45 / 51
建国祭
ニケオスお兄様はアテナ様に頭が上がらないようです。
しおりを挟む
アテナお義姉様のおかげで何とか謁見の間を出ることができた。
「アテナ、ヘスティア…それにデメーテルまで…皆大丈夫だったか?」
ニケお兄様が私たちを見かけると急いで駆け寄ってくる。
「アテナお義姉様がいらっしゃってくださったので大丈夫でしたわ!それよりも他の方たちを…私たちはそこまで空気を吸っていないですが、他のご令嬢は結構煙を吸っているかと思います…」
私は中で起きていたことを伝える。ピンク色の煙が立ち込めていて、その煙の近くにいた人ほど意識がもうろうとしていたこと。中にはアポロの言いなりになっている女性もいた…その中に貴族令嬢はいなかったので貞操は守れたかと思うのだが…
ニケお兄様が騎士団を連れてきたのか、騎士団の方々が外に出てきたご令嬢を介抱している。
「デメーテルお姉様もどうか、休んでくださいませ…」
バネッサが淹れてくれたお茶を渡す。アルマン様も先ほどまでいたが、私が無事だと分かったのと、騎士団が来てくれたので一度オスト様のところに戻っている。
「ありがとうございます。アテナお義姉様、メーティア…」
デメーテルお義姉様をソファに座らせると、気が緩んだのかスゥースゥーと寝息が聞こえてきた。恐らく私がいたので1時間から2時間くらいだ。デメーテルお義姉様は私より早くにいたからもっと長くいたのだろう…よく正気を保てたものだ…
「それで、アテナお義姉様…あの煙はいったい…」
ニケお兄様も気になったのか私たちの話を聞いている。
「あぁ…あれは恐らく…幻覚と媚薬効果のあるものだったのだろうな…この国では禁止されている類のものだ。幻覚作用が出るものはこの国で禁止されているからな…」
知らぬ間にここまでクズに成り下がっていたのかと思うと元婚約者ながら恥ずかしいものである…
もう少し中に長く入れればよかったが、慣れていないものからすると苦痛でしかなかった。
きっとまだ中にいる人たちはアポロの遊び相手や娼婦たちなのだろう…。
「それよりもアポロはウラヌス国王陛下が死んだとほざいておったぞ。ニケそのあたりを詳しく教えろ…」
ぱっと見は怒っているように見えるが、すこしだけわくわくしてしまっているんだろうな…
何しろアテナお義姉様だ。戦に強く、頭もいい。よく、逆境こそ楽しまないと損だといっているくらいである。
「アテナ。あまりそのことは大きな声で話さないでくれ。」
「あ?なんだ?」
「だからもう少し声のトーンをだな…」
いつも堂々とした態度でいるお兄様からは考えられないほどアテナお義姉様にタジタジだ…。
「あぁ、声のトーンを上げろってことか?すまん聞こえにくかったか…?」
アテナお義姉様の話を聞いて思わず「「ちがう!」」と突っ込んだら、ニケお兄様と声がかぶった。
「アテナお義姉様…周りの方々が何事かとこちらを見ています。アテナお義姉様の声がとても素敵なのは知っていますが、もう少し声のボリュームを下げてくださいませ。」
騎士団にいるからかアテナお義姉様の声は良くも悪くもよく通る。
私の話した内容を瞬時に理解してくれたのか、静かになったのでニケお兄様が話し始めた。
「やはり…国王は健在であったか…アレウス騎士団長、義母上も元気と聞いて安心した。で、お前たちはこれからどうするんだ?」
この口ぶりからするにアテナお義姉様もついてきてくれるようだ。ただ、デメーテルお義姉様がまだ眠っている今この場を離れるわけにはいかない…どうしたらいいかかんがえていると、バネッサが声をかけてきた。
「私がデメーテルお嬢様の近くにおりますのでご安心くださいませ。メーティアお嬢様は先ほどのことを国王様に…あとできればアルマン様とヘリーオスト王太子殿下と合流してくださいませ。」
「ありがとう。バネッサ。デメーテルお義姉様が起きたら帰ってもらって構わないから…あとはこちらに任せて頂戴」
デメーテルお義姉様も相当精神的なダメージもありそうだし、目が覚めるまでには時間がかかることだろう。本当であればニケお兄様かアテナお義姉様がついていてくれると安心なのだが…
「お兄様…」
「だめだ…お前のことを守るようにオストから言われている。バネッサだって決して戦えないわけじゃないんだ。俺たち一家が規格外なだけでバネッサは普通に強いから安心していい。」
