鬼凪座暗躍記

緑青あい

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『鬼憑き』

其の六

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……あれは、まことにおぞましい光景でした。思い出すだけで、身の毛がよだつほどです。黒い巨獣の如き鬼神は、姫さまを囚えた鬼灯篭ほおずきかごから降り立つや、恐怖で動けぬ青辰せいたつを……

 血の惨劇の幕開けは、鋭い爪牙そうがに咽笛を斬り裂かれた若沙弥わかしゃみの、断末魔の悲鳴から始まった。
「ぎゃあああぁぁあぁぁぁぁあっ!」
 返り血を味わい、歓喜の雄叫びを上げる鬼神《未伽始羅まかしら》――その凶眼が次に捉えたのは、今一人の若沙弥だ。肉薄する鬼神の黒い魔手が、居すくまる若沙弥の肩にかからんとした時、舜啓しゅんけいが弟子の衿首をつかみ、後方へと引き倒した。
 代わって前に躍り出た舜啓は、再び懐刀をかまえなおし、邪悪な鬼神と対峙たいじする。
雅奄殿がえんどの! どうすればいいのだ! どこを狙って突けばいい! どうか、ご助勢を!」
 震える切っ先を鬼神に向け、逼迫ひっぱくした悲鳴を上げる舜啓。
 これに、雅奄居士がえんこじが返したセリフは、鷹揚おうようで緊張感のカケラもない放言だった。
「下手に動きなさんな。慌てずとも、あんた一人くらい、生かしておいてやるってよぅ」
「なん……ですと!?」
 舜啓は耳を疑った。聖人しょうにんにあるまじき返答である。そんな一瞬の隙に、鬼神は舜啓の頭上を軽々飛び越えるや、背後で腰を抜かしていた若沙弥の体を、容赦なく踏み潰した。
 叫哭きょうこくと、骨の砕ける鈍い音がかさなる。振り返った舜啓の蒼白顔を見すえ、挑戦的にニヤリと嗤う鬼神は、八角堂から一気に対岸桟敷さじきへ飛びうつり、さらなる凶行へ走った。
 巻き起こる血風けっぷう、禍々しい獣声じゅうせい。桟敷に居並ぶ面々は、この期に及んでもまだ夢現状態。
 なんの抵抗も見せず、鬼神の爪牙にかかる瞬間まで、ヘラヘラと薄笑いを浮かべていた。
 神酒みきに毒を盛られたことは、最早、明らかだ。
 しかも毒酒を配った侍女までもが、眼にあまる非道ひどうな狂態を晒した。
 隠し持った短刀で、生き残りの閹官えんかん女官へ、ためらわず凶刃を突き立てたのだ。
 侍女たちの瞳は、どれも空ろな玻璃玉はりだまで、心を亡くした人形さながらだった。
 唯一人満足げな、白面はくめん美貌の新入り侍女が、八角堂へ向けて猛々しい蛮声を張り上げた。
「よぉ! 朴澣ほおかん! こっちはすんだぜ! 一角坊いっかくぼうの毒酒のお陰で、仕事が楽でいいぜぇ!」
 驚くことに、可憐な侍女が発したのは野太い男声だった。
 無表情の侍女たちを操り、差配している傀儡師かいらいしは、どうやらこの美男らしい。
