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おしごと
第8話 重要な仕事
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「みんな、ジュースは飲めた?」
「「「うん!」」」
「おいしかったひとー!」
「「「はーい!!」」」
空になったコップを握り、子供たちが笑ってくれる。
男の子が4人、女の子が6人。
子供たち全員が、甘い誘惑に釣られてくれた。
ここまでは私の作戦通り。
ほっと胸をなで下ろしながら、私は子供たちを見渡した。
「みんなの中に、責任者とかリーダーっている?」
今後の作戦をスムーズに進めるために、聞いておいた方がいい。
そんな思いを込めた言葉に、子供たちが目を伏せる。
怒られると思ったのか、みんなの顔から笑みが消えた。
「えっと。それじゃあ、年齢が一番高い子は? 」
慌てて優しい声を出して、微笑みかける。
最初にジュースを飲んだ2人に、みんなの目が向いた。
「……わたしたちです」
「そうなんだ。何歳?」
「えっと、えっと、10歳……?」
コテリと首を傾げているけど、小学校の4年生くらいかな。
下は6歳で、上は10歳。
栄養不足による成長の違いを抜きに考えても、やっはり幼く見える。
「足し算と引き算は? 出来る?」
「販売員さんのお手伝いくらいなら……」
「へぇー! すごいね!」
素直に驚いた。
「それじゃあ、質問するね? 銅銭2枚の薬を2つ。銅銭8枚の薬を3つ。いくらでしょう?」
「銅銭30枚なので、中銅貨2枚と銅銭6枚です」
「うん。正解!」
他の子にも聞いたけど、足し算はほとんどの子が正解。
と言うか、お金の計算に関しては、私より早い。
「銀貨1枚を銅貨に両替してください。何枚になりますか?」
「大銅貨12枚です」
「うん。ばっちりだね!」
この世界は、12進法。
10進法が染み着いてる私より、子供たちの方が優秀だ。
「お金を大きい方から順番に言える?」
「はい! 金貨、銀貨、大銅貨、中銅貨、銅銭です!」
「うん! みんなを販売員に認定します!」
ティリスに教えてもらう予定だったけど、嬉しい誤算だった。
薬屋の店員に教えて貰ったのか、見て覚えたのかはわからないけど、感謝だね。
ちなみに、金貨1枚が120万円くらい。
金貨200枚の返済がノルマだから、私は2億4000万円を稼がないといけない。
途方もない数字に見えるけど、勝機はある。
「みんなで稼いで、幸せになろうね!」
婚約破棄する前に、安定した基盤を手に入れる!
幸せなスローライフ小説もいいよね!
「それでは、最初のお仕事を発表します」
胸を張りながら微笑んだ後で、チラリと背後を見る。
ジェフが運転する牛車が、私たちの側に停車した。
「ここに、みんなのお風呂を作ります!」
子供たちはみんな、キョトンとした顔をしている。
私は微笑みながら、牛車の荷台に目を向けた。
薬屋から奪い取った金貨200枚分の美容品が、大量の木箱に入っている。
「ジェフ。みんなにスコップと手袋を」
「うっす!」
散乱しているゴミを積み上げて、目隠しのための壁を作る。
ゴミ捨て場の端を薬屋から見えないように隠して、私たちの本拠地にした。
「ジェフ。薬屋の庭から見えないか確認して貰えるかしら?」
「うっす!」
足早に駆けていったジェフが、庭先や搬入路をぐるりと回る。
荷台から木箱をおろす子供たちを横目に、ジェフが両手で大きな丸を作ってくれた。
「どこからどう見ても、ただのゴミ山っすね!」
「そう。ありがとう」
これで、なにをしてもバレない秘密の場所が出来た。
下準備はバッチリ。
「湯船を2つ頼むわね」
「うっす!」
トンカチや釘を取り出すジェフを横目に見ながら、子供達にも指示を出す。
空き地の四隅と、その中間地点。
合計6カ所に木箱を積み重ねて貰って、簡易の柱を作って貰う。
そこに目隠し用の布を張って、右側を女湯、左側を男湯にした。
それぞれに鎮座する湯船は、木箱をつなぎ合わせたジェフの手作り。
「ティリス。お湯をお願い」
「かしこまりました」
ティリスが湯船に手をかざして、お湯を出してくれる。
半信半疑で手伝ってくれていた子供達が、ティリスの魔法に目を輝かせた。
「お姉さんすごい!」
「お金持ちさんだ!」
コップ1杯分の魔法が使える人間が、100人に1人。
浴槽にお湯をためれる人材であれば、好待遇のスカウトが山のように来る。
拾って貰った恩があるからと側にいてくれるティリスには、本当に感謝してもしきれない。
そんな思いを胸に、私は美容液の蓋をあけた。
お肌を綺麗にするための薬で、切り傷程度なら一瞬で治る。
深い傷跡も、時間をかければ消えてくれるはず。
そう願いながら、私は自分の手にかけるように、美容液を湯船に注いだ。
「あら? わたくしが使う予定だった物を落としてしまいましたわ」
演技が下手すぎて笑いそうになるけど、これも必要な手順だから仕方がない。
高貴な成分を含む美容品は貴族しか使えないなんて、本当にバカなルールだと思う。
「後のことは、ジェフとティリスに任せますわ。みなさんをきれいにしてください」
「うっす!」「承知いたしました」
男はこっち、女はそっちだ!
