異世界から元の世界に派遣された僕は他の勇者たちとは別にのんびり暮らします【DNAの改修者ー外伝】

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第140話 撮影旅行6:強奪?

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翌日、【世界応答】でイスタンブールへ転移すると、【検索】で当該人物を探します。

その名はガリ・オスマン、意外にもイスタンブールの中心街ではなく、実際には北部の黒海に面したところに広大な私有地を所有していました。

近くの第一民間人に聞いてみると、やはり代々交易商として名を馳せており、この辺りでは名士とのことでした。
裏では女性を売買しているとか最悪です。



「ご主人様、どうしますか?」

「マスター、女性達が囚われていればごっそり頂きましょう」

「マオ、頂きましょうって…。助け出すのは当然として、僕としてはガリという奴に今後女性を集めさせないようにしたいだけなんだけれど…」

その為には一度顔を合わせなければなりません。

「ではアイに女性を連れ出してもらって、マスターは私を餌にガリと対峙といきましょう」

「なるほど、マオを売りに来たという体ね…」
「今の話だと女性を助けに行くのはマオかと思ったけれど…」

「財産も全て頂くことにしました(ニッコリ)」

(マオって強欲なところもあるよな…)
「よし、じゃあそれでいこう。アイ、助け出した女性は希望を聞いて故郷へ送ってあげて」

「分かりました」



ビィィィ―――ッ。

「何だ、お前達は?」

「ここがガリ様のお屋敷だと聞いて…、女性をしに来ました…」

「ふ~ん、誰から聞いた?」

「エジプトで知り合った友人です」

「エジプト…、アッハモ達か?」

「そう、アッハモでした。あと二人いましたが名前は…」

「あぁ、あの馬鹿そうな三人組だろ。でもあいつらが一緒に来ないとはな…。よく奪われなかったな…」

「どうも女性に…、こちらの女性に興味が無かったみたいで…」

「ハァ~、黒髪だからか? 確かに金髪なら喜んだろうに…。それでも俺は極上だと思うけれどな」

「さすが目が肥えていらっしゃる…」

「分かった、ガリ様のところへ案内してやろう。高く買ってもらえるんじゃないか」

「そう願いたいところですね」



門からNOGカーに乗せられ、ガリのいる屋敷に向かうことになります。

《マスター、何とかなりましたね》

《セキュリティーが甘すぎだよ。こいつも馬鹿だし…》

この男はNOGカーの中で女性の売れ筋などをペラペラしゃべってくれるのです。

どうやら近隣諸国から女性達を集めては富豪たちに高値で売ってかなり利益を上げているみたいです。



「おまえか、女を売りに来たというのは…」
「本来なら仲介人を同席させず初めての輩とは会わないのだが、美女を連れてきたと聞いてな…」

「……」
ガリは顔の彫りが深いヒョロガリで、座っているのではっきりしませんが身長はそこそこあるみたいです。

「……まぁ良い、ふ~む…なるほど、確かに見たことも無いくらい上玉だ。アジア人か?」

「日本人です」

「ほぅ、こんなところに日本人の女が…」

なんてツイているんだ、これは目玉商品になるな。
オークション形式にすれば高く売れるぞ…。

「いかがでしょう、噂に聞くガリ様なら高く買ってくださるでしょう?」

「100万ユーロでどうだ?」

「ご冗談を、アメリカでは最低でも500万ドルは下りませんよ。1000万ドルでも取り合いになるでしょう」

もちろん売る気は無いので適当に答えます。

「馬鹿な…。最終的にその価格となったとしても私の販売網が必要なのだぞ。欲張るな…」

《マスター、安く見られて腹が立ちますよ》

《本来ならプライスレスだからな…》

《もう良いんじゃないですか? さっさとシメましょう》

《まだ、アイから連絡が無いけれど…》

《……ご主人様、とりあえず女性達を確保しました。30人もいたのでまだ送る事は出来ていません》

(ナイスタイミング!) 
《そんなにいたの? 分かったよ、慌てなくても大丈夫だから…》



「ではガリ様…、売るのはやっぱりやめておきます」

「わ…分かった300万ユーロでどうだ? これでも買取価格としては相場以上だぞ」

「せっかく連れて来ましたが期待はずれでした。帰りますね」

「なにを~! このまま返すわけが無いだろう。欲を出さなければ死ぬことも無かったのにな」

「……」
ガリがそう言うと周りから10人以上のボディーガードが現れました。
もちろん最初から潜んでいたのは【検索】で分かっています。

「ハッハ…、単身で初対面だったと言うのは実に都合が良い。死んだら黒海に沈めておいてやる」

「ハァ~、言いたいことはそれだけですか?」

ようやく立ち上がり脅し文句を言ってきますがヒョロガリなので迫力はありません。

「ヒョロガリの分際で偉そうですね。マスター、私達がこいつらを黒海に沈めてやりましょう」

「勝手に死んでくれるのは良いけれど殺人はね…」
「予定通り【意識操作】で情報を搾り取ったら身ぐるみを剥いで、女性嫌いにして、記憶喪失にさせてから南米のジャングルにでも放置しよう」

異星人にはこういう輩を母星に連れて行って欲しいものです。

「マスター、エグいですね。死ねと言っている様なものですよ」

「お…お前ら最初から…」

女性嫌い? 記憶喪失だと…?

