7 / 30
第7話 無名工房、はじまりの一日
しおりを挟む
夜明け前の王都はまだ眠っている。
市場の通りには人影もなく、遠くからパン屋の薪を割る音だけが聞こえていた。
創星の炉では、すでに灯が入っていた。赤い光が窓から漏れ、わずかに煙が昇っている。
レオンは火床の前に立ち、溶けた鉄の色を見つめていた。
「……温度、よし。魔流、安定。創星炉の試運転は成功だな」
「ふぁ……朝から仕事だなんて元気だねぇ」
エルナがあくび混じりに鍋を抱えて出てきた。髪がはね、まだ寝ぼけ眼のまま火のそばに立つ。
「おはよう。朝ごはん、できてる?」
「できてるよ。昨日のスープにちょっと香草足しただけだけど」
「助かる。腹の空いた鍛冶師は役に立たんからな」
二人の会話を聞きながら、ティナが水桶を持って走ってくる。
「お、おはようございます! 今日から店舗業務開始なんですよね!」
「緊張してるな。まあ、最初の客が来るまでに慣れろ」
工房の外には、昨日エルナが描いた新しい看板が立っていた。
『創星の炉 修理・鍛造・魔具調整・食事提供(!?) 職人見習い募集中』
その最後の一文にガルドが盛大に吹き出した。
「飯屋でもねーのになんで食事提供を前面に出しとるんじゃ!」
「だって、評判いいよ? 昨日のまかないを食べた冒険者が、もう匂いでここ覚えてたもん」
「ほう、飯の匂いで客を釣る鍛冶屋か。悪くねぇ」
グランが炉の奥からくぐもった笑い声を上げた。
レオンは肩をすくめながら、棚の整理を始める。
槌、鋸、刻印具、魔石炉心、錬金釜に料理鍋。どれも煤けていたが、職人の手に渡るのを待っているようだった。
「さて……今日から本格的に動く。だが、警戒もしておけ」
「昨日の紅錆の炉の奴ら?」
「ああ。どうせ今日か明日には、何かしら次の手が来る」
レオンの声は静かだが、炎のように熱を帯びていた。
◇
午前。
最初に訪れた客は、一見頼りなさげな少年だった。
「す、すみません……剣を直してほしくて……!」
抱えていた剣はひどく歪み、刃先は欠けていた。護符の亀裂から淡く魔力が漏れている。
「どこでこうなった?」
「魔獣討伐です。ギルドの下級依頼で……仲間に合わせたら、一本で三体も叩いちゃって」
「一本で三体……使い方は雑だが、若いな」
レオンが目で状態を追う。その視線には研ぎ澄まされた職人の集中が宿る。
「エルナ、魔力中和液を。ティナ、柄の締め直しを手伝え」
「了解っ!」
「はい!」
三人が息を合わせて動く。
火花が散り、炉の音が響く。鉄が柔らかくなり、レオンが軽く槌を振り下ろすたび、金属が歌うような音を立てた。
ティナはその手元をじっと見つめ、息を合わせて補強のリベットを打つ。
エルナが中和液を塗り、魔力の流れを整える。青い光が刃を包んだ。
「創精鍛造・再結合」
レオンが小さく呟く。右手の紋章が微かに光り、鉄の鼓動がひとつに重なる。
金属の裂け目が音もなく閉じ、滑らかな輝きを取り戻していく。
「よし、これでいい。今度は無理に叩くな。剣も生き物だ」
「ありがとうございます……! 本当に、すごい……」
少年の瞳がきらめく。彼は深く頭を下げると、そのまま駆けだしていった。
ティナはその背中を見て小さく微笑んだ。
「こういう瞬間、好きです」
「だろう?」レオンがうなずく。
「物は使う奴の笑顔で完成する。それが創星炉の理念だ」
◇
昼。
工房の前には人の列ができはじめていた。
修理や調整の依頼の他に、「噂のシチュー目当て」という者も多かった。
鍛冶屋の鍋を囲んで冒険者たちが騒ぎ、ガルドが店番代わりに応対に立つ。
「こ、こんなに来ると思わなかったね……!」エルナが忙しそうに走り回る。
「おでん屋みてぇだな!」とグランが笑う。
だがその賑わいの中、レオンは気を抜かずにいた。
昼下がり。列の最後尾に、見慣れた紋章を見たからだ。
紅錆の炉――昨日、挑発に来たギルドの印。
その合間を縫うように、黒衣の男が一人。周囲を観察する動きが露骨すぎた。
「ティナ、エルナ。奥の資材庫に星鉄の結晶を移しておけ」
「どうしたの?」
「面倒なのが来た。警戒を怠るな」
そう言ってレオンは外へ出る。
黒衣の男は口の端を吊り上げ、懐から何かを取り出した。
「穏やかにいきましょう、レオン・ハース。俺たちも揉める気はない。ただ、少し見せてほしいだけですよ」
「何を?」
「その異常な鍛冶スキルを、です」
男が指を鳴らす。背後の路地から、紅錆の炉の職人三人が現れた。全員が武装し、片手に魔具槌を構えている。
「ギルド間の試合通告だ。こちらは正式書面を提出済み。“鍛造試験”として工房対抗だ。断る権利はない」
その言葉に、周囲の客たちがざわめいた。
