間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜

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第4章 少年期〜青年期 学園3学年編

77話 “現人神“と“精霊樹“

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サフィアス王(以前ラトから聞いた説明では、“現人神“とは天に座す神々とは違い力に制限がかけられて、肉体に縛られているので、完璧な神ではなく、神の見習いのようのものだと言っていた。だが、序列の扱いは“加護を得た愛し子“より位は高いとは聞いていたが、“聖域“でこの世界の精霊達を生み出し、星の自然の力を整えていると言われている“精霊樹様“より位が上とは聞いたことがなかったな、そもそも今まで“現人神“となれる存在がいる事さえ半信半疑だったからな、その辺の上下関係の基準が全くもって分からない・・・今後アトリーにどう言った接し方をすれば良いか、いよいよ分からなくなってくるな・・・)

 そんな疑問に頭を悩ます王族達とは違い、アトリーの家族は服装が元に戻っているアトリーをベッドに寝かせる手配と、祭壇の上で大人しく寝ていた“愛し子“は父親のハウイが迎えにきて、母親のカシミールの腕に抱かせ部屋に移動し、使用人達にはこの場の片付けなどを指示、テキパキと行われている作業の中で、精霊王達はいつの間にかこの場からいなくなっており、残るは頭を悩ませている王城から来た一行をどうしたものかと相談しているのだった・・・

 実はこの時、王族達が頭を悩ませてる事柄の正解は、神界にいる神々でさえ正確な答えを持ち合わせてはいなかった。何故ならこれまでの歴史で“精霊樹の人格“と“現人神“が、人前で接触するといったことが一度もなかったため、どちらが序列の位が上かなど論議したことがなかったからだ。
 そもそも、神々と精霊達の関係は役目が違うので、神は神達の序列が存在し、精霊には精霊達の序列が存在する、なので明確な上下関係というのはあまり存在しなかった。ただ神々が様々な生命を生み出し、自然を操る権限を持っており、創り出した生物達の生活をより良くするために信託で助言をしたりする役目がある、それに対し精霊達は、神々のように自然を操る事はできるが、基本的には神々に生み出された自然や生物達を、より良い環境状態にして、管理維持するのが役目だ。そんな役目の違いで生命を生み出す能力がない精霊達より神々の方が若干序列は上とされているぐらいの認識だ。

 要は神々からしたら“これ作ったんだけど、維持管理は任せていい?“って感じで仕事を任せているのだ、大手企業(神)が開発製造し発売し出した商品を、各地で修繕や品質維持管理などの業務を委託し任せた子会社(精霊)の関係のような、あくまでビジネスパートナーみたいな関係なのだ。

 そんな品質維持管理している精霊達という社員を生み出し、各地に派遣している子会社社長の“精霊樹“と、商品をまだ生み出す立場にない大手企業の新人社員の“現人神“が出会ったその日に、急遽、その委託業務をしている会社社長さんから、お孫さんの誕生パーティーの設営の手伝いを頼まれたようなものだ。
 そんな縁が深いわけでもない者同士が、大した打ち合わせも会話もなくやり遂げたパーティーの最後に、社長がたまたま手伝った新人を自分の上に置いたような発言をしたのだから、それはその場の他の人達は混乱すると言うものだ。
 これが本当の現代社会の会社関係だったら、普通、新人に感謝し褒めはしても、立場が上のはずの子会社の社長が相手が親会社の社員と言え新人を自分より上のような発言は絶対にしないだろう、だが今回初めてあったはずの新社会人のアトリーに、会社社長の“精霊樹“が敬ったような態度で接した事で、神々と精霊達の新たな関係性が出来上がるのかと言ったらそれはないらしい…
 どうやら、“精霊樹“曰く、アトリーと凄く波長があって親和性が高かったことで、親しみが持て互いを尊重する意味であのような話し方になったとの事らしい・・・・

・・・・と、言う話を、今日朝起きてから学園に向かう最中の馬車の中で天華達から聞かされた僕です。

 はい、どうも、僕です。

(いやー、僕が寝た後そんな話になってたんだね?んで、結局、本来なら“現人神“より“精霊樹“の方が位の序列的には上ってことで良いのかな?)