そう叫ぶジェフの声を聞きながら、荷台に残る木箱に目を向ける。
「私は、ごはんの準備かな」
はじめての湯船に戸惑う子供たちの声を遠くに聞きながら、木箱をテーブルにして、パンを並べる。
ティリスが作ってくれたジュースも一緒に並べて、足元も綺麗に整えた。
そうしてぼんやり待っていると、ティリスがお風呂から出て来てくれる。
「お待たせいたしました。ご確認いただけますか?」
優雅に微笑むティリスの背後には、見違えるほどきれいになった子供たちがいた。
靴下から上着まで、衣服はすべて新品で、髪もティリスが整えてくれた。
男の子も、女の子も、みんな可愛い。
「最高の仕上がりですわ」
清潔感があって、仕事が出来そうで、幸せそうに見える。
なにより、普通の奴隷に見えないのがいい。
「わたくしの注文通りですわ」
これまでは序章に過ぎず、ここからが立て直しの本番。
私は気合いを入れ直して、子供たちを見渡した。
「まずは、全員でご飯を食べますわ」
これは、慈悲や施しなんかじゃない。
薬屋再生の肝になる、一番重要な仕事だ。
「みなさま全員が幸せな気持ちになってから、お散歩を致しましょう」
戸惑う子供たちを見ながら、私は優雅に微笑んだ。
「「「うん!」」」
「おいしかったひとー!」
「「「はーい!!」」」
空になったコップを握り、子供たちが笑ってくれる。
男の子が4人、女の子が6人。
子供たち全員が、甘い誘惑に釣られてくれた。
ここまでは私の作戦通り。
ほっと胸をなで下ろしながら、私は子供たちを見渡した。
「みんなの中に、責任者とかリーダーっている?」
今後の作戦をスムーズに進めるために、聞いておいた方がいい。
そんな思いを込めた言葉に、子供たちが目を伏せる。
怒られると思ったのか、みんなの顔から笑みが消えた。
「えっと。それじゃあ、年齢が一番高い子は? 」
慌てて優しい声を出して、微笑みかける。
最初にジュースを飲んだ2人に、みんなの目が向いた。
「……わたしたちです」
「そうなんだ。何歳?」
「えっと、えっと、10歳……?」
コテリと首を傾げているけど、小学校の4年生くらいかな。
下は6歳で、上は10歳。
栄養不足による成長の違いを抜きに考えても、やっはり幼く見える。
「足し算と引き算は? 出来る?」
「販売員さんのお手伝いくらいなら……」
「へぇー! すごいね!」
素直に驚いた。
「それじゃあ、質問するね? 銅銭2枚の薬を2つ。銅銭8枚の薬を3つ。いくらでしょう?」
「銅銭30枚なので、中銅貨2枚と銅銭6枚です」
「うん。正解!」
他の子にも聞いたけど、足し算はほとんどの子が正解。
と言うか、お金の計算に関しては、私より早い。
「銀貨1枚を銅貨に両替してください。何枚になりますか?」
「大銅貨12枚です」
「うん。ばっちりだね!」
この世界は、12進法。
10進法が染み着いてる私より、子供たちの方が優秀だ。
「お金を大きい方から順番に言える?」
「はい! 金貨、銀貨、大銅貨、中銅貨、銅銭です!」
「うん! みんなを販売員に認定します!」
ティリスに教えてもらう予定だったけど、嬉しい誤算だった。
薬屋の店員に教えて貰ったのか、見て覚えたのかはわからないけど、感謝だね。
ちなみに、金貨1枚が120万円くらい。
金貨200枚の返済がノルマだから、私は2億4000万円を稼がないといけない。
途方もない数字に見えるけど、勝機はある。
「みんなで稼いで、幸せになろうね!」
婚約破棄する前に、安定した基盤を手に入れる!
