悪役令嬢の面の皮~目が覚めたらケモ耳旦那さまに股がっていた件

豆丸

文字の大きさ
1 / 74

目覚めたら旦那さまに股がっていました①

しおりを挟む
 
 私、湯浅風花の家族は呆れるほど仲が良い。 
 夕食は必ず揃ってから食べる。父も母も子供命の人だから。未だに抱きつかれ頬すりされる。臭いから父は断固拒否。 
 まあ、子供の話をちゃんと聞いてくれるし、肯定してくれるところには感謝してる。ムカつくぐらい良い親。何時だって子供の意見を尊重してくれる。 

 でも、それすら、うざくて鬱陶しい。性格悪いな私。なぜだろう?  
  
 週末の買い出しは家族6人で必ず行くし。小学生の弟はまあ良い、大学生の兄まで必ず来るのはなぜか? 
 彼女とデートすればいいのにと思ってしまうの。部活のない休日は家族とお出かけよ。信じられる? 公園でバトミントン、バレー等、健康的過ぎて吐きそうよ。 
 家ではアイス争奪ゲーム大会。友達には仲良すぎてキモいと言われたよ。 
 そうだよね、私もそう思ってから。でも、言えない。悲しませたくなくてさ。泣かれるのは不本意なのよ。 
 母言わく、家族として一緒に居られる時間は短いから大切にしたいとのこと。それにしたってべったりし過ぎじゃない? 

「私も、お年頃だしさ。家族から離れたい。そして、格好いい彼氏がほしいの~!」 
  
 夢の中の綺麗なお姉さんに1日の嫌なこと楽しいことを話す。そして、お姉さんの話を聞く。余り自分のことを話してくれないけど。 

「……わたくしの家族とはかけ離れていますわ。お父様にとってわたくしはただの政治的道具でしたから。お母様にとっては無理矢理嫁がされた嫌悪する男の子供かしらね?」 
 気の強そうな紫色のつり目が悲しげに揺れて。さらりと流れる髪も綺麗な灰みの青みを帯びた紫青色。晴れた日のラベンダー畑を思わせ色味。綺麗ねって褒めたら、「この色は闇属性の色なのです。畏怖の対象なのですわ」って言われた。 
  
 こんなに綺麗なのに変なの。 

 お姉さんは、寸胴な私と違って、出るとこは出ている羨ましい体型なのに。旦那様ともうまくいっていないんだって。 
 
 ある夢の中で、「いまさら、どう接していいかわからないの」って嘆いていたから、「言いたいことは言えばいいに、旦那なら受け入れてくれるでしょ?」ってアドバイスした。もの凄く悲しそうな顔する。 

「受け入れて貰えると思える。愛されて育てられた貴女が羨ましいですわ」 

「え?羨ましいの!私は綺麗なお姉さんが羨ましいわ、交代したいぐらいよ」 
 そんなに綺麗なら愛され放題だろうに。 

「本当に、交代していただけますの?」 
 戸惑うように尋ねるお姉さんにドンと胸を張って答えた。 
 
「こんな私で良かったらいつでも変わるよ!」 

「っ!……ありがとうございます」 
 お姉さんは初めて私に微笑んだ。青い薔薇の花みたいな神秘的な笑顔だった。 


 その瞬間、パァン!って光が弾けて大きな風が拭いた。空を見上げた私は、巨大な光の渦に飲み込まれもみくちゃにされた。 

 
  
  
 ーーーー。

 
「んっ、ぐっ、ふっ」 
 真っ暗な闇の中、くぐもった男の人の声が下から聞こえた。苦痛に耐えるような鈍いうめき声。 
 
 え?くっ、苦しい、痛いし。な、何か入ってるの? 
 
 お腹が、違うもっと奥の中から硬い何かに無理矢理押し広げられてる。圧迫感に引き裂かれそう。私の中に何かいるよ!熱くて脈打ってるよ。早く、出さないと。

 さーっと視界が唐突に開けた、「うひゃあ」と、目の前に広がる光景に変な悲鳴が出た。 

  
 何故なら、私は着衣のままパンツだけを脱いだ状態。両手をベッドの柵に拘束され、口にタオルを詰め込まれた全裸に帽子をかぶった青年に股がっていたから。

 ひえぇーっ!入ってる!おちんこがっ!!  
 私、処女のはずなのに、完全に上に乗ってエッチしてる最中。 

 なんで、どうして?こうなった?