「なぁに、お安い御用じゃて! だがやっぱり蟲惑酒こわくしゅより、鬼の糞石粉ふんせきこをまぜた方が、面白い見世物になったと思うがのう! 哈哈哈ハハハ!」
 今までの厳格な面持ちなど、どこへやら……悪辣あくらつな戯言を返すのは天幻坊てんげんぼうだ。
 欄干に腰かけ、おいから出した酒瓢箪さけびょうたんを、豪快にあおっている。
「……ご、御坊ごぼう! これは一体、なんの真似ですか! よもや……あ、あなたたちは……」
 対岸本殿で繰り広げられる、残酷な殺戮劇。
 奥から聞こえて来るのは、毒酒の難を避けた正気の家臣たちの、壮絶な阿鼻叫喚あびきょうかん
 慄然と震え上がる舜啓の、疑念に満ちた瞳。雅奄居士は、まったくわるびれる風もなく、右手でたもとから取り出した煙管キセルを、悠々と吹かす。
「貴様! 『冥加天狗みょうがてんぐ』と名乗ったのは、真っ赤な嘘! さては鬼神の手先だったのか! この偽善者め! く、身許を白状しろ!」
 今や舜啓の眼には、恐怖より激しい憤怒が渦巻いている。切っ先をニセ聖人へと向けた舜啓は、美甘姫みかもひめを囚えた鬼灯篭を廻り、彼女を案じつつも、ゆっくりと雅奄居士へ迫る。
 当の雅奄居士は、少しも動じず北叟笑ほくそえみ、からかい調子で経帷子きょうかたびらの左袖口をまくった。
「なかなかいい筋立てだろ? なにせ、演出家の腕がいいからなぁ。どうだい、感想は?」
 むき出しになった雅奄居士の左腕は、浮き上がる血管が、木蔦きづたのように太くからみ合い、手先にいくほど幾重にも分枝ぶんしして、床板へと喰いこんでいた。
 そうして根を張った枯枝状の腕は、床板を伝い……なんとも信じがたいことに、美甘姫を囚える巨大な鬼灯篭へと、つながっていたのだ。
 意思なき樹木と、生身の体を共有するなど到底、人間業ではあり得ない。
 震撼しつつも、舜啓は以前、隠形鬼道術師おんぎょうきどうじゅつしから聞いた【鬼宿木おにのやどりぎ】の話を思い出していた。
 それは鬼の屍骸を苗床に成育した、呪木じゅぼくのことである。近づく人体へ棘を刺し、血肉を糧に全身へ根を張って、寄生した者を鬼化きかさせるという、恐ろしい人喰い木だ。
 この男も、そうした鬼業きごうを背負う、半鬼人はんきじんなのだろうか。
 いや、ちがう。
 この男は逆に【鬼宿木】を、思い通り操っているではないか。元々鬼の血を引く者なら、逆に【鬼宿木】を凌駕し、【手根刀しゅこんとう】という、変幻自在の最強武器として、使いこなせるとも聞いた。但し、それでも危険は大きく、寿命も三年が限度なのだ。
 ゆえに『鬼宿木三年忌おにのやどりぎさんねんいみ』と呼ぶ。
 だがいずれせよ、男の悪意は明白だ。
 舜啓は気を取りなおし、ニセ聖人に突進する。
「……諸悪の根源、鬼業の張本人は、貴様だったのかぁあ! よくもたばかったなぁあ! 鬼畜外道めぇぇぇえ! 姫さまを、疾く放さぬかあぁあぁぁぁあっ!」
 しかし、半狂乱で襲いかかる舜啓の懐刀は、虚しく空を斬った。
 雅奄居士は敏捷びんしょうな動きでたいをかわし、反対側の欄干へ飛びうつっていた。
