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「――おい、シャルハ……!」
言いながら、鬼気迫るほどの剣幕でシャルハ殿下の執務室に入ってきた国王陛下は。
こちらを見たその瞬間、目を瞠るや、おもむろに何事か後に続けようとしていただろう言葉を止めた。
「「ア……!!」」
図らずも、咄嗟に洩れた私の声が、陛下のそれと重なる。
互いに、その続きは思わず飲み込んでいたものの……やはりシャルハ殿下には、隠しおおせるはずもなかったようだ。
「――カシム、人払いを」
そして間もなく、その場に残されたのは、シャルハ殿下とカシム副官、そして私、あとは国王陛下と随従の近衛騎士二名、それだけとなった。
「やはり、おまえが一枚噛んでいたんだなシャルハ……!」
余人がいなくなるのを見計らって、まるで呻くような低い声で、陛下が言う。
それを軽く「やだなあ、人聞きの悪い」と軽く笑っていなしたシャルハ殿下は、「とりあえず座ったら?」と、応接間の方向を指し示す。
しかし陛下は、「ふざけるな!」とそれを一蹴した。
「おまえが噛んでいなくて、どうしてここに当のアリーシアが居る!」
陛下のそのセリフには、お付きの近衛騎士が二人そろって、あからさまにぎょっとしたような表情を浮かべ、こちらを見やった。
しかしシャルハ殿下だけは、どこまでも面白そうな表情を崩さない。
「…なんだ、やっぱり二人は知り合いだったんだ?」
そして私に視線を投げる。
観念して、私も陛下に頭を下げた。
「御無沙汰しております。――アレクセイ様」
国王陛下と呼ばれる御方――そのお顔に、見憶えがあったのも道理で。
まだ神殿に入れられる前に、私は陛下と面識があったのだ。
アレクセイ・ファランドルフ――それが“陛下”となる前の、この御方のお名前である。
この国の貴族の頂点に立つ三公爵家の一つ、名門ファランドルフ家、当時そのご当主の末のご子息でいらっしゃったのが、この御方だった。
当然ながら、ファランドルフ家とも誼を持っていた父のこと、そちらに招かれることもあれば、逆にこちらの屋敷にお招きするという機会も多くあり、そういう場に私までもが駆り出されることは、もうしょっちゅうあることだった。
自分が性別を偽っているという後ろめたさと、誰にも知られてはならないという危機感から、血の繋がった姉妹の誰とも馴染めず孤立していた当時の私は、だから当然、身内以外の誰とも馴染めようはずもなく、どんな場に連れ出されても、隅っこの方に一人ぽつんと大人しく引っ込んでいるのが常だった。
そんな私に、ただ一人、優しく接してくれたのがアレクセイ様だった。
私とそう年齢は変わらないはずなのに、まるで幼い弟妹にでも接するかのように、何くれと世話を焼いてくれた。
そんな彼と会えるたびに、一人ぼっちの淋しさを、どんなに慰めてもらっていたことだろう。
だから、姉妹をはじめとする意地悪なだけの貴族の子女連中なんて大嫌いだったけど、彼のことだけは、ずっとずっと大好きだった。神殿に閉じ籠もっている間に、他の誰を忘れても、彼のことだけは決して忘れることは無かった。
アレクセイ様こそ、私の暗く重い幼少期に唯一差し込んだ光、だったのだ。
「――まさか、国王陛下がアレクセイ様だったなんて……」
思いもよらぬ事実を目の当たりにし、思わずほうっとタメ息が洩れる。
ようやく衝立に仕切られた応接間へと移ってきた私たちは、いま向かい合い椅子に座っていた。
陛下の目の前に私とシャルハ殿下が並んで長椅子に座り、陛下の連れてきた近衛騎士二人とカシム副官が、まるで見張りに立つかのようにして衝立との境目に立ち控える。
「むしろ、それを知らなかったおまえの方が心配だぞ、アリーシア」
どことなくウットリ陛下を見つめる私に苦笑しながら、そんな言葉が返された。
「神殿に入ったことなら聞いてはいたが……そこは、それほどまで世俗から隔離されている場所なのか?」
「いいえ、そんなことはありません。いかに神殿とはいえ、世俗にまみれた場所であることにも違いはないですから、知ろうと思えば知ることも出来たんでしょうが……私は、単に興味がなかったんです。新しい王様が誰かなんて」
見返される瞳で理由を問われているような気がして、仕方なくもごもごと、「どうせ王様なんて誰が就いてもユリサナの傀儡になるだけだと思っていたから」などと、ものすごい失礼なことを付け加えた途端、思いのほか可笑しそうに吹き出された。
「まったく、相変わらずだな。その冷めた毒舌は」