ニケお兄様の言葉を信じて私たちは国王の元へと戻った。
オルフェウス視点。
ヘラと一緒に町中を歩いていると、かんたんにエリスとダルデンヌ公爵を見つけることができた。
「これだけ探しやすいとなると…つられている可能性も高いな…」
「そうですね…負けるような遠さにいるのに巻きもしないですし…」
まるで私たちについて来いと言っているようなエリスの動きに一瞬迷ってしまう。
本当に何がしたいのだろうか…
そう思っていると二人はホテルの中に入っていく。
「ヘラ…隣の部屋に入るがいいだろうか?」
「えぇ…仕事ですし仕方ありません。それに二人の関係を探るチャンスですし、まだ証拠には不十分すぎます。できればあの二人が前から恋人だったという話などあればいいんですけどね…」
私たちは寄り添いながら二人が入っていったホテルに入った。
耳を壁にくっつけながら隣の話を聞く。
「ヘシオネリアと、アーテリア、アポロがきちんと使えるかわからないのだけど、本当にうまくいくのかしら…」
「大丈夫だろう…ヘシオネリアそう言ったことくらい頭を使ってほしいものだな。あいつと結婚したのだって、仕方がなかったんだ。それに王族だから金も持っているだろうと思っていたんだがな…全然違った。それどころかどんどん風船のように大きくなっていく姿に誰が女として見れるか…」
話を聞いていて確かにその通りだと頷いてしまう。
儂でもさすがにイノシシは飼えん…
それからは2人が恋人となる証拠が声の身だがわんさか出てきた。
これであとは騎士団がどのように犯人を見つけ出してくれるかだろう…
エリスの旦那を全く見ていないが、どこに行ったのか…すごく気になった。
「アテナ、ヘスティア…それにデメーテルまで…皆大丈夫だったか?」
ニケお兄様が私たちを見かけると急いで駆け寄ってくる。
「アテナお義姉様がいらっしゃってくださったので大丈夫でしたわ!それよりも他の方たちを…私たちはそこまで空気を吸っていないですが、他のご令嬢は結構煙を吸っているかと思います…」
私は中で起きていたことを伝える。ピンク色の煙が立ち込めていて、その煙の近くにいた人ほど意識がもうろうとしていたこと。中にはアポロの言いなりになっている女性もいた…その中に貴族令嬢はいなかったので貞操は守れたかと思うのだが…
ニケお兄様が騎士団を連れてきたのか、騎士団の方々が外に出てきたご令嬢を介抱している。
「デメーテルお姉様もどうか、休んでくださいませ…」
バネッサが淹れてくれたお茶を渡す。アルマン様も先ほどまでいたが、私が無事だと分かったのと、騎士団が来てくれたので一度オスト様のところに戻っている。
「ありがとうございます。アテナお義姉様、メーティア…」
デメーテルお義姉様をソファに座らせると、気が緩んだのかスゥースゥーと寝息が聞こえてきた。恐らく私がいたので1時間から2時間くらいだ。デメーテルお義姉様は私より早くにいたからもっと長くいたのだろう…よく正気を保てたものだ…
「それで、アテナお義姉様…あの煙はいったい…」
ニケお兄様も気になったのか私たちの話を聞いている。
「あぁ…あれは恐らく…幻覚と媚薬効果のあるものだったのだろうな…この国では禁止されている類のものだ。幻覚作用が出るものはこの国で禁止されているからな…」
知らぬ間にここまでクズに成り下がっていたのかと思うと元婚約者ながら恥ずかしいものである…
もう少し中に長く入れればよかったが、慣れていないものからすると苦痛でしかなかった。
きっとまだ中にいる人たちはアポロの遊び相手や娼婦たちなのだろう…。
「それよりもアポロはウラヌス国王陛下が死んだとほざいておったぞ。ニケそのあたりを詳しく教えろ…」
ぱっと見は怒っているように見えるが、すこしだけわくわくしてしまっているんだろうな…
何しろアテナお義姉様だ。戦に強く、頭もいい。よく、逆境こそ楽しまないと損だといっているくらいである。
「アテナ。あまりそのことは大きな声で話さないでくれ。」
「あ?なんだ?」
「だからもう少し声のトーンをだな…」
いつも堂々とした態度でいるお兄様からは考えられないほどアテナお義姉様にタジタジだ…。
「あぁ、声のトーンを上げろってことか?すまん聞こえにくかったか…?」
