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第一章
撤去作業
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それでも荒れた道を歩くよりずっと早く指定された土地に着いた。崖崩れのすぐ手前で地面に下りる。
「すごい。もう着いた」
「うん。ちゃちゃっと済ませよう」
目の前には大岩があり、完全に道が塞がれている。ミリィの話では村へ行く唯一の道らしく、村の人たちが困っているということだった。
「爆発させたら早いけど道自体も壊れちゃうから、大きなものをまず他のところに運んで、残ったものは風でまとめて運べばいいか」
「あの、私は何かすることある……?」
ミリィがおずおずと手を挙げる。リルは一度首を傾げてから答えた。
「道の向こうにすぐ村があるのかどうかと、もし近くに人がいそうだったら近づかないように言ってほしいかな。今から風魔法で道の向こう側にミリィを連れていくから」
頼み事をすると、ミリィの顔がぱっと明るくなった。
「村はもう少し歩かないといけないから大丈夫。人が近づかないようにするのも任せて」
「うん、お願い」
先ほどと同じように風で飛ばしたが、今度はミリィも驚くことなくスムーズに向こう側へ行くことができた。
「こっちは誰もいないよー」
「分かった。岩の欠片が飛ぶかもしれないからミリィも少し離れてて」
「うん」
道は岩と土砂で完全に塞がれているが、道の横もまた崖なので、ある程度は下に流れていったらしい。もし横が森であったならば、大規模な整備が必要だっただろう。
「チョコ、一緒に片付けてくれる?」
「ギャオ」
チョコを元の大きさに戻すと、上機嫌で岩を口にくわえた。
「そうだね、崖の下に置いておこうか。それならもうどこかに落ちることはないし」
一人と一匹で手分けして運んでいく。風を両手で沢山作り出せば、岩はあっという間に綺麗になった。残された土の向こう側にミリィの姿が見える。
「おおい、すごいね!」
「ありがとう。もう少しで終わるよ」
チョコを後ろに待機させ、両手で大きな風を作り出す。最初はゆっくりと土を巻き上げ、現場から離れたところでスピードを出して土を処理した。
全ての土をどけると、元あった道が現れた。岩が落ちた影響で多少デコボコしているものの、車が通れない程ではないだろう。
──いや、この世界に車って無いか。馬車とか?
ミリィがこちらに走ってくる。
「ありがとう!」
両手を広げてきたのでこちらも広げてみたら、思い切り抱き着かれて喜ばれた。
「感謝しても感謝しきれない! 何かお礼させて!」
「ううん、私は成功報酬がもらえればいいだけだから。他は何もいらないよ」
「じゃあ、報酬全部受け取って」
「うう~ん……」
大変有難い話だが、仕事を紹介してくれたから手に入れられる金だ。全部もらうのは気が引ける。
「ね、お願い!」
「うう~ん……ありがとう。受け取るね」
「やった」
断ってあとで他のお礼をと言われた方が困ってしまう。迷った結果、報酬を全部受け取ることにした。
──まあ、トイレを作るってなったら結構かかるだろうし、ここで全部もらえれば他の仕事をしなくて済むかも。
帰りも町の近くまで飛び、そこから二人で歩いて戻った。受付で終了報告をすると、あまりの速さに驚かれてしまった。
「すごい。もう着いた」
「うん。ちゃちゃっと済ませよう」
目の前には大岩があり、完全に道が塞がれている。ミリィの話では村へ行く唯一の道らしく、村の人たちが困っているということだった。
「爆発させたら早いけど道自体も壊れちゃうから、大きなものをまず他のところに運んで、残ったものは風でまとめて運べばいいか」
「あの、私は何かすることある……?」
ミリィがおずおずと手を挙げる。リルは一度首を傾げてから答えた。
「道の向こうにすぐ村があるのかどうかと、もし近くに人がいそうだったら近づかないように言ってほしいかな。今から風魔法で道の向こう側にミリィを連れていくから」
頼み事をすると、ミリィの顔がぱっと明るくなった。
「村はもう少し歩かないといけないから大丈夫。人が近づかないようにするのも任せて」
「うん、お願い」
先ほどと同じように風で飛ばしたが、今度はミリィも驚くことなくスムーズに向こう側へ行くことができた。
「こっちは誰もいないよー」
「分かった。岩の欠片が飛ぶかもしれないからミリィも少し離れてて」
「うん」
道は岩と土砂で完全に塞がれているが、道の横もまた崖なので、ある程度は下に流れていったらしい。もし横が森であったならば、大規模な整備が必要だっただろう。
「チョコ、一緒に片付けてくれる?」
「ギャオ」
チョコを元の大きさに戻すと、上機嫌で岩を口にくわえた。
「そうだね、崖の下に置いておこうか。それならもうどこかに落ちることはないし」
一人と一匹で手分けして運んでいく。風を両手で沢山作り出せば、岩はあっという間に綺麗になった。残された土の向こう側にミリィの姿が見える。
「おおい、すごいね!」
「ありがとう。もう少しで終わるよ」
チョコを後ろに待機させ、両手で大きな風を作り出す。最初はゆっくりと土を巻き上げ、現場から離れたところでスピードを出して土を処理した。
全ての土をどけると、元あった道が現れた。岩が落ちた影響で多少デコボコしているものの、車が通れない程ではないだろう。
──いや、この世界に車って無いか。馬車とか?
ミリィがこちらに走ってくる。
「ありがとう!」
両手を広げてきたのでこちらも広げてみたら、思い切り抱き着かれて喜ばれた。
「感謝しても感謝しきれない! 何かお礼させて!」
「ううん、私は成功報酬がもらえればいいだけだから。他は何もいらないよ」
「じゃあ、報酬全部受け取って」
「うう~ん……」
大変有難い話だが、仕事を紹介してくれたから手に入れられる金だ。全部もらうのは気が引ける。
「ね、お願い!」
「うう~ん……ありがとう。受け取るね」
「やった」
断ってあとで他のお礼をと言われた方が困ってしまう。迷った結果、報酬を全部受け取ることにした。
──まあ、トイレを作るってなったら結構かかるだろうし、ここで全部もらえれば他の仕事をしなくて済むかも。
帰りも町の近くまで飛び、そこから二人で歩いて戻った。受付で終了報告をすると、あまりの速さに驚かれてしまった。
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