ月で破産すると思うけど……まあ、私には関係ないわね」 荒れ果てた辺境領。誰も気づかなかった資源。無口な護衛騎士。 アイリスは数字を武器に、この土地を立て直すことを決意する。 これは、一人の令嬢が「価値」を証明する物語。 ——追い出したこと、後悔させてあげる。

処理中です...