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罰1
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しおりを挟むその乱暴な様子に思わず身をすくませたが、これ以上かかわり合いにならないように「さようなら」と言って歩き出す。
裏門にはぐるりと校舎を迂回してから行かなくてはならず、薄暗い体育倉庫側を急いで通り抜ける。
「……あー。うん、そう」
後ろから聞こえる司郎の声が聞こえ、後ろにいるんだ…と思った瞬間、筋張った手が背後から葉人の口を塞いだ。
「そう。ん、捕まえたー」
「っっ!?」
ぷつっと通話を切り、メタリックカラーの携帯をしまうと、司郎は暴れる葉人を押さえつけながら体育倉庫を開ける。
「オアツラエムキってこう言うこと言うんだろ?」
茶色の前髪からにやにやと笑う目を覗かせながら司郎は葉人に同意を求めるが、きつく押さえられた手の端からは呻き声しか出なかった。
「声を出すなよ」
倉庫の扉を閉め、奥へと葉人を突き飛ばす。
「あっ」
ボールを入れたカゴにぶつかりながら、じっとりと湿ったような床に倒れ込む。
「…な…なに…」
何故、突然こんなところに連れ込まれなくてはならないのかわからず、ゆっくりこちらに近寄る司郎を怯えた目で見上げると、ベルトを外している姿が目に入った。
それだけで、これから自分が何をされるか悟り、司郎の後ろの扉へ走り出す。
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