 難儀そうに左足を引く身障者のはずが、常人よりはるかに強靭きょうじんな脚力の持ち主である。
 その上、鬼灯篭とつながった……と云うか、雅奄居士の手先が変形した鬼灯篭は、さらに脈々と触手を伸ばしていく。ついには舜啓の巨躯きょくを素早くからめ捕り、きつく緊縛した。
「ぐわっ……この、化け物め! 放せぇえ!」
 しゃにむにもがく舜啓だったが、抵抗はすべて徒労に終わった。
 神体画の壁板に叩きつけられ、身動きできぬようはりつけられてしまったのだ。
 懸命に身をよじるも、怪士あやかしの腕から断ち切られてなお、しっかりと舜啓の体に楔を打った枯枝の触手は、かえってあらがうほど彼を締め上げ、苦痛を増大させた。枯枝の如く見えて、実は柔軟かつ強度があり、遠隔操作も可能な魔手である。
 両手足を広げたまま、徐々に仄霞ほのがすむ舜啓の視界、意識が遠のきかけている。
 人間以上の禍力かりきを持す怪士。その正体は――鬼神か、禍神まがかみか。
 辺りは水を打ったような静けさだが、高まる危機感が舜啓の意識を無理やり呼び戻した。
「……ああっ!」
 瞠目どうもくしたまま、後句が続かぬ舜啓。彼の戦慄を、勢ぞろいした怪士一味、正体不明の男三人が観察し、侮蔑的に嘲嗤っていたのだ。
 垢染あかじみた直綴墨衣じきとつすみごろもに朱の胴丸どうまる、皮衣をまとった酔いどれ破戒僧は天幻坊だ。兜巾ときんを外した額には、前科者〝悪〟の烙印、頭頂部から突出するのは、赤く鋭い一本角。
巫丁族かんなぎひのとぞく(強い霊力と角を持し、鬼の眷族とされる三種族の筆頭)】に相違ない。
 美貌の侍女から颯爽たる喝食巡礼かっしきじゅんれいに変じたのは、美男の雲水だ。舜啓は知る由もないが、殺人鬼と化した侍女たちをたぶらかし、聖戒王家せいかいおうけ別邸にもぐりこんだ二日前の〝宿坊しゅくぼう〟である。
 首筋の入れ墨から、【穢忌族えみぞく(生来より強い呪業じゅごうを背負う〝神に見捨てられた忌諱族きいぞく〟で、自他ともに滅ぼす呪気から護身のため、四十余年の短い生涯を徹して『観音経二千九十字』を全身に彫り続ける)】の忌々しい出自が垣間見える。
 そして藍染め単衣ひとえに派手な大ぶり継半纏つぎはんてんをはおった、五体満足の雅奄居士。寡頭かとうを外した素顔は、左半分が醜く爛れた悪相で、眼帯下の隻眼は、邪気を孕んだ琥珀こはくの凶眼だった。
 挙句、彼らの背後には、例の黒光る鬼神までひかえている。
 鮮烈な返り血で濡れた剛毛から、ポタポタとしたたる赤いしずく
 ざっくりと、牙が並んだ口からはヨダレを垂らし、くぐもったうなり声を上げ、鬼灯篭をつかんでは、内包された美甘姫を、柘榴状ざくろじょうの複眼と、黄金の四つ目で、なめるように見つめていた。
 やがて、舜啓に一歩近づいたニセ聖人。一味の頭目らしき【手根刀】の半鬼人は、ニヤつきながら舜啓に、不敵な宣戦布告を放った。
