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アミューズメントパーク
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しおりを挟むまだできたばかりのため、綺麗な外観をしている建物へ入る。
店内には派手な音楽が流されており、あまり騒がしい場所が好きではない葉人は顔をしかめながら二人の待つカウンターへと近づく。
「葉人!」
人懐っこい笑顔で千明が駆け寄ってくる。
「遅かったな」
「場所がよくわからなかったから」
「威と一緒に来れば良かったのに。家近いんだろ?」
曖昧にうなずいて威の方を見ると、にこ…と笑いが返ってきた。
「まぁいっか、行こうぜ」
はしゃぎ気味に店内へと進んでいく千明を見ながら、葉人と威は顔を見合わせて肩をすくめた。
「あれは、絶対自分が楽しみたかっただけだな」
「だよね」
ダシにされたか…とぼやきながら、葉人達もその後に続いた。
千明がロデオマシンから転げ落ちたのを二人で笑い合い、ダーツで点数を競い合う、いつの間にか葉人は威に進んで話しかけていることに気がついた。
「ス…ストップ!ストップっ休ませて~っ」
はしゃぎ疲れた千明に倣い、他愛ない話をしながら休憩の為に椅子へ座る。
「意外と遊べるな」
「だな!よかった~チケット貰って!」
冷房が効いていると言うのに、汗ばんだ額を拭っている千明に尋ねる。
「チケット、貰い物なの?」
「うん、兄ちゃ…あー…先輩にもらったんだ。弟妹達と行けって言われたんだけど、都合つかなかったから。威も落ち込んでたし」
「俺をダシに遊びに来たかっただけだろ?」
「ぅ…違うって!」
言い合いを始めた二人を置いて、葉人は飲み物を買いに立ち上がった。
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