確かに傀儡には違いない、と笑う陛下に向かい、今度はシャルハ殿下が「失礼な」と口を挟む。
「これまで私が君のやることに口を出したことなんてあったかな、アレク?」
「俺を王位になんぞ就けたこと自体が、貴様の最大にして余計な口出しだろうが。――それもこれも、俺なら扱い易いと踏んだからだろうに」
「そんなことコレッポッチすら思っているものか。昔から、君ほど扱い辛い男は他に居なかった」
「ならば、おまえの暇潰しのために俺を駆り出した、というところだろう、どうせ」
「そこの否定はしないよ」
――そこは否定しないんだ……。
それは陛下じゃなくとも誰だって嫌な顔くらいするよね……などと思ってしまわずにはいられないくらい、シャルハ殿下の口調は、ものすごく澱みなかった。
しかし、そこは陛下も心得ていらっしゃるのだろう、呆れたような表情をしつつ深々とタメ息は吐いたものの、黙って言葉は飲み込んだ。殿下のこんな物言いにも、もはや慣れていらっしゃるのかもしれない。
聞くところによると、どうやらお二人は学生時代から交流があったということだから、こんな風でも一応は、気心の知れた仲、というやつなのだろう。
「まあ、そんなつまらないことよりも……」
――アンタが言うなよ! と、思わずシャルハ殿下にツッコミ入れたくなったのは、きっと私だけではあるまい。
とにかく、そう切り出した殿下が、そこでおもむろに私の肩をポンと叩いたのだ。
「肝心な用件は、このアリーシアについて、だろう?」
「…そうだったな」
慌てて私も居住まいを正した。
「たかだか女一人が、そうそう王宮から逃げおおせられるはずもない。これほど捜しても見つからないとなれば、シャルハ、おまえが何か関わっているのではないかと思って、ここへ来てみたのだが……俺の勘も、そう鈍ったものではなかったということだな」
呟くようにそれを言った陛下が、ふいに「アリーシア」と、私を呼んだ。
「逃げたのは、自身の意志か? それとも、シャルハの指示か?」
「私の意志です、陛下。あくまで自分の意志で髪も切りましたし、逃げ出したのも独断です。その後、偶然にも通りすがったシャルハ殿下に見つけられて、ここへ連れてこられました」
「シャルハ。そこに何か付け加えることは?」
「いいえ、陛下。おおむね、その通りかと」
その言葉を聞くや、おもむろに陛下が、ふうーっと長々しいタメ息を深々と吐く。
「――ティアトリード侯爵にも困ったものだな」
呻くように言いながら、座った椅子の背凭れに腕を掛けて凭れた陛下が、その手で額を押さえた。
「よもや、そこまで娘の意向を無視しての強硬策だったとは……これほどまでの騒ぎとなってしまった以上は、やはり何らかの処分を断じぬわけにはいかないか……」
「当の本人は、『あんなクソ親父、問答無用で爵位剥奪してくださって結構です』とまで言ってるけど?」
「馬鹿を言うな。まがりなりにもティアトリードなんて大貴族相手に、そんなこと出来るか」
――やっぱ無理か……だからこそ、誰かにやってもらいたかったんだけどな……。
答えた陛下が、シャルハ殿下を呆れたように見やった視線を、そのまま今度は私へと向けてきた。
「というか、アリーシア……おまえ、本当にそんなこと言ったのか?」
「ええ。一言一句、間違いはございません」
「本当に相変わらずだな、おまえは。相変わらず父親に手厳しい」
まあ無理もないが、と……そこで陛下は、再びタメ息を吐いた。
「アリーシア。おまえは俺にとって可愛い妹だからな、相手がこのシャルハだというのは、兄としては、どこまでも納得し難いことこのうえもない限りだ。しかし、それでも、おまえさえ納得しているのであれば、それもいいのかとも考え直していたところだったのだが……」
やはり、どうしても無理か? と尋ねられ、即答で、絶対に無理です! と返す。
そこでシャルハ殿下が「当人を目の前にして幾ら何でもその言い草は失礼すぎるだろう?」と不服そうに口を挟むが……当然の如く、それは黙殺された。
「ならば仕方ない、もはや円満に事を収められる策は絶たれたな。おまえを、このまま見つからなかったことにする、となれば、ここまで王宮を騒がせた罪は、どんな難癖を付けてでもティアトリード侯爵に負ってもらうしかない。勿論、おまえの捜索の手も打ち切るよう、すぐに手配しよう。――これでいいか?」
「充分です。お心遣い感謝いたします、陛下」
返して深々と頭を下げた、その向こうから、どこまでも深いタメ息だけが返ってくる。
――本当にすみませんアレクセイ様……このご恩は、絶対に絶対に忘れたりなんてしませんから、どうか諦めて赦してください……!