 悲鳴をあげながら、青年の鍛えられた腹筋に両手を添えて、中に入ったモノをずるりと抜いた。 
 
 
 その刺激でーー。
 
「んーっ!!んんっ!!」  
 限界だったのか抜いたその瞬間に青年のおちんこはびくびくと射精した。中に熱いモノが広がるのを感じる。

「う、うそっ、中だしっ!!赤ちゃん出来ちゃうよ!早く出さないと……でも、どうしたらいいのっ」 
  
 年齢=処女の私に指を突っ込んで掻き出す選択肢はハードルが高く、はっと目についた青年の口を塞ぐタオルをもぎ取ると、長いスカートをたくしあげて股関から流れ落ちる体液を拭き取った。 

 うわぁ、凄い量。拭いても拭いても溢れてくる。 
  
 拭いてるから、必然的に自分の下半身も見えて……あれ?私の下の毛こんな色だっけ?淡い紫色のソコを凝視した。 
 足もこんなに長くて細かったっけ?モデルみたい……。下半身だけじゃない。視界にたゆんと揺れるおっぱい。私こんなに大きくない。そして、肩に流れる長い髪は、灰みの青みを帯びた紫青色。 
 私、黒髪だしショートカットだよ。ペタペタと自分の顔を触る。明らかに鼻高いし違う。 
 壁に掛かった小さな鏡を覗くとそこには、夢の中で会う美人お姉さんがいた。  

 ………まかさ、私、お姉さんになっちゃった。 

 確かに、夢の中で交代するって言ったけど。なんてファンタジーな。呆然としていると手を繋がれたままの青年が呻いた。 

「お、終わりましたか?……それでしたら、手の拘束を解いて……速やかに出て行って下さい」 
 今までエッチしてたと思えない冷ややかな低い声。 
   
 イケボ、イケボだわ!好みの声にちょっとだけ嬉しくなる。  
 
 拘束を解くの?でも、この人が危険人物じゃないと言い切れない。 

 私は、恐る恐る青年の目隠しに手を伸ばした。震える手は青年の頬を掠めてしまう。一瞬青年の体がピクリと動いた。 

「……何をするのですか?」 

「えーと。か、顔を見ようと思いまして」  
 声も掠れ震えてしまう。

「顔?貴女の嫌いな獣人の顔を見てどうするのですか?いつぞやのように罵倒するつもりでしょうか?」  
  
「え??貴方獣人なの?ケモ耳ないのに?あっ、帽子被ってるからわからないのか!」 
 ケモ耳、獣人と聞いてテンションがあがる。怖いより見たい欲が勝って、パパっと帽子と目隠しを剥ぎ取った。 

 出てきたのはサラサラの銀糸髪。白地に黒い水玉模様のふわふわの猫耳を頭から生やした。アイスブルーの瞳の超絶美形なお兄さんだった。

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

淡泊早漏王子と嫁き遅れ姫

梅乃なごみ
恋愛
小国の姫・リリィは婚約者の王子が超淡泊で早漏であることに悩んでいた。 それは好きでもない自分を義務感から抱いているからだと気付いたリリィは『超強力な精力剤』を王子に飲ませることに。 飲ませることには成功したものの、思っていたより効果がでてしまって……!? ※この作品は『すなもり共通プロット企画』参加作品であり、提供されたプロットで創作した作品です。 ★他サイトからの転載てす★

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて

アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。 二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

完結(R18 詰んだ。2番目の夫を迎えたら、資金0で放り出されました。

にじくす まさしよ
恋愛
R18。合わないと思われた方はバックお願いします  結婚して3年。「子供はまだいいよね」と、夫と仲睦まじく暮らしていた。  ふたり以上の夫を持つこの国で、「愛する夫だけがいい」と、ふたり目以降の夫を持たなかった主人公。そんなある日、夫から外聞が悪いから新たな夫を迎えるよう説得され、父たちの命もあり、渋々二度目の結婚をすることに。  その3ヶ月後、一番目の夫からいきなり離婚を突きつけられ、着の身着のまま家を出された。  これは、愛する夫から裏切られ、幾ばくかの慰謝料もなく持参金も返してもらえなかった無一文ポジティブ主人公の、自由で気ままな物語。 俯瞰視点あり。 仕返しあり。シリアスはありますがヒロインが切り替えが早く前向きなので、あまり落ち込まないかと。ハッピーエンド。

【完結】お父様(悪人顔・強面)似のウブな辺境伯令嬢は白い?結婚を望みます。

カヨワイさつき
恋愛
魔物討伐で功績を上げた男勝りの辺境伯の5女は、"子だねがない"とウワサがある王子と政略結婚結婚する事になってしまった。"3年間子ども出来なければ離縁出来る・白い結婚・夜の夫婦生活はダメ"と悪人顔で強面の父(愛妻家で子煩悩)と約束した。だが婚姻後、初夜で……。

悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。

香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。 皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。 さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。 しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。 それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?

辺境伯と幼妻の秘め事

睡眠不足
恋愛
 父に虐げられていた23歳下のジュリアを守るため、形だけ娶った辺境伯のニコラス。それから5年近くが経過し、ジュリアは美しい女性に成長した。そんなある日、ニコラスはジュリアから本当の妻にしてほしいと迫られる。  途中まで書いていた話のストックが無くなったので、本来書きたかったヒロインが成長した後の話であるこちらを上げさせてもらいます。 *元の話を読まなくても全く問題ありません。 *15歳で成人となる世界です。 *異世界な上にヒーローは人外の血を引いています。 *なかなか本番にいきません

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

処理中です...