幸せなスローライフ小説もいいよね!
「それでは、最初のお仕事を発表します」
胸を張りながら微笑んだ後で、チラリと背後を見る。
ジェフが運転する牛車が、私たちの側に停車した。
「ここに、みんなのお風呂を作ります!」
子供たちはみんな、キョトンとした顔をしている。
私は微笑みながら、牛車の荷台に目を向けた。
薬屋から奪い取った金貨200枚分の美容品が、大量の木箱に入っている。
「ジェフ。みんなにスコップと手袋を」
「うっす!」
散乱しているゴミを積み上げて、目隠しのための壁を作る。
ゴミ捨て場の端を薬屋から見えないように隠して、私たちの本拠地にした。
「ジェフ。薬屋の庭から見えないか確認して貰えるかしら?」
「うっす!」
足早に駆けていったジェフが、庭先や搬入路をぐるりと回る。
荷台から木箱をおろす子供たちを横目に、ジェフが両手で大きな丸を作ってくれた。
「どこからどう見ても、ただのゴミ山っすね!」
「そう。ありがとう」
これで、なにをしてもバレない秘密の場所が出来た。
下準備はバッチリ。
「湯船を2つ頼むわね」
「うっす!」
トンカチや釘を取り出すジェフを横目に見ながら、子供達にも指示を出す。
空き地の四隅と、その中間地点。
合計6カ所に木箱を積み重ねて貰って、簡易の柱を作って貰う。
そこに目隠し用の布を張って、右側を女湯、左側を男湯にした。
それぞれに鎮座する湯船は、木箱をつなぎ合わせたジェフの手作り。
「ティリス。お湯をお願い」
「かしこまりました」
ティリスが湯船に手をかざして、お湯を出してくれる。
半信半疑で手伝ってくれていた子供達が、ティリスの魔法に目を輝かせた。
「お姉さんすごい!」
「お金持ちさんだ!」
コップ1杯分の魔法が使える人間が、100人に1人。
浴槽にお湯をためれる人材であれば、好待遇のスカウトが山のように来る。
拾って貰った恩があるからと側にいてくれるティリスには、本当に感謝してもしきれない。
そんな思いを胸に、私は美容液の蓋をあけた。
お肌を綺麗にするための薬で、切り傷程度なら一瞬で治る。
深い傷跡も、時間をかければ消えてくれるはず。
そう願いながら、私は自分の手にかけるように、美容液を湯船に注いだ。
「あら? わたくしが使う予定だった物を落としてしまいましたわ」
演技が下手すぎて笑いそうになるけど、これも必要な手順だから仕方がない。
高貴な成分を含む美容品は貴族しか使えないなんて、本当にバカなルールだと思う。
「後のことは、ジェフとティリスに任せますわ。みなさんをきれいにしてください」
「うっす!」「承知いたしました」
男はこっち、女はそっちだ!
そう叫ぶジェフの声を聞きながら、荷台に残る木箱に目を向ける。
「私は、ごはんの準備かな」
はじめての湯船に戸惑う子供たちの声を遠くに聞きながら、木箱をテーブルにして、パンを並べる。
ティリスが作ってくれたジュースも一緒に並べて、足元も綺麗に整えた。
そうしてぼんやり待っていると、ティリスがお風呂から出て来てくれる。
「お待たせいたしました。ご確認いただけますか?」
優雅に微笑むティリスの背後には、見違えるほどきれいになった子供たちがいた。
靴下から上着まで、衣服はすべて新品で、髪もティリスが整えてくれた。
男の子も、女の子も、みんな可愛い。
「最高の仕上がりですわ」
清潔感があって、仕事が出来そうで、幸せそうに見える。
なにより、普通の奴隷に見えないのがいい。
「わたくしの注文通りですわ」
これまでは序章に過ぎず、ここからが立て直しの本番。
私は気合いを入れ直して、子供たちを見渡した。
「まずは、全員でご飯を食べますわ」
これは、慈悲や施しなんかじゃない。
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