婚約者を交換ですか?いいですよ。ただし返品はできませんので悪しからず…

ゆずこしょう

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建国祭

断罪。

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国王を筆頭にゾロゾロとたくさんの貴族たちがは会場の中に入る。


「さて、皆集まったようだな。それではこれより建国祭最終日の夜会を開催する。アレウスよ。お前は団を指揮し、ここから逃げたヤツらを探し出せ。そしてこの中の物は逃がすな。」


「はっ。ウラヌス・アーノルド国王陛下のお心のままに。」
国王陛下のまえで片膝をつき、右手を固く結び左胸に軽く置く。そして軽く下を向いた。
その後はマントを大きく翻し、騎士団員に指示を出していく。

その後ろを同じように敬礼していた、ニケお兄様とアテナお義姉様が着いて行った。


騎士団員の数名が扉の外に行き先程の混乱に乗じて逃げていった人たちを探しに行った。


「さて、皆に話しておきたいことがある。今回建国祭開幕宣言の後ウラヌス・アーノルド国王陛下が撃たれた。まぁ、大体目星は着いておるがな…。」

オリオンお祖父様が国王陛下に代わり話始める。そして、ダルデンヌ公爵を睨んだ。
初めはアポロだと思っていたが、どうやら違ったらしい。子供なアポロはどうやら「俺すごいんだぜ!」「俺強いんだから言うことくらい聞けよ!」をやりたかったようだ…。


「プロメティオス・ダルデンヌよ。お前が国王陛下を撃ったんだな。」

ダルデンヌ公爵は泣いているのか分からないが肩を震わせながらオリオンお祖父に向かって話し出した。

「そんな出鱈目。誰が信じるというのだ?私がやったという証拠なんてないじゃないか…」

「証拠なぁ…それがな…有るんじゃよ。」


「え…まさか…。」


国王陛下が「入れ…」というとゆっくり扉が開いた


「お久しぶりですね。ダルデンヌ公爵。アポロ殿とアーテリアの婚約以来でしょうか。」

自分の恋仲の相手がまさかの目撃者なんて誰が思おうか…ダルデンヌ公爵の顔だけではなく、その隣に立っていたエリスの顔もどんどん真っ青になっていった。


「な、な、なぜおまえがここに。確かお前は他国へ行っていたのでは…」


「あぁ、あれはね嘘ですよ。どうでした?嘘つかなさそうな人に騙されるのは…」

普段空いているか空いていないかわからないような目でにこにこしているジュアン侯爵が目をカッと見開いた。


「う、嘘だ…だってお前のことを隣国で見たという人がいたぞ…」


「あれくらい誰でも見分けられるじゃないですか?もしかして見分けられなかったんですか?身代わりをお願いしていたんですよ。まさか、そんなことも考えつかないなんて、よっぽど家の妻とお楽しみだったようですね。ダルデンヌ公爵。」


「だ、旦那様。これはその…」
ジュアン侯爵がダルデンヌ公爵と話をしていると急にエリスが話に入ってくる。なんだかとても慌てているようだ。


「あぁ、もう離縁したよ。だから君は私の妻じゃない。因みに先ほどウラヌス・アーノルド国王陛下から許しを得て書類ももらっている。」

ひらひらと王家の紋章が押してある書状を見せつけるジュアン侯爵。
エリスはそれを手に取り、その場でへたりと座り込んだ。


「アーテリアも私の娘ではないのだろう?ずっと気づいていたよ。あの時の私は目が節穴だったんだ。君が色々な女性から婚約者を奪っていた話を聞いていたのにな…目鼻立ちも似ていないし、髪の色も似ていない。初めはエリスに似ているだけかと思ったが、髪の色なんかはエリスの髪の色でもなかったからね。それでもエリスのことを愛していたから一緒にいたんだがな…まさか娘の婚約者の夫とこんなことになっているとは…」


「パパ!ど、どぉいうこと…?」


「アーテリア。君にもうパパと呼ばれる筋合いはない。先ほどこちらの書類も陛下に承諾いただいたからね。」

そして最後にアーテリアにも真実を突き付けたのだ。もう娘ではないという書類を…
アーテリアはなんで私を捨てるのよ!と騒いでいたが、ジュアン侯爵がその言葉を聞くことはなかった。
それもそのはずだ…この親子のせいでどれだけ負債を背負ったのか…我慢し続けたのか…自分だったら我慢できない。

「あぁ、今までの君たちが使ったお金はきちんと全額記録しているから、後ほど請求しよう。勿論慰謝料もね。」

それだけいうと、ジュアン侯爵は国王陛下に一礼して、後ろに下がった。

「ダルデンヌ公爵と、エリス、そしてヘシオネリアにはそのほかに国家反逆の罪がかかっておる。謀反を企て、アポロを国王に押し上げようとしていたのだろう。これについてはアポロが自ら話してくれたよ。」

以前アポロが自分が国王になると言っていたこと、国王陛下を殺そうとしていることを話した。

「無法人を国に入れようとしていたのも、ジュアン侯爵が調べてくれていた。そのお陰で無法人を入れる前に騎士団が動けたんだ。無法人の一人が王都に火をつけようとしていたんだと聞いたが本当か?」


「そ、それはヘシオネリアが…」

ヘシオネリアに責任をすべて押し付けようとしているダルデンヌ公爵をみて、ダルデンヌ公爵は本当に何も見えていないんだなということがわかる。もう逃げれる道なんてどこにもないのに…


「そういえばヘシオネリアはどこに行った…」


「こちらにおります。遅くなって申し訳ございません。国王陛下…」
ヘシオネリアの髪を持ってずるずると引きずってくるのはヘルお兄様だ。


「ロキ、痛いわ!やめなさい。」


「本当につくづく滑稽な奴だな。まだ気づかないのか?僕はロキではない。ヘルメント・コルベール。アレウスとお前の嫌いなアフロディーナの息子だ。」

そう言って国王陛下の前に投げ捨てるとヘルお兄様はデメーテルお義姉様のところへ向かった。


「ヘシオネリアよ。お前もエリスと一緒になって謀反を企てていたのだろう。妹だからと甘やかしてきたが、もう限界だ。ダルデンヌ公爵家は爵位をはく奪する。殺して終わりも考えたが、まだ返してもらえていないものがある。金だ。金を返し終わってからお前たちを処刑する。良いか。何年たっても返し切ってもらう。金貨2000枚はくだらないだろな。せいぜい頑張りたまえ。」


それだけ言うと国王陛下はこの場を去っていった。ヘシオネリアが最後まで何かを言っていたが、誰もその声を聞くものはいなかった。
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