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許せない
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しおりを挟む―――壊して。
全速力で走ったせいか、肺が押しつぶされそうなほど痛みを訴え、酸素不足のせいか耳がキン…と痛んだ。
―――『あいつ』に復讐したいから。
足を止める事は出来ない。
止めたが最後、力が抜けて動けなくなってしまうのは分かり切っていた。
―――壊して。
―――なるべく酷く。
―――虐めて。
―――オレを。
アパートの扉に手を掛けた瞬間、気が抜けたのかそれと同時に足の力も抜け、玄関の前で倒れ込んだ。
幸い周りには誰もおらず、葉人は震える腕に力を込めて這いずって中へと入る。
母のいない家はがらんとしていて…
「―――っ」
空虚な恐怖に自分の体を抱いて突っ伏した。
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