子爵令嬢でしたが真の姿は王女でした。婚約破棄した貴方は許しません

ルイス

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13話 制裁 その1

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「そ、そっちが問題なのですか……!? フェリス王女殿下に関してのことではなく!?」


 ブンド様はあまりにも驚いているのか、とても面白い表情になっていた。言葉では言い表せないけれど、普段なら爆笑しているレベルだ。

「そもそも、言っていることがおかしいです」

「ふぇ、フェリス様……!」


 今まで「フェリス」と呼び捨てにしていたくせに、私が第二王女だと知るといきなり態度を変える……ブンド様は本当に変わっていないわね。逆に安心するわ。


「フォルテ兄さまは私の大切な兄になります。その辺りはどうお考えでしょうか?」

「え……あ、そうですね! 確かにフォルテ殿に対して、失礼なことを言ってしまったかもしれません! 本当に申し訳ない!」

「ブンド様、本当に悪かったと思っていますか?」

「えっ……? 思っていますよ、どうしたのですか急に……」


 急にじゃないけれどね。最初からこの話をしているのだし。


「全然分かっていないようだから、もう一度説明するわね? ブンド、あなたはフォルテ殿が子爵令息だからという理由で、彼を蔑ろにしたのよ。これは許されることではないの。その辺りを分かっているの? ということよ」


 フィルア姉さまが呆れたような声で言ってくれた。私が言いたかったことを全て代弁してくれた感じだ。

「そ、それについても、もちろん分かっていますよ……! 貴族として超えてはいけないラインを超えてしまったようですね……申し訳ない!」

「本当に申し訳なく思っているなら、私に謝罪はしないでしょう? 本当に分かっているの?」

「あ……そ、それは……」


 ブンド様はようやく理解したみたいだけれど、もう完全に全てが遅かった。隣に立っているルーザ嬢が可哀想だ。

 彼女もこの婚約破棄に関与しているから、手放しに許すことは出来ないけれど。今の彼女の気持ちは良く分かる気がする……同情してしまうわ。

 ブンド様は、睨んでいるフォルテ兄さまに向き直り、深々と頭を下げていた。

「非礼を詫びたいフォルテ殿! 本当に申し訳なかった!」


 本気で謝っているかどうかは怪しいけれど……とりあえずは一件落着かしら? 流石に周囲の貴族達が動揺しているしね。この話題はここ辺りで……と思っていたのだけれど。


「私は許すつもりはありませんよ、ブンド殿」

「……え?」


 ブンド様は完全に呆けた顔になっていた。予想外の返答が来たから戸惑っているのだろう。

「あなたは子爵という立場を小馬鹿にし、私だけではなく、妹のフェリスも馬鹿にした。これは決して許されることではありません」

「な、なな……」


 制裁は終わってなどいなかった……むしろ今から、真の制裁が始まろうとしていたのだ。
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