鍛造試験――職人ギルド間で行われる技術決闘。勝敗によって信用度や仕事の権利が変わる。
挑まれた側が逃げれば、事実上の敗北となり、評価が地に落ちる。
「姑息な真似を……」
「姑息? 公平ですよ」男はにやにやと笑う。
「二時間後、南区の鍛冶連評議場にて。テーマは“飛竜の牙の刃物”だ。それをどう仕上げるか、腕前を見せてもらいましょう」
そうして彼らは去っていった。
レオンは手を握る。掌の紋章が熱を帯びていた。
力の震えでも怒りでもない。
炎を制御する鍛冶師の心が、静かに燃え上がっている証。
「……面白い。受けて立つ」
エルナが驚いた顔で彼を見る。
「本気で? 罠かもしれないよ!」
「罠だろうが関係ない。俺たちの名を広めるには、こういう場が一番早い」
「でも……!」
「心配するな。この炉を創ったのは誰だと思ってる」
グランが笑いながら答えた。
「オレ様だろ?」
「いや、俺だ」
「即答かよ!」
エルナが思わず吹き出し、ティナも緊張していた顔を和らげた。
その空気を確かめて、レオンは仲間たちに言う。
「勝ちを狙う。紅錆に、創星の名を刻みつける。各自、準備に入れ。ティナは研磨素材の確認。エルナは冷却ポーションの調合。ガルドは道具の適正だ。三時間後に集合する」
「了解!」
「よっしゃ、面白くなってきた!」
炎が高く上がった。
その赤が、まだ名も無き工房だった“創星の炉”を照らす。
今日が、真の意味での第一日目。
職人が戦う戦場は、剣ではなく火の中にある。
そして、王都南区――鍛造評議場。
午後の日差しの中で、火花が散る音が待っていた。
「創星の炉、挑戦受諾の刻印確認――試合開始!」
その号令と同時に、レオンの槌が火花を散らした。
(第7話 完)
市場の通りには人影もなく、遠くからパン屋の薪を割る音だけが聞こえていた。
創星の炉では、すでに灯が入っていた。赤い光が窓から漏れ、わずかに煙が昇っている。
レオンは火床の前に立ち、溶けた鉄の色を見つめていた。
「……温度、よし。魔流、安定。創星炉の試運転は成功だな」
「ふぁ……朝から仕事だなんて元気だねぇ」
エルナがあくび混じりに鍋を抱えて出てきた。髪がはね、まだ寝ぼけ眼のまま火のそばに立つ。
「おはよう。朝ごはん、できてる?」
「できてるよ。昨日のスープにちょっと香草足しただけだけど」
「助かる。腹の空いた鍛冶師は役に立たんからな」
二人の会話を聞きながら、ティナが水桶を持って走ってくる。
「お、おはようございます! 今日から店舗業務開始なんですよね!」
「緊張してるな。まあ、最初の客が来るまでに慣れろ」
工房の外には、昨日エルナが描いた新しい看板が立っていた。
『創星の炉 修理・鍛造・魔具調整・食事提供(!?) 職人見習い募集中』
その最後の一文にガルドが盛大に吹き出した。
「飯屋でもねーのになんで食事提供を前面に出しとるんじゃ!」
「だって、評判いいよ? 昨日のまかないを食べた冒険者が、もう匂いでここ覚えてたもん」
「ほう、飯の匂いで客を釣る鍛冶屋か。悪くねぇ」
グランが炉の奥からくぐもった笑い声を上げた。
レオンは肩をすくめながら、棚の整理を始める。
槌、鋸、刻印具、魔石炉心、錬金釜に料理鍋。どれも煤けていたが、職人の手に渡るのを待っているようだった。
「さて……今日から本格的に動く。だが、警戒もしておけ」
「昨日の紅錆の炉の奴ら?」
「ああ。どうせ今日か明日には、何かしら次の手が来る」
レオンの声は静かだが、炎のように熱を帯びていた。
◇
午前。
最初に訪れた客は、一見頼りなさげな少年だった。
「す、すみません……剣を直してほしくて……!」
抱えていた剣はひどく歪み、刃先は欠けていた。護符の亀裂から淡く魔力が漏れている。
「どこでこうなった?」
「魔獣討伐です。ギルドの下級依頼で……仲間に合わせたら、一本で三体も叩いちゃって」
「一本で三体……使い方は雑だが、若いな」
レオンが目で状態を追う。その視線には研ぎ澄まされた職人の集中が宿る。
「エルナ、魔力中和液を。ティナ、柄の締め直しを手伝え」
「了解っ!」
「はい!」
三人が息を合わせて動く。
火花が散り、炉の音が響く。鉄が柔らかくなり、レオンが軽く槌を振り下ろすたび、金属が歌うような音を立てた。
ティナはその手元をじっと見つめ、息を合わせて補強のリベットを打つ。
エルナが中和液を塗り、魔力の流れを整える。青い光が刃を包んだ。
「創精鍛造・再結合」
レオンが小さく呟く。右手の紋章が微かに光り、鉄の鼓動がひとつに重なる。
金属の裂け目が音もなく閉じ、滑らかな輝きを取り戻していく。
「よし、これでいい。今度は無理に叩くな。剣も生き物だ」
「ありがとうございます……! 本当に、すごい……」