アテナお義姉様の話を聞いて思わず「「ちがう!」」と突っ込んだら、ニケお兄様と声がかぶった。
「アテナお義姉様…周りの方々が何事かとこちらを見ています。アテナお義姉様の声がとても素敵なのは知っていますが、もう少し声のボリュームを下げてくださいませ。」
騎士団にいるからかアテナお義姉様の声は良くも悪くもよく通る。
私の話した内容を瞬時に理解してくれたのか、静かになったのでニケお兄様が話し始めた。
「やはり…国王は健在であったか…アレウス騎士団長、義母上も元気と聞いて安心した。で、お前たちはこれからどうするんだ?」
この口ぶりからするにアテナお義姉様もついてきてくれるようだ。ただ、デメーテルお義姉様がまだ眠っている今この場を離れるわけにはいかない…どうしたらいいかかんがえていると、バネッサが声をかけてきた。
「私がデメーテルお嬢様の近くにおりますのでご安心くださいませ。メーティアお嬢様は先ほどのことを国王様に…あとできればアルマン様とヘリーオスト王太子殿下と合流してくださいませ。」
「ありがとう。バネッサ。デメーテルお義姉様が起きたら帰ってもらって構わないから…あとはこちらに任せて頂戴」
デメーテルお義姉様も相当精神的なダメージもありそうだし、目が覚めるまでには時間がかかることだろう。本当であればニケお兄様かアテナお義姉様がついていてくれると安心なのだが…
「お兄様…」
「だめだ…お前のことを守るようにオストから言われている。バネッサだって決して戦えないわけじゃないんだ。俺たち一家が規格外なだけでバネッサは普通に強いから安心していい。」
ニケお兄様の言葉を信じて私たちは国王の元へと戻った。
オルフェウス視点。
ヘラと一緒に町中を歩いていると、かんたんにエリスとダルデンヌ公爵を見つけることができた。
「これだけ探しやすいとなると…つられている可能性も高いな…」
「そうですね…負けるような遠さにいるのに巻きもしないですし…」
まるで私たちについて来いと言っているようなエリスの動きに一瞬迷ってしまう。
本当に何がしたいのだろうか…
そう思っていると二人はホテルの中に入っていく。
「ヘラ…隣の部屋に入るがいいだろうか?」
「えぇ…仕事ですし仕方ありません。それに二人の関係を探るチャンスですし、まだ証拠には不十分すぎます。できればあの二人が前から恋人だったという話などあればいいんですけどね…」
私たちは寄り添いながら二人が入っていったホテルに入った。
耳を壁にくっつけながら隣の話を聞く。
「ヘシオネリアと、アーテリア、アポロがきちんと使えるかわからないのだけど、本当にうまくいくのかしら…」
「大丈夫だろう…ヘシオネリアそう言ったことくらい頭を使ってほしいものだな。あいつと結婚したのだって、仕方がなかったんだ。それに王族だから金も持っているだろうと思っていたんだがな…全然違った。それどころかどんどん風船のように大きくなっていく姿に誰が女として見れるか…」
話を聞いていて確かにその通りだと頷いてしまう。
儂でもさすがにイノシシは飼えん…
それからは2人が恋人となる証拠が声の身だがわんさか出てきた。
これであとは騎士団がどのように犯人を見つけ出してくれるかだろう…
エリスの旦那を全く見ていないが、どこに行ったのか…すごく気になった。
905
あなたにおすすめの小説
婚約者チェンジ? 義理の妹は公爵令嬢の地位もチェンジされました』 ~三日で破談、家ごと褫奪の末路です~
ふわふわ
恋愛
「お姉様の婚約者、私がいただきますわ。だって“公爵令嬢”ですもの」
義理の妹コンキュはそう言って、王太子との婚約を奪いました。
父はそれを容認し、私は静かに受け入れます。
けれど――
公爵令嬢とは“地位”ではなく、“責任”の継承者。
王宮で礼儀も実務も拒み、「未来の王太子妃」を名乗った義妹は、わずか三日で婚約破棄。
さらに王家への不敬と統治能力の欠如が問題視され、父の監督責任が問われます。
そして下されたのは――家ごとの褫奪。
一方で私は、領地を守り、帳簿を整え、静かに家を支え続ける。
欲しがったのは肩書。
継いだのは責任。
正統は叫びません。
ただ、残るだけ。
これは、婚約を奪われた公爵令嬢が
“本当に継がれるべきもの”を証明する物語。
婚約破棄に乗り換え、上等です。私は名前を変えて隣国へ行きますね