天華『まぁ、本来ならですね・・・ただ、神々が言うには“精霊樹“自身があそこまで自分の意思を示すこと自体が稀で、“精霊樹“の声を聞いたのも何百年ぶりとか言ってらしたんですよね・・・』

(おぅ…、何百年って…、(・Д・)かなり希少な現場に居合わせたのか、しかしまた、なんで、そんな議論になったかなぁ(*´ー`*))

夜月『王は自国では基本的に自分が1番敬われる対象だからな、自分より上の存在を敬うことになれてないんだろう…だから誰を先に尊重すればいいか迷ったんじゃなか?・・・それに、アトリーのように“現人神“となった者の記録がなさすぎて、“現人神“に対しての知識が足りてなかったんだろう・・・』

(あー、そうか、それは確かに、リトス教の文献にもそんなに記載がなかったって言ってたぐらいだから知識は少ないか、うーん、それならしょうがないかぁー(*´Д`*)でも、僕と“精霊樹“の関係は尊敬し合うってより、なんかもっと近い気がするんだけどねぇ、友人?いや、家族?それよりもっと近い気がする、この感覚、どこかで・・・・ソル?との“感情共感“に似た感覚かな・・・)

天華『そこまでですか…、波長が良く合うと思ってましたが、それほどまで波長が合うとは、何の波長かと言われると私でも良く分からないですが、もう“同調“と言っても良いぐらいですね…、だからこそあれだけ長時間身体を使われても、今日は寝込みもせずに疲れすら感じなかったんですね?』

(多分ね?(・・?)今日はいつも通り元気いっぱいだし、ダルさとかもないし、むしろ調子がいいよ?“地球世界・アース“から送られてくる自然のエネルギーが、適切にこちらの世界に還元されている感じがする、魔力も、神力も今まで以上にスムーズに変換されて馴染んでる・・・無理してない、心地がいいぐらい・・・うーん、なんだろう、こう、自然体って感じだね♪(о´∀`о))

夜月『確かになぁ、そんな感じはする』

ジュール『そうだね、今のアトリーの周りは今まで以上に僕達も居心地がいいもん』

天華『ですねぇ、“精霊樹“がアトリーの自然エネルギーの流れを効率のいいように整えてくれたのかもしれませんね?』

 と言って、珍しくジュールや夜月も小さなサイズの体で僕の膝の上でくつろいでいるのだ、天華はいつも通り僕の肩に乗っているが僕の頬にそっと頬ずりしてくるので、少々くすぐったい。こんな感じで朝から上機嫌の僕を見て両親は安心して学園に送り出してくれたのだが、今日はなるべく早めに帰って来るようにと約束をさせられてしまった・・・そんなことを話しているとふと思い出したことがあった。

「あ、そう言えば、ソル、昨日サフィアスおじ様達ってどうやって帰ったの?僕が王城から“テレポート“で連れて来ちゃったから、帰りの馬車なんてなかったよね?」

ソル「あ、その事でしたら、すぐに解決しました。儀式が終わった後、旦那様がすぐに王城に連絡を入れて、シベラス様が王族の方々をお迎えに来られてましたから」

「あ、そうか、連絡入れたらすぐ済む話だったね。あ、でも、シベラスおじ様かなり怒ってたんじゃ・・・」

ソル「え、えぇ、まぁ、シベラス様に何のお知らせも入れずにお出かけになっていたようで、それに、自分より先に産まれた又甥様にお会いになっていた事でかなりお怒りでいらっしゃいました」

「あらら、それは・・・」

(あちゃぁ~、それはいかんね、まぁ、僕が急かしたのもあるけど、知らせの一つも入れないで出かけるのは良くない、近衛騎士団長とか連れて来る余裕があったんならシベラスおじ様にも連絡入れるか、一緒に連れてきたらよかったのに・・・たまにこう言うところが抜けてんだよね、サフィアスおじ様・・・あ、いや、僕もシベラスおじ様の存在をその時忘れていたもんな、そう考えると人のこと言えんなぁ( ´ ▽ ` ))

「まぁ、今回は僕も悪かったし、あまり、サフィアスおじ様は責められないなぁ・・・」

 いつも通り同じ馬車で通学しているソルに昨日の自分のやらかしの後始末の話を聞いて、少し反省していると、ちょうど学園に到着、いつも通りに馬車から降りて、教室に向かう最中にいつものように数人の生きる彫像(主に新入生)を避けつつ教室に入ると、またいつものようにロシュ君やイネオス達が朝の挨拶をしてくれた。

「皆んなおはよう、昨日は良く眠れた?それにロシュ君は先週ぶり、お休みの間は何かしてたの?」

イネオス「僕達は昨日は帰ってから夕食までぐっすり寝てしまいました」

ベイサン「そうなんですよ、気づいたらもう夕食でした」

へティ「思ったより疲れていたんでしょうね。気づかないうちに寝てました」

ロシュ君「そうなんですね。皆さんそれはかなりお疲れだったんでしょう、でもお怪我がなくてよかったです。僕はお休みの間は家のお手伝いで栽培している薬草のお手入れとか、お店番とかしていました」