「あんたは殺さねぇよ。大事な生き証人だからな。あんたに呑ませたのは、ただの水だし、惑乱の幻麻香げんまこうだって、あんたと若沙弥ンところにゃあ、流れていかねぇような計算だったのさ。すべては……聖戒王唐久賀せいかいおうからくがに、ことの始終顛末と、俺たちが姫君を泥梨ないりへ連れ去る理由……これを、しかと伝えてもらうためなんだなぁ」
 苦しい息の下、舜啓は信じられぬと云った表情だ。
 それでも必死に、怪士どもを面罵する。
「き、貴様! 畏れ多くも……我ら、神祇府じんぎふ《聖戒王家》を……敵に回すつもりか! たかが鬼畜と妖怪もどきが、小賢しい詐術を弄したところで……逃げきれると思うのかぁ!」
「思うさ。あんたら生きた人間は死ぬ以外、泥梨を侵すこたぁできねぇだろ? 俺たちぁ、冥界八虐衆筆頭めいかいはちぎゃくしゅうひっとう鬼面羅刹きめんらせつ】が配下《泥梨五殺鬼ないりごさつき》だ。コッチじゃ地獄参りの【鬼凪座きなぎざ】一味で通ってる。今回は、聖戒王の亡き奥方《斎酒ゆき》殿に命じられてなぁ。『愛娘の美甘を、いつまでも鬼畜の手元には預けておけぬゆえ、不如帰門かえらずもんをくぐらせ、泥梨劫殺冥帝ないりごうさつめいていに嫁がせたい』ンだとさぁ。くわしいこたぁ聖戒王へ、じかに聞いてみるんだな。爺さんは以前、てめぇの息子も殺してるんだ。思い当たる節が必ずあるはず……無論あんたにもな、舜啓。つまりこれは復讐だねぇ。鬼業の報いはに恐ろしいモンだぜ。とくと思い知れよ」
 怪士は邪悪な琥珀の凶眼で睨み、舜啓の鼓動を急激に乱す。
 強烈な鬼業に晒された舜啓は、堪えがたい辛苦に悶絶、声をしぼり出す。
「ううっ……ぐわあぁあ! やめろぉおっ!」
 そうこうする内にも、着々と脱出準備にかかる破戒僧と美男雲水。
 いつの間にか釣殿つりどのの床下に用意されていた、精霊船へと乗りこんだ。
 玻璃玉の淡い浮き灯篭は、暗い湖面へまっすぐ一列に並び、泥梨への道標と化している。
 鬼神も頭目の合図を受けて、すでに彼の左腕から分離した鬼灯篭を、軽々と担ぎ上げていた。中には囚われたまま、意識のない美甘姫がいる。
 鬼神は来た時と同じように暗い湖面を歩き、篭の中の姫君を連れ去らんとする。
【鬼凪座】――と名乗った怪士三人も、精霊船を釣殿から離し、鬼神に続いて漕ぎ出した。
「ま、待て! 姫さまを、どうする気だぁ! このままではおかんぞ、邪鬼どもめ! たとえ、地獄の底まででも追いつめて、必ずや、貴様らの首を、この命に、代えても……必ず」
 次第に遠のく鬼神と怪士一味、舜啓の意識。
 不気味な鵺吟ぬえぎん鬼灯夜ほおずきやの赤い月光、護摩壇ごまだんから揺らめく焔、群れ飛ぶ蛍、屍骸が発する青白い燐火、夢か現か地獄絵図……舜啓が最後に見た光景は、大湖の中へと沈み逝く鬼灯篭……美甘姫を封じこめたまま、深奥しんおうな泥梨の不如帰門へと向かうのだ。鬼神は雄叫び発し、美甘姫の空蝉うつせみを見送ると、怪士一味の乗った精霊船もろとも夜闇へ溶けこんで消えた。