心の中で、そうやって手を合わせ平謝りもした。
「本当に……どこまでもおまえが不憫でならないよ、アリーシア」
おもむろに正面から伸ばされた手が、短くなった私の髪に触れる。
「ここまで短く髪を切るとは……ずいぶん思い切ったものだな」
「どうせ、すぐ伸びます。髪なんて」
「おまえは、昔からそうだったな。身内から謂われもないことばかりを背負い込まされては、何でもない表情で黙って耐えているばかりだった。それが不憫で、会うたび何くれと世話も焼いてきたが……結局、俺は何の力にもなってやれなかったな……挙句の果てには、こうして髪まで、みすみす切らせてしまった……」
「そんなことありません。私は、いつもアレクセイ様の優しさに救われてきたんですから。あんな意地悪な姉妹たちなんかよりもずっとアレクセイ様の方が大好きでしたし、今でも本当の兄のようにお慕いしております」
「そう言って貰えるのは嬉しいが……」
「本当ですよ。私、しょっちゅう嘘は吐きますが、アレクセイ様だけには嘘なんて吐きません」
――まあ、言ってないことなら、ありすぎるくらいに沢山あるんだけどね。
例えば、アレクセイ様が何くれと私の世話をやいてくれるたび、嫉妬した姉妹らに後からこってりイヤガラセをされたこととか。アレクセイ様を目の敵にしていた別の家のご子息から、まさに八つ当たりのように襲われかけたこととか。――そんなもの、数え上げればキリはない。
けれども、あくまで言わなかっただけであって、決して嘘は吐いていない。
そういうことがあってもなお、私はアレクセイ様が大好きだったし、その優しさに救われてきた。それも絶対に嘘じゃない。
「アレクセイ様に、まるで本当の妹のように可愛がってもらえたことが、私の唯一にして最大の幸せです」
「本当に……おまえの言うことは、どこまでも哀しいばかりだな。――その程度のことを『最大の幸せ』だなんて言うな」
「そうですね……でも、あの頃の私には、本当にそれだけしか救いらしきものが無かったんです」
こちらを見つめた悲しそうな表情を少しでも和らげたくて、無理やりに微笑んでみせると、ふいに無言のまま、その大きな手で頭をわしゃわしゃっと撫でられた。
「おまえには、これから先、ちゃんと幸せになってもらいたいよ」
まるで、幼い子供に語り聞かせるかのような優しい口調で、それを言われる。
それだけで、もう私は泣きそうだった。嬉しすぎて。
「大丈夫ですよ。ダテに十年、神殿に引き籠ってきたワケじゃありませんから。一人で生きていくための準備なら、ちゃんとしてきました。まだまだ世間は知らないことだらけですが、それでも私は、もうどこでだって生きていけます。それが、これからの私の楽しみであって……つまり、これからの私の幸せです」
「それも、どこまでもおまえらしい答えではあるがな」
頭に載せられていた手が、ぽんぽんと軽くてっぺんを叩いてから、名残惜しいくらいゆっくりと離れていった。
触れられた部分に残る、このぬくもりがあれば……それだけで当面は、元気いっぱいで生きていける。
「本当に、アレクセイ様も変わりませんね。そうやって、可哀相な子供を見つけては、お世話やいてばかり」
「そう言ってくれるな。ついつい子供と動物に構ってしまうのは、もはや性分なんだ」
「知ってます。アレクセイ様の場合は、既に不治の病ですしね」
でも、だからこそ安心するんです、と……こみあげてきた懐かしさに、知らず知らずのうちに、作ったものではない自然な微笑みを浮かべていた私を見て。
ようやく、こちらに向けられた苦笑まじりの笑みも、徐々に和らいでいくのがわかった。
…やはり私の作り笑いなんて、この方にはお見通しだったようだ。
「おまえが、ちゃんと笑顔でいてくれれば、俺も安心する」
「――だったら、君が笑顔にしてあげればいいじゃないか、アレク?」
そこで、ふいに差し挟まれた、そんな声で。
和やかに微笑みながら見つめ合っていた私と陛下の二人は、揃って声の主へと視線を向けた。
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