少年の瞳がきらめく。彼は深く頭を下げると、そのまま駆けだしていった。
ティナはその背中を見て小さく微笑んだ。
「こういう瞬間、好きです」
「だろう?」レオンがうなずく。
「物は使う奴の笑顔で完成する。それが創星炉の理念だ」
◇
昼。
工房の前には人の列ができはじめていた。
修理や調整の依頼の他に、「噂のシチュー目当て」という者も多かった。
鍛冶屋の鍋を囲んで冒険者たちが騒ぎ、ガルドが店番代わりに応対に立つ。
「こ、こんなに来ると思わなかったね……!」エルナが忙しそうに走り回る。
「おでん屋みてぇだな!」とグランが笑う。
だがその賑わいの中、レオンは気を抜かずにいた。
昼下がり。列の最後尾に、見慣れた紋章を見たからだ。
紅錆の炉――昨日、挑発に来たギルドの印。
その合間を縫うように、黒衣の男が一人。周囲を観察する動きが露骨すぎた。
「ティナ、エルナ。奥の資材庫に星鉄の結晶を移しておけ」
「どうしたの?」
「面倒なのが来た。警戒を怠るな」
そう言ってレオンは外へ出る。
黒衣の男は口の端を吊り上げ、懐から何かを取り出した。
「穏やかにいきましょう、レオン・ハース。俺たちも揉める気はない。ただ、少し見せてほしいだけですよ」
「何を?」
「その異常な鍛冶スキルを、です」
男が指を鳴らす。背後の路地から、紅錆の炉の職人三人が現れた。全員が武装し、片手に魔具槌を構えている。
「ギルド間の試合通告だ。こちらは正式書面を提出済み。“鍛造試験”として工房対抗だ。断る権利はない」
その言葉に、周囲の客たちがざわめいた。
鍛造試験――職人ギルド間で行われる技術決闘。勝敗によって信用度や仕事の権利が変わる。
挑まれた側が逃げれば、事実上の敗北となり、評価が地に落ちる。
「姑息な真似を……」
「姑息? 公平ですよ」男はにやにやと笑う。
「二時間後、南区の鍛冶連評議場にて。テーマは“飛竜の牙の刃物”だ。それをどう仕上げるか、腕前を見せてもらいましょう」
そうして彼らは去っていった。
レオンは手を握る。掌の紋章が熱を帯びていた。
力の震えでも怒りでもない。
炎を制御する鍛冶師の心が、静かに燃え上がっている証。
「……面白い。受けて立つ」
エルナが驚いた顔で彼を見る。
「本気で? 罠かもしれないよ!」
「罠だろうが関係ない。俺たちの名を広めるには、こういう場が一番早い」
「でも……!」
「心配するな。この炉を創ったのは誰だと思ってる」
グランが笑いながら答えた。
「オレ様だろ?」
「いや、俺だ」
「即答かよ!」
エルナが思わず吹き出し、ティナも緊張していた顔を和らげた。
その空気を確かめて、レオンは仲間たちに言う。
「勝ちを狙う。紅錆に、創星の名を刻みつける。各自、準備に入れ。ティナは研磨素材の確認。エルナは冷却ポーションの調合。ガルドは道具の適正だ。三時間後に集合する」
「了解!」
「よっしゃ、面白くなってきた!」
炎が高く上がった。
その赤が、まだ名も無き工房だった“創星の炉”を照らす。
今日が、真の意味での第一日目。
職人が戦う戦場は、剣ではなく火の中にある。
そして、王都南区――鍛造評議場。
午後の日差しの中で、火花が散る音が待っていた。
「創星の炉、挑戦受諾の刻印確認――試合開始!」
その号令と同時に、レオンの槌が火花を散らした。
(第7話 完)
1
あなたにおすすめの小説
1つだけ何でも望んで良いと言われたので、即答で答えました
竹桜
ファンタジー
誰にでもある憧れを抱いていた男は最後にただ見捨てられないというだけで人助けをした。
その結果、男は神らしき存在に何でも1つだけ望んでから異世界に転生することになったのだ。
男は即答で答え、異世界で竜騎兵となる。
自らの憧れを叶える為に。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら
七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中!
※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります!
気付いたら異世界に転生していた主人公。
赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。
「ポーションが不味すぎる」
必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」
と考え、試行錯誤をしていく…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる