聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!

幸之丞

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「さあ!行きますわよ!」

「「「おーーー!!!」」」



「ちょっと待った~!!!」


私は、右腕を上にあげ、王妃様のかけ声に大きな声を出して呼応した人達を止めました。
だって、ここには、着替えをしてきた、マルグレーテ様に、何故か、お母様(アルーシャ)、叔母様(レーア)、クラーラ家政婦長が冒険者のような出で立ちで、
「おー!」とか大声を出して右手を挙げてるからです。

「何やってるの?このおばさん達・・・」

と私が思っていることを、誰にも聞こえない声で呟いたところ
メリアが

「いい歳 おばさん まるで コスプレ・・・」

と呟いた後、今度はリーサお姉様が

「お母様達、いったいその格好はどういたしましたの?
まさか・・・・・・」

と顔色をかえておばさんカルテッドを見つめました。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
あ。すみません。ここで説明です。
私は、王妃様に何かあってはいけないと思い
剣や武術など物理攻撃に優秀なメリアと、攻撃魔法が得意なリーサお姉様についてきて欲しいとお願いしました。
これで、空も飛べて移動に優れめちゃくちゃ強いマチルダと回復、治癒魔法が得意な私の4人が揃うと例えおば・・・ではなくて、王妃様がピンチになってもこの4人だと間違いが起きないと思ったのです。
そして、4人で館の庭で王妃様を待っていた所に、お母様達が、何故が冒険者のような格好で出てきたのです。
説明終わり
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

「か・・・ 仮装バーティー!」

ズコー

お姉様の一言にここにいる全員がズッコケて、倒れ込んでしまいました。

(リーサお姉様って天然だったの?今まで気づきませんでした)
ここで最初に立ち上がったマチルダが王妃様達に向かって

「みんな、鎧やドレスがピチピチでぱっつんぱっつんしているのだ!
もっと運動をしなければ駄目なのだ!」
私たち子供達は、マチルダの言葉を聞いて、お母様達をよく見て見ました。
マチルダが声を出す前は、唖然としてよく見ていませんでしたが、本当にピチピチでぱっつんぱっつんです。そしてそれに気づいた私たちは笑いをこらえるのに必死です。

「マチルダさん。この装備は私たちがまだ結婚する前に仕立てた物なのよ。
子供が出来てもまだ着られることがジャスティスなの!」
とレーア叔母様が言いました。

(ジャスティス・・・ 何が正義なのかしら・・・)と考えていたところ今度はお母様が

「そうよ。わたくしは、仕立てたけれども、体が弱かったから今日初めて装備したのよ。
わあ~楽しみですわ」

お母様は顔を真っ赤にして、言い訳?言い逃れをしています。
ん?楽しみ・・・
私はちょっと言葉に引っかかりを覚えてお伺いしました。

「あの~。念のためお尋ねいたします。
王妃様は私たちとベルティンブルグ以外の国内の治水の進捗を確かめに行くのですが・・・」
私の声をかぶせるように

「お嬢様、私たちも一緒に行きますわ。
子供達がマルグレーテ殿下にご迷惑をかけてはいけませんから。
そうですわよね?アルーシャ様 レーア様」

「そうですわ。私の夫のレナウドと、私たちのお兄様(エルーシアとリーサからみて母方の伯父さん)は、マルグレーテとパーティーを組んで冒険をしていたのよ。
私も姉様も攻撃魔法が使えるし初級ですが回復魔法も使えます」

「・・・で。それで?」
リーサお姉様は真顔で叔母様の顔をみて聞きました。

「まあ。反抗期かしら。そうよね12歳ですものね。でもライナーは第2反抗期なかったわね。」
その声に、アルーシャお母様は
「そうよね。ライナーは全くそんな気配がなかったわよね・・・」

(私は知っている・・・ 叔母様に見つからないように陰で、くそばばあ!と呼んでいたのを・・・
まあ、兄様が反抗期を母親に見せなかったのは、父親から離れてこのベルティンブルグで過ごしていたため、叔母様やリーサお姉様を守るのに必死だったのでしょう。
とフォローも忘れずに読者に伝えておきますね)

「お兄様の反抗期の話はどうでも良いことです。
お父様や伯父様が冒険者だったからってお母様や伯母様に関係がありますか?
一緒に行きたいなら行きたいとおっしゃってくださいませ。
私は、伯母様のスイーツのお店の看板メニューのプリンアラモードで手を打ちます」

ズコー

私とメリアとマチルダは、リーサお姉様の発言に激しくずっこけてしまいました。

(甘味一つで行くことを許すリーサお姉様・・・ いや、お姉様におとぼけキャラを着けるのはよしましょう)
と考えていたところメイアが
「リーサ様 チョロい 安上がり」
そしてマチルダが
「私はプリンアラモードだけでは足りないのだ!もっとスイーツを食べさしてくれるならついてきて良いのだ!」

「マチルダ チョロい 食いしん坊 キャラ 忘れていた」
とメリアがぼそっと言ったところで、

王妃と貴族の夫人達と配送の責任者の奥様が

「「「「どうか 私たちも りょ・・・ 視察につれて行ってください
スイーツの食べ放題で手を打ってください」」」」

(いや、ご夫人達、旅行って言おうとしていなかったかしら・・・)

と言って腰を深く折り頭を下げています。

そうして私以外の子供達(と古竜)が
「ええ。それでいいですわ(よ のだ!)」
と了解してしまいましたが、

私は大人達を見下ろして

「皆様、私はスイーツの食べ放題には興味ありませんわ。レシピやマニュアルを作ったのはほぼ私ですし。
ですから私は、マルグレーテ第一王妃とベルティンブルグ公爵夫人と、オッドリア伯爵夫人に、一つずつ願いを叶えて貰います。
今はまだ、考えがまとまらないので、視察が終わってから要望を言いますわ。
もし、私の願いが叶えられない場合は、マチルダと旅に出ますから」

私はニヤリと超悪い顔をして大人達に伝えました。
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