自称ヒロインに「あなたはモブよ!」と言われましたが、私はモブで構いません!!

ゆずこしょう

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二部

ニーナを更生させましょう。

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帳簿をみると、確かにほとんどお金がない。

「これは一体どこから手に入れたんですか?」

「ある伝手を使ったんだ。」ウインクしながら言うお父様。勇ましくてかっこいい。

「話を続けよう。恐らくニーナ自身も家にお金がないことはわかっている。そこで目をつけたのが…アントン・ムーランだ。」
見た目もそこそこでムーラン家は男爵ではあるものの商人の家系だ。お金もそれなりに持っている。
アントン自身は騎士に憧れがあるみたいで馬術や剣術の稽古を頑張っているらしいが…馬術が得意というところもニーナの目に止まったのだろうとお父様は仰っていた。

「そもそもね、ニーナ自身自分で何をしているかわかっていないと思うんだ。周りが誰も怒らないからこのままでいいと思っていると思う。」ニーナのお母様とお父様はもう怒ることをやめたらしく、親子の間に距離もできているみたいだ。それを聞くと少しニーナが可哀想にも思える。

「最近では子爵家に血縁の親戚から養子を取ろうという話にもなっているみたいだよ。」器量のいい養子をとった方がお金もかからないし、大変じゃないからだろう。

ルルー家について少しずつわかってきた気がする。

「それで私はこれからどうするのがいいと思いますか?」

「まずは、ティアナに執着しているのをやめさせるのが1番だ。恐らく親から愛がもらえなかったから他の人に執着しているというところもあるんだろう。子供は親に構ってほしくてイタズラしたりするものだからね…」
とくに兄弟がいなければそうなってもおかしくないのかも知れない。私はいつでもお兄様たちがいたからそんなことはなかったけれど…

「そして、ティアナが一度アントン君と話なさい。アントン君が本当にニーナのことを好きなのか。ルルー家のことをきちんと理解しているのかをね。」それでもアントン君がニーナを愛せるというなら、ニーナをきちんと叱って正すように伝える。まだ未成年だし間に合うだろうというのがお父様の見解だ。

「まぁ、卒業までに何も変わらなかったら…その時はルルー家が家から追い出すだけだろうね。」

「ティアナはまずモブではなく友人と認定してもらわなくてはならないね。今度お茶会でも開いてニーナと腹を割って話してみたらどうだろう。なに…子供の喧嘩くらいに思っていればいいよ。」

ニーナには迷惑をたくさんかけられたけど、ニーナにも家庭の事情が色々あることを知ったら流石にこのままニーナを突き放すということはしたくないなと思った。

「もしかしたら、私名前すら認識されてないとか…」
デューク様が笑いながら
「可能性はあるかもしれないね…もしかしたら「私のモブは?」という言葉は「私の友人は?」とかだったのかも知れないよ。その辺も含めて話し合おう。もちろん俺も同行するよ。」

それに、収穫祭のドレスもニーナの母がドレスについて教えてくれなかったから本から真似て作ったりしたのかも知れないなと思った。もしかしたらニーナ本人の趣味の可能性もあるかも知れないけれど…

貴族は親から色々教えてもらわなければならないことがある。礼儀作法などはもちろん先生がいるが1番手本になるのは親だ。

「後は可能性の話だけど。なかなか一度言っただけでは理解できない可能性もあるだろう。その時は何度か伝えてニーナが理解できらようにティアナが引っ張ってあげなさい。」

確かに今まで一度では伝わらないことばかりだった。クラスが違うからわからないがもしかしたらクラスで浮いているなんてこともあるかも知れない。
もし何度話しても変わらないようであればまた考えればいい。
デューク様や、お父様たちとのことで話し合いが足りないと伝わらないということは理解できたのだ。
まずはニーナときちんと話して理解してもらうところから始める。その先はこれからの動き次第だ。

お父様とお母様たちに相談して良かった。
できるところから一つ一つ始めていこう。

「まずはお茶会からの準備からね!」
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