「そうだ、もう既に女性達は頂いたからな!」

「何だとぉ~!? 他にも仲間が? 警備は何をしている!」

「後はお前の財産を全て頂くだけです!」

「お…お前達、早く男を処分しろ。女は拘束するだけ良い!」

『オォ―――ッ!』

「マオ、情報を取るまで手加減してね」

「はい、【雷撃】!」

稲妻が四方八方に飛び散り、一瞬でガリを含む男達を感電させ無力化させます。

「あっけないですね~」

「いきなり【雷撃】を使うとは思わなかったよ」

呻き声さえ聞こえなかったな…。

「マスターの前々世の記憶ではこういった“銃”があったのですよね?」
「もちろん威力は落としていますので、殺さず制圧していますよ」

「あっ、テーザー銃ね」

それでも威力と規模が桁違い過ぎるけれど…。
【火球】や【風刃】では殺してしまうとのことでした。
確かにな…。

「さて、さっさと情報を収集してガリ達を処分するよ」

「はいっ」



「ご主人様、終わりましたか?」

「うん、あっけなくね」

予定通り彼らをアマゾンに放置するとアイと合流します。
男性が10人以上もいれば何人かは生き残る事は出来るでしょう。

「アイ、お金もいっぱい手に入りましたよ~!」

「マオ、やり過ぎたんじゃないですか…」

「アイ、それでそっちは?」

「はい、あれから女性の使用人たちも含め48人となりました」

「それから…?」

「囚われていた女性の内18人は希望地まで転移させた後、私達やここに関する記憶を消しておきました。使用人で退職したがっていた者も同様です」

「そうか、ありがとう。あっ、退職金でもあげれば良かったな」

「その辺の金目のモノを持って行って良いと言っておきました」

「さすが、アイ…。それで結局何人残ったの?」

「24人です。ちょうど半々ですね」

「そうか…、使用人はともかく、どうして帰りたがらなかったんだろう」

「ご主人様の偉大さを刷り込みましたから…」

「えっ、【意識操作】は使っていないよね?」

「フフ…、冗談です。色々と事情もあるのでしょう」

「ハァ~、まぁ良いか…。どのみちこの私有地の管理などを任せるつもりだからね」

「マスター、覚醒させておくのですね」

「こうなったら仕方が無いよ」
「これからは女性を保護する活動をしてもらうから…」

おかげで資金も潤沢だからね。



「皆さん、この方がシャルル様です。この地の新たな主となります」
「あなた達はこれからご主人様に仕えることになるのです」

ワァ―――ッ!
パチパチパチ…。

「格好良い…」
「逞しくて素敵…」
「ガリとは大違いね」

「あのガリの財産は全てマスターの物となったのです!」

「……マオ、それを強調しないで。僕が強奪したみたいじゃない」
「え~っと、今後皆さんにはここに住みながら運営管理をしていただきたいと思います」

僕達が日本人であること等も説明します。

「そんなぁ、見捨てられるのですか?」

「見捨てるなら全員を故郷へ送り届けるよ」

「あなた達もマスターの所有物に含まれるのです!」

「マオ、人権が…」

簡単な説明が済むと、アイとマオは皆を連れ立ってお風呂に向かいました。

その間に僕は私有地内を確認しておくことにします。
広大な土地に何棟も屋敷が存在するのです。

男性は全員排除したので警備をどうするかだな…。



1時間ほど経った頃、アイから応接室に呼ばれました。
恒例の触診です。

“魔力風呂”と“スライム風呂”で覚醒した彼女達は艶やかで瑞々しく変貌しています。

24人は全員人種としてはコーカソイドですが、ヨーロッパ、トルコ系白人は16人で、その他はアラブ系であったり、薄褐色の肌をしている女性達でした。

ガリは一応審美眼があったのか、集められた女性達や使用人たちは美女揃いだったのです。
それにしても元々30人というのは集め過ぎだったんじゃ…。



「皆さん、先ほど浴場で施した【淫紋】が完成した者からご主人様のパートナーになれます」

「『聖典』をよく読んでマスタベーションに励みましょう」
「パートナーにしていただけるともっと気持ちの良い事が待っていますよ~」

「はいっ!(×全員)」

「私達がシャルル様のパートナーに?」
「もっと気持ちの良い事?」
「早くなりたいわ~」
「イキ捲らないとね!」

ザワザワ…。



「じゃあ、元使用人と連れてこられた女性の一人ずつを代理人とします」

適当に目に付いた二人を選びます。

一人は元使用人のアイス・クロード、もう一人は赤い髪と薄褐色の肌が目を引くスカーレット・パッセと言う女性です。

二人にはそれぞれ準備していた“シャルルの杖”と“シャルルの板”を渡します。

「アイス、私有地内に入れる者には必ず“シャルルの杖”を使うんだ。これを使い来訪者の目的を確認し、女性を売買しに来た男性がいたら所有権を放棄させ、目的とこの地に関する記憶を削除するんだ」
「帰りたいと望んだ女性にも交通費を渡したら記憶を消しておくように」

「えっ、そんな…、これで、そんな事が…?」

「不思議に思うかもしれないがそういう最先端の道具なんだ」

ラスベガスのコーエル様にも渡している物です。

「わ、分かりました」

「そして、スカーレットに渡した“シャルルの板”は、この“シャルルの眼”という道具に繋がっている」
「これは私有地内に放っている三つの内の一つで、この“シャルルの眼”が見ている物をその“シャルルの板”で確認できるようになっているんだ。侵入者がいれば知らせてもくれるからね」
「通常は見えないように設定しておくと良いよ」
「また“シャルルの眼”を通して会話も出来るようになっているからね。仲間内の指示にも使えるから…」

「凄いです…」

「皆の安全が第一だよ。何か問題があればアイかマオへ連絡すれば良いから」
「他の皆も出来る事をして協力するように…」

「分かりました!(×全員)」

その後、改めて皆の自己紹介を聞きながら食事をした後、僕達はエジプトに戻るのでした。
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