ソル「ロシュの所は薬草の栽培までしているんだね、凄いね、知らなかったよ」

 と、たわいも無い会話をしていると・・・

「デューキス様、少し宜しいでしょうか?」

 声をかけてきたのはエルフ女王国セリニデュシスの第2王女の“フィエルテ・ファム・ロア・セリニデュシス“王女殿下だ。

「ん?何かな?」

フィエルテ王女「あの、不躾ではありますが、デューキス様はこの3連休で何かございましたか?」

「えっ?」

(どう言う意味かな?・・・!も、もしかして!昨日の甥っ子ちゃんの“加護の件“がバレた!?∑(゚Д゚))

「何か?とは?僕は昨日まで冒険者として討伐依頼をしに王都外に出ていたけどその事かな?」

 急に聞かれた内容に内心の動揺を隠しながら三連休中の自分の行動を話した。

フィエルテ王女「あ、いえ、その、説明が難しいのですが、その…、今日はデューキス様の周囲が・・・」

「ん?周囲?」

フィエルテ王女「は、はい、言葉にできないのですが、その、清々しいというか、心地よいというか、そんな空気が・・・」

「・・・心地よい・・・」

(あれ?もしかして、僕の体から漏れている自然エネルギーの変化に気づいたのか!?(・Д・)精霊達の密集率はいつも通りだよね?それでも自然エネルギーの変化に気づいたの?)

 今日は朝から甥っ子ちゃん目当ての精霊達が屋敷にたくさん集合していて、ご機嫌で挨拶をしてくれていた。
 そんな中、僕が学園に行こうとした時、その中の半数の精霊達が、僕の側の心地よさのあまり学園にまでついて来ようとしていたので、僕が待ったをかけて、いつもと同じぐらいの精霊達しか連れて行けないと言うと、精霊達が明らかにションボリしたので精霊達と話し合いした結果、連れていく精霊を約200人を1グループとし、僕について来たい希望者を集めて見たらそれが4グループできたので、1グループ3時間の時間制限を設けて、交代で僕の側に居れるようにタイムスケジュールを組み、精霊が見えるエルフ達にもいつもと変わらない風景になるようにしたのだが…
 それでも僕の自然エネルギーの変化を敏感に察知したような言葉に僕は凄く驚いた。

天華『あー、その可能性はありますね…エルフも精霊達とは親和性が高いので、アトリーから出ている自然エネルギーに敏感なのかもしれません』

(あーね、そっか、じゃあ、僕の甥っ子ちゃんの事に気づいたんじゃなさそうだな、と言っても、この僕の状態をどう説明したらいいものか・・・(*´ー`*))

天華『ですねぇ・・・』

(・・・よし!適当に誤魔化そう!٩( 'ω' )و)

ジュール『面倒になったんだね?』

夜月『まぁ、説明しずらいからな』

天華『そうするしか無さそうですし…』

 フィエルテ王女の話を聞く感じ、甥っ子ちゃんの件では無さそうだと安心したのはいいが、自分の中の変化に関してだとしても、説明はできないので適当に誤魔化す事にした僕、その決定にジュール達もしょうがないか、見たな雰囲気で同意、なので僕はしれっとこう言った・・・

「んー、僕にはよくわかりませんね?依頼でいつもより長く森の中にはいましたが、それ以外に何かが変わった事とかもしてませんし」ニコッ

 と言ってアルカイックスマイルで締めたのだった…

フィエルテ王女「っ…そ、そうですか・・・・、どうやら私の思い過ごしのようです…、急に話しかけてしまい申し訳ありません」

 と言って、顔を赤くしながら頭に?マークを浮かべつつ、あまり納得して無さそうにその場を去っていったフィエルテ王女、僕は笑顔で対応したままそれを見送り、ロシュ君やイネオス達は不思議そうな表情でその後ろ姿を見送った。そして、王女の言うことがなんとなく理解できたソルは、少し眉間に皺をせて王女を警戒しながら彼女の後ろ姿を見ていた…

(ふぃーっ…、何とか誤魔化せたな、あれだけキッパリ分からないと言っておけば、これ以上は追求してこないよな?(・Д・))

天華『そうだと良いですけど、これからアトリーの変化に気づくのがエルフだけとは限りませんから、もっと慎重に自然エネルギーの放出の仕方を変えた方がいいかもしれませんね』

(はぁーーー…そうだよねぇ・・・“精霊樹“のおかげで体の調子が良くなったのはいいけど、こんな問題も出て来るとは・・・はぁ・・・・(*´Д`*))

 新たな厄介ごとに対しての対策を練る事になって、僕は心底面倒だと深いため息を吐くしかなかった・・・・










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