自称ヒロインに「あなたはモブよ!」と言われましたが、私はモブで構いません!!

ゆずこしょう

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レナード様との再会。ビアンカ視点。

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アナの実家にきてから数日が経った。
王都にいる時よりも涼しく、毎日快適に過ごすことができている。
アナのお兄様達もとても優しい。
「ビアンカ。少しはゆっくりできているかい?」

「アレク様。お気遣いありがとうございます。すごくゆっくりできています。」

「ならよかったよ。遠乗りに連れたいってあげたいところなんだけどなかなか時間が取れなくてごめん。」
「大丈夫ですわ。それにお庭でゆっくり本を読めるので幸せです。」
アレク様とアラン様が双子と聞いて初めは区別がなかなかつかなかったけど少しずつ区別がつくようになってきた。
2人ともアナと同じ濃紺の髪色で、薄紫色の目の色をしている。髪も後ろで縛っているため後ろから見ると全く区別ができなかった。ただ、よくみるとアレク様の方が目が少し垂れ目で口元に黒子があることに気がついた。アレン様は逆に少し吊り目だ。そして目元に黒子がある。

「ごめんな。ティアも自由だからいつも気づいた時にはフラーッといなくなっているんだよ。」
始めはずっと一緒に行動するものだと思っていたからびっくりしたけど、お互い好きな時間が取れる分ゆっくりできているのは間違いない。ヘレナはヘレナでお買い物とかに行っているし。元々、自由な人が多いのだろう。
「アナは辺境伯領にいる方が伸び伸びしてますよね。」
アレク様はハハハと笑いながら「伸び伸びしすぎてるくらいだよ。恐らく今日あたり魚が釣れましたって帰ってくると思うよ。」
そう言って話しているとアレク様が言った通り、アナが「魚が釣れました!今日はご馳走ですわ!」と言って帰ってきた。

「本当にこの調子だと婚期を逃しそうで困るよ。」と少し寂しそうに笑って言うものだから、相当家族から愛されて育ったんだなと思う。

でもきっとアレク様の懸念点は大丈夫だろう。デューク様がそろそろ動き出すと思うし、デューク様であればアナのことをそのまま愛してくれそうだ。
私はデューク様を思い出しながら、アレク様に「きっと大丈夫です。アナにピッタリの方が現れると思いますよ。」と笑顔で伝えると、アレク様は「だと良いけど…」と言いながらこの場を去って行った。

本を読んでお庭でゆっくりしていると、レナード様とデューク様がこちらに到着したと連絡が来たので私は慌ててエントランスに向かった。

エントランスにつくとレナード様とデューク様がいて私は急いでレナード様に近寄る。レナード様も私に気がついたのか、こちらに歩いてきてくれた。
「レナード様。お久しぶりです。」

「ビアンカ。久しぶりだな。」

何ヶ月ぶりに会うと言うわけではないのに妙に緊張してしまう。
2人の間に妙な沈黙が流れていたのを遮るようにアナの声が聞こえた。

「ビアンカ!見てちょうだい!すごく大きな魚が釣れたわ!」

私はレナード様と顔を合わせて思わず笑ってしまった。まさかの魚で空気を変えられると思っていなかった。
アナもレナード様とデューク様が来たことに気づいたのか、魚を持ちながら
「レナード様、デューク様。お久しぶりです。いらしていたんですね!」と近寄ってきた。

デューク様はお腹を抱えて笑っている。

「アナ。久しぶりの再会に魚を持って現れるとは流石だね!」
アナもハッと気づいたのか、「ちょっと待っていてくださいませ。魚を置いて参ります。」といってキッチンに下がっていった。
その間にアレク様とアラン様が挨拶をする。
「レナード殿下。デューク殿下。お久しぶりです。この度はようこそおいでくださいました。何もないところですがゆっくりしていってください。」
一礼すると、デューク様が
「畏まらなくて良い。いつも通りよろしく頼む。」と言ったため、2人はいつも通りの口調で話していた。どうやらデューク様ともレナード様とも知り合いのようだ。
「レナード殿下。トリスタン王太子殿下は元気ですか?」

「元気だよ。2人にもよろしく伝えてくれと言っていた。自分も行きたいと駄々をこねてたよ。」
「トリスらしいですね。今日はアナが釣ってきた魚料理になると思いますので夕方までゆっくり休んでいてください。また夕食の時間に呼びに行きます。」
そう言って2人は去っていく。デューク様もメイドと一緒に自分の部屋に向かったので私もお庭に戻ろうと踵を返した時、レナード様から呼び止められた。

「びび、び、ビアンカ。今日は遅くなったからあれだけど明日よかったら遠乗りに行かないか?おすすめスポットを教えてもらったんだ。」

少し目を逸らしながら声をかけてくるところがレナード様らしい…
私は頷いて、「是非よろしくお願いします!明日準備してお待ちしていますね。」
軽く一礼して庭に戻った。2人で遠乗りなんて少しドキドキするけど今から楽しみだ。
本を読みながら夕方まで過ごしたけど、全く本の内容が頭に入ってこなかった。
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