【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都

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おまけ2 ーユリアーノーとヒューバートの攻防ー

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 ようやく浴場の掃除を終えたヒューバートは、足早に厨房へと向かっていた。

 料理をされたことなどない国王陛下は、きっと今頃お困りのはず。私が手助けして差し上げなければ……

 すると、ヒュンッと目の前を短剣が通り過ぎ、壁に突き刺さった。短剣が投げられた先を見ると、そこにはユリアーノが立っている。

「あっ、ごめんごめん。手が滑っちゃった」
「ふざけるのもいい加減にしろっ!! 一歩間違えたらどうなるか、お前でも分かっているだろうがっ!!」
「最近執事の仕事ばっかりでさぁ、手の動きがなまっちゃったみたい。ねぇヒュービー、練習相手になってよー」

 悪びれた素振りすら見せず、ユリアーノが無邪気に言った。

「腕がなまってるようなお前を相手にするほど、私は暇ではない」
「ふぅーん、あっそ。もしかして……こわかったりしてー」

 ユリアーノは不適な笑みを浮かべて、ヒューバートを挑発した。

「こわい、だと?」
「腕がなまった俺にさえも勝てる自信がないから、それで避けてるんでしょう?」
「それ以上の侮辱は許さんぞ! こい、どっちの実力が上か思い知らせてやる!」
「そうこなくっちゃ♪」

 クロード様とルチア様のふたりきりの時間、そう易々と邪魔させるわけにはいかないよ……

 カーン、カーンと、重い金属が重なる音が激しく響く。

「やっぱりヒュービー、強いなぁ」

 ユリアーノの言葉ににこりともせず、ヒューバートが答える。

「当たり前だ。お前などに負けるわけがないだろう」

 剣を振りかざして踏み込んだヒューバートを、ユリアーノがくるっと後転して鮮やかにかわす。

「剣の扱いはヒュービーの方が上かもしれないけど、身のこなしは俺の方が軽いよ」
「くっ……」

 その時、遠くからユリアーノとヒューバートを呼ぶルチアの声が聞こえた。

「ルチア様ー! こっちこっちー!!」

 明るくユリアーノが声をかけながら、遠くから見えるルチアの姿を確認する。

 あーあ、残念。ルチア様、メイド服からドレスに着替えちゃったんだ。

 ルチアはドレスを揺らしながら、ユリアーノとヒューバートの元へと歩いて来た。

「よかったですわ、ふたりともご一緒で。ご昼食の用意ができましたので、ご一緒にローズガーデンで食べられたらと思いまして」
「わぁっ! ルチア様手作りの昼食、楽しみだなぁ」

 ユリアーノはルチアに近づくと、耳元で囁いた。

「ねぇねぇ、クロード様はなんておっしゃってた? 気に入ってくれてたでしょ?」

 すると、ルチアは耳まで真っ赤にして答えた。

「そ……そう、ですわね」
「メイド服のルチア様の可愛い姿見たら、料理よりも先にルチア様を食べたくなっちゃったりしてね」
  
 その愛らしい姿にキュンとしたユリアーノがにっこりと微笑んでそう言うと、ルチアは慌てたように手を振った。

「ユ、ユーリ!!」

 あ、もう食べられちゃったみたいだね。

 ユリアーノはクスッと微笑んだ。ユリアーノがルチアに何を言ったのか聞こえなかったヒューバートは、ただ首を傾げるだけだった。

 もしヒュービーに、ルチア様にメイド服を着せたってことがバレたら大騒ぎするだろうから、このことはヒュービーには内緒にしとこーっと。
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