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裏切り
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しおりを挟む部屋着ような少し草臥れたシャツにスウェット姿の司郎は、いつものつんとした不良然とした姿からはかけ離れており、葉人は戸惑って目を瞬かせた。
「おっ…」
自分の大声に気付いたらしく、ぐっと言葉を飲み込んでから葉人の傍へと駆け寄ってくる。
ワックスで整えられていない洗い髪がぺちゃんとしていて、どこか幼く見える。
「お前なぁっ!!もっと早く言……っ…くそっ!で?タケルはどこだ?」
「え?…オレ一人です…」
「はぁ!?こんな時間に一人出歩かせただと!?」
その剣幕に押されながら、葉人は俯いてもごもごと口の中で呟いた。
「…飛び出してきたから………」
その声に何かを感じ取ったのか、司郎は口を閉じて葉人の頭に手を置く。
「汚いぞ。我慢しろよ」
そう口をひん曲げて言うと、葉人を促すようにアパートへと戻って行った。
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