……そして、奴らの姿が完全に見えなくなった頃、枯枝の縛めがようやく解けて崩れ去り、私の体は自由になりました。しかし、どうあがいても全身に力が入らず、ついには意識を失ってしまい、最早、姫さまを湖中から救い出すことも、邪鬼どもの行方を追うこともままなりませんでした……聖戒王君! どうか、存分なご処分を! できることなら今すぐにでも私に、美甘姫さまのおあとを追わせてください!……

 話し終えた舜啓坊は、聖戒王の足元へ泣き伏した。あまりの激しい慟哭どうこくに、慄然と黙りこむ武士団。唐久賀は、先刻の使鬼しきの来訪もあるだけに激震し、動揺はいちじるしかった。
 いや、十年前に死んだ妻女《斎酒》の名が出た時点で、唐久賀の心はすでに崩壊していた。

――再び、こじ開けられる闇、彼方から聞こえ来る、懐かしい女の声、封印された、いにしえの悲劇、永遠がひた隠す、光の射さぬ幕間――
『斎酒! よくも永い間、このわしをたばかってくれたな! 裏切り者め! 恥を知れ!』
――男の怒声、打擲ちょうちゃく、破砕音、すすり泣く女――
『先に裏切ったのはどちらですか! あなたは心底、冷たい人間です! 天帝てんていに捧げる崇高な信仰心はあっても、私たちにかけるいたわりの心は、微塵もないと仰るの? だから愛しい吾子あこをも、平気で見捨てることができたのですね! 唯一度の過ちを許す寛容な心も持ち合わさず、なんで人民に真諦教の教義を説くことなどできましょう! ましてや物心もつかぬ幼子に、どれだけの罪咎があるというの! 恥知らずは、あなたの方です!』
――倒壊する家具、悲鳴、鯉口こいぐちを切る刃音――
『黙れ! 神祇大臣じんぎだいじん《聖戒王》の顔に泥を塗っておきながら、この儂に意見するとは笑止千万! うにすんだ過去の話をむし返し、己の犯した姦淫罪を正当化せんとは見下げ果てた性悪女よ! 最早、堪忍ならぬぞ! そこへなおれ! 一刀の下に成敗してくれる!』
『いいえ、黙りませぬ! ようやく生まれ溺愛していた嫡男を、鬼業に穢れたなぞと根も葉もない中傷に惑わされ……手の平返しで放逐するとはあまりに無慈悲! 人の道に外れたふるまいではありませぬか! あの子はまだ三つ……〝鬼憑おにつき〟の兆候とて、まったく出ておりませんでしたのに……あなたこそ血も泪もない、人のなりした鬼畜でございます!』
『まだ云うか! 姦婦!』
――男のゆがんだ凶相、肉を斬り裂く一閃、血飛沫ちしぶき、女の断末魔の悲鳴、見つめる幼子の瞳――
『……み、見たか、美甘……これが、そなたの父上の……本性ぞ……はよう、逃げて……』
――少女の叫び声、駆け出す足音、男の蒼白顔、取り落とす血刀、乱れた黒髪、気息奄々きそくえんえん、追いすがる鬼畜、逃げて、走って、さまよいこんだ忌地いみち――
『美甘ぉ! そこへ入っては、ならぬ!』
――やがて静かに、寸劇の幕は閉ざされた――

「……ふ、ふ、哈哈哈! なんということだ! すべては、この儂がまいた種……鬼憑きの讒訴を真に受けて、忌地へ捨てた吾子と、病死と届けたその実、儂がこの手で斬殺した斎酒が……哈哈! 大事な美甘まで、儂から奪い去ったのか! 許してくれ、美甘! お前の背負った不遇も鬼業も、すべては儂の身から出た錆! 許してくれ、朴太子ほおたいし! 許してくれ、斎酒! どうか、戻って来てくれぇ!」
 唐突にくずおれ、嗚咽した聖戒王。
 初めて見る神祇大臣の激情と悔恨、凄絶きわまりない哭声こくせいに、成す術もなく佇む家臣一同。腹心であるがゆえ、聖戒王の過去帳をすべて知る舜啓坊は自責の念に堪えきれず、ついに己の舌を噛み切った。おびただしい血を吐く舜啓坊の憤死に、家臣たちはまたも騒然。
 主命に従ってのこととはいえ、聖戒王の幼い太子を忌地へ捨てたのは、実は彼だったのだ。
 当の聖戒王は、過去の罪業を嘆き己を責めさいなむ内、心労が祟ってか……徐々に憔悴。
 到頭、力尽きて、狂気の底へと堕ちていった。
「……哈哈! すべては夢じゃあ、幻じゃあ……皆、ここにいるではないかぁ……斎酒よ、朴太子よ、美甘よ……今度こそ、我ら四人で幸せに……幸せに、喃……哈哈、哈哈哈!」
 散らばる無惨な屍の山と、うれしそうに対話する唐久賀。
 王君の凶変に凍りつく家臣一同。気の狂れた閹官女官の醜態とからめ、聖戒王の失墜まで見届けた武士団は、人の心の儚さ、もろさに哀憐をもよおし、天を仰いだ。
 彼らはあらためて死者に合掌、泪ぐんで黙祷を奉げた。
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