ルーシャオ
恋愛
アンカーソン伯爵家令嬢メリッサはテイト公爵家後継のヒューバートから婚約破棄を言い渡される。幼い頃妹ライラをかばってできたあざを指して「失せろ、その顔が治ってから出直してこい」と言い放たれ、挙句にはヒューバートはライラと婚約することに。
失意のメリッサは王立寄宿学校の教師マギニスの言葉に支えられ、一人で生きていくことを決断。エミーと名前を変え、隣国アスタニア帝国に渡って書籍商になる。するとあるとき、ジーベルン子爵アレクシスと出会う。ひょんなことでアレクシスに顔のあざを見られ——。
【完結】婚約破棄に祝砲を。あら、殿下ったらもうご結婚なさるのね? では、祝辞代わりに花嫁ごと吹き飛ばしに伺いますわ。
猫屋敷むぎ
恋愛
王都最古の大聖堂。
ついに幸せいっぱいの結婚式を迎えた、公女リシェル・クレイモア。
しかし、一年前。同じ場所での結婚式では――
見知らぬ女を連れて現れたセドリック王子が、高らかに宣言した。
「俺は――愛を選ぶ! お前との婚約は……破棄だ!」
確かに愛のない政略結婚だったけれど。
――やがて、仮面の執事クラウスと共に踏み込む、想像もできなかった真実。
「お嬢様、祝砲は芝居の終幕でと、相場は決まっております――」
仮面が落ちるとき、空を裂いて祝砲が鳴り響く。
シリアスもラブも笑いもまとめて撃ち抜く、“婚約破棄から始まる、公女と執事の逆転ロマンス劇場”、ここに開幕!
――ミステリ仕立ての愛と逆転の物語です。スッキリ逆転、ハピエン保証。
※「小説家になろう」にも掲載。(異世界恋愛33位)
※ アルファポリス完結恋愛13位。応援ありがとうございます。
【完結】離縁したいのなら、もっと穏便な方法もありましたのに。では、徹底的にやらせて頂きますね
との
恋愛
離婚したいのですか? 喜んでお受けします。
でも、本当に大丈夫なんでしょうか?
伯爵様・・自滅の道を行ってません?
まあ、徹底的にやらせて頂くだけですが。
収納スキル持ちの主人公と、錬金術師と異名をとる父親が爆走します。
(父さんの今の顔を見たらフリーカンパニーの団長も怯えるわ。ちっちゃい頃の私だったら確実に泣いてる)
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
32話、完結迄予約投稿済みです。
R15は念の為・・
【完結】婿入り予定の婚約者は恋人と結婚したいらしい 〜そのひと爵位継げなくなるけどそんなに欲しいなら譲ります〜
早奈恵
恋愛
【完結】ざまぁ展開あります⚫︎幼なじみで婚約者のデニスが恋人を作り、破談となってしまう。困ったステファニーは急遽婿探しをする事になる。⚫︎新しい相手と婚約発表直前『やっぱりステファニーと結婚する』とデニスが言い出した。⚫︎辺境伯になるにはステファニーと結婚が必要と気が付いたデニスと辺境伯夫人になりたかった恋人ブリトニーを前に、ステファニーは新しい婚約者ブラッドリーと共に対抗する。⚫︎デニスの恋人ブリトニーが不公平だと言い、デニスにもチャンスをくれと縋り出す。⚫︎そしてデニスとブラッドが言い合いになり、決闘することに……。
婚約破棄のその後に
ゆーぞー
恋愛
「ライラ、婚約は破棄させてもらおう」
来月結婚するはずだった婚約者のレナード・アイザックス様に王宮の夜会で言われてしまった。しかもレナード様の隣には侯爵家のご令嬢メリア・リオンヌ様。
「あなた程度の人が彼と結婚できると本気で考えていたの?」
一方的に言われ混乱している最中、王妃様が現れて。
見たことも聞いたこともない人と結婚することになってしまった。
婚約破棄の翌日に謝罪されるも、再び婚約する気はありません
黒木 楓
恋愛
子爵令嬢パトリシアは、カルスに婚約破棄を言い渡されていた。
激務だった私は婚約破棄になったことに内心喜びながら、家に帰っていた。
婚約破棄はカルスとカルスの家族だけで決めたらしく、他の人は何も知らない。
婚約破棄したことを報告すると大騒ぎになり、私の協力によって領地が繁栄していたことをカルスは知る。
翌日――カルスは謝罪して再び婚約して欲しいと頼み込んでくるけど、婚